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ハックス!

「野生のプロ」が出来るまで。

ハックス! 今井哲也
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

ニコニコ動画のタグで「野生のプロ」って、ありますよね?無名だけれど、凄い技術力の動画に付されるタグ。 この『ハックス!』は、そんな「野生のプロ」が誕生する瞬間を描いた物語です。 ★ ★ ★ ★ ★ 高校に入学した阿佐実みよしは、新歓で見たアニメに感動と既視感を覚え、アニメーション研究部へ。 新歓アニメフィルムの保護を訴える美少年・児島に教わった既視感の正体は、「前半だけ伝説」の商業アニメ。第一話を観て興奮したみよしは翌日、衝動に任せてパラパラ漫画を描いてきて、それを映像技術に詳しい児島が動画にし、ニ⚪︎動(にまるどう、と読んでね)にアップ。すると…… ……すごい!観られてる! この感動を足がかりに、みよしは動画を、もの凄い勢いで描き始めます。 面白いのは、みよしの才能がアニメーションの面白さと「手の速さ」であること。ひと月で6本のパラパラ漫画を描きつつ、出来た作品からフィードバックを得て質を上げていく様は、最高のOJT。 彼女、結構「現場」向きかも知れません。 文化祭で上映するアニメ制作に突き進むみよしと児島。しかし、やる気はあったが煮え切らない部長、部外者だけれど部長と遊び、邪魔な先輩、逆恨みで難癖をつけてくる人……マイペースなくせに意外と他人のことを考えてしまうみよしは、モヤモヤしてしまいます。 果たして文化祭アニメは完成するのか?そして例の新歓アニメの製作者の謎は……? ★ ★ ★ ★ ★ 部室に残っていた本格的な機材や、かつての製作の遺跡、フィルムに埃が映り込む感じなど、生々しい感触があるこの作品は、同時期のアニメ製作漫画『空色動画』を「スーパー系」とすれば、「リアル系」と分類できるでしょうか。(スパロボ的分類) ニコニコ動画の当時のネタっぽい物が出てくるのも面白く、細かな見所の多い作品になっています。 アニメ製作の面白さを描きつつ、何かに打ち込む人と何もせず腐る人のコントラストが複雑な感慨を与えてくれる、骨のあるドラマ。古びない普遍性のある作品です!

白竜

気が付けばシリーズ累計100巻以上

白竜
ピサ朗
ピサ朗

ちっぽけな組に過ぎない黒須組に、ある日白竜の異名を持つ若頭が台頭してからあれよあれよと裏社会で頭角を現していく、揉め事の解決は暴力やダーティーな手段だったりの、良くも悪くも普通のヤクザ漫画。 …だったのは初期の話、天王寺大氏が実際の事件を広げたネタを扱う事も多かったので、ゴルゴ13のような「実はあの事件の裏には白竜が関与していた!」オチのネタが結構あったりする。 シリーズ後半ではその手のネタが増えて行くが、この第一シリーズである無印は比較的そういうネタは薄め、なんだかんだ危険な香り漂う裏社会でのし上がっていく姿は正直ワクワクする部分も有り、強引すぎたりアレな解決も「こまけえことはいいんだよ!」の精神で十分楽しめる。 …後のシリーズでは陰謀論を加速させかねない色々と不幸で幸運な現実に見舞われたりしてるけど、それも割り切れば作品の魅力。 組のメンツも少人数な分、上も下も描きやすいのか、若頭主人公だが下っ端から組長まで交流があり、それなりにキャラを立たせつつキャラ被りも無しと、今見ると設定時点でなかなか秀逸。 ヤクザ漫画としては、シノギの描写が意外と広く、これもまた第2シリーズ以降の時事ネタを扱うのに違和感が無い要因だろうけど、解決手段はシンプルに非合法だったりで「できるか んなもん!」な、描写がてんこ盛りで、これをツッコミどころとするか、展開が早くて良いとできるかで面白いと感じられるかは分かれそうな気がする。 とはいえシリーズ累計で100巻以上を成し遂げてしまってるように、こういう作品が好きな男自体はなんだかんだ根強く存在している事も実感するが。 実際のあれこれをネタにしている部分とか、多々あるツッコミどころにせよ、素直に名作と認めたくはないが読んでて楽しい部分も有るのは確か。 作風が完全に確立したのは第2シリーズのLEGENDだが、その移り変わりも含めタバコと酒臭さが似合う漫画ゴラクの象徴の一つ。

ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

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