もう10年以上も前になるが、「ニコニコ動画」が違法動画ばかりから、徐々に市民権を獲得しはじめたころ、彗星のごとく現れた(と自分は感じた)「ゲーム実況」というジャンル。

海外ではもっと前にあったようだが、日本では権利まわりの関係のせいか、そういった動画は珍しく、当時の自分は夢中になって観ていた。

元々ゲームが好きだったこともそうだが、何よりも
「友人の隣で、ゲームをみている感覚」
は、不思議と面白く、特にEDを迎えた時などは、得も言われぬ高揚感があった。

その魅力にとりつかれ、学生時代、ずっと観ていたような気がする。

当時活躍していた人は、今となっては、引退だの失踪など見る陰もなく、浮き沈みの激しいインターネット界の闇を感じるのだが、
そんな中でも未だに前線で活躍されているのが、そう本作の主人公「ガッチマン」さんだ。

「ガッチマン」さん。
もはや、さん、づけだ。

私は昔から好きで。今も好きだ。
そして、今も続けていることに驚きとともに感動している。

今でこそ、youtubeなどで、ゲーム実況はお金が稼げるようだが、
10年以上前は、そんなの夢のような話だった。

せいぜいニコニコ動画が公式で、ゲーム会社から許諾をもらって宣伝でやる程度の仕事ぐらいしかなかった。
それも月1回あるかないかだ。
ニコニコにはyoutubeのような収益システムもなかったし。

プロゲーマーでもない、ただの素人が、ゲームやっているのを垂れ流しているのがお金になるなど誰も想像していなかったと思う。
自分も思っていた。

そんな状況だった上に、ニコニコが脂ぎった若者しかいないなかで、「ガッチマン」さん(敬称を外せないレベルで尊敬しているので読みにくくてもご容赦ください)は、彼らよりもひとまわりくらい年上で、しかも妻子持ちという、これまた色々ヤバい感じが当時からしていた。

端的にいって、

「食べて行けているのだろうか・・・」

と、大きなお世話ながら、1ファンとして心配していた。

何なら
ゲーム実況なんて、若気の至りでやることだろ。
いい年した大人がやることじゃねーだろ、とも思っていた。(失礼)

それでも、定期的に動画を上げる「ガッチマン」さんを陰ながらずっと応援していたし、少しでも貢献できればとクッズなんかも買った記憶がある。

それが10年経った今どうだろうか?
バリバリ稼いでいる。
何なら、もうサラリーマンの生涯年収より稼いでいるのではないだろうか。

その姿に、嬉しさとともに、純粋に尊敬しているのだ。
念ずれば通ず。
意思あるところに道はあり、なのだ。

本作は、その裏側を奥さんである「トラちん」さんが描いている。
ゲーム実況一本でいくには、やはり色々葛藤や苦労があったようで、そこらへんも描かれているのが、ファンとしてはたまらない。

どれも成功したからギャグにして軽々しく言えることなのだろうが、
自分は「ガッチマン」さんが毎日のように動画を上げている、努力している様を知っているだけに、その重さを感じずにはいられないのだ。

ゲーム実況とはなんぞやという方、
youtuberのような若いノリについていけないが、ゲームが好きな方

本作も、動画もそんな人におすすめしたいです。

■動画も貼っておきます

ホラーゲームを多めに遊んでます。初見でも既プレイでもリアクションは薄いがその分作業用にも向いている...

たんたんと、丁寧にクリアしていき、変に抑揚のない展開は疲れず、むしろ観ていて気持ちいいです。
飽きもせず定期的にちゃんと動画を上げる職人っぽさにも惚れます。

その裏側の努力も、本作では伝えてくれるので、よりファンになれると思います。

好きなことを思いっきり続けていれば、必ず道はひらける

リアルで教えてくれたと勝手に解釈して、いつも元気をもらっています。

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小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

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