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幼い頃から女優になることを意識していた浅倉瞳。16歳になって連続ドラマ主演女優オーディションに応募した。合格者はすでに大手芸能プロが推す上原さやかに決まっていたが、最終選考に残った瞳は審査員を唸らせる演技を見せる。その才能に注目したプロデューサーの白石は、瞳をスカウト、独立して事務所を立ち上げた。スナックをやっている瞳の母は、高校を出ることと20歳まで処女でいることを条件に、芸能界入りを許可。高校を卒業するまでしっかりレッスンを受けた瞳は、スペシャルドラマ『春嵐』でデビューを果たす。その間に先の主演ドラマで演技の拙さを酷評されたさやかは、芸能界から消えていた。
子供の頃からの夢を叶えて国民的女優になるまでのサクセスストーリーというと聞こえがいいですが、主人公はかなりの策士なので悪女といった方がいいかもしれません…。20歳の時に共演者との嘘の熱愛疑惑を流されてしまい清純派のイメージを死守する手段として結婚したのには驚きましたが、これは大胆で面白い展開だと思いながら読みました。けれども2度目の結婚後に生まれた息子の薬物スキャンダルが原因で女優を一時的に引退し、更生させるまでの日々を感動のドキュメンタリーにして業界に復帰したのには流石にモヤモヤしました…。これを最後の山場にして「いい話」で終わるのはどうなんだろう。