扇島歳時記

扇島歳時記

ストアに行く
「蝶のみちゆき」「ニュクスの角灯」につづく長崎三部作の最終節 #1巻応援にコメントする

人気のコメント

かしこ
かしこ
1年以上前
完結4巻読みました!高浜寛先生がインスタグラムで最終回について「あえて分かりやすい終わり方にはしなかった。注釈も付けないことにした」と言及されていたのを先に見ていたので受け入れ態勢を万全にしたつもりで読んだのですが、なかなか渋い終わり方でしたね…。はっきりと言ってしまえば第一印象は他の二作に比べても地味かもしれません。でも三部作のラストでこの終わり方をチョイスしたのはどうしてなのかを考えると深いです。 主人公の「たまを」は時代や境遇に振り回されながら生きていてその面ではとても残酷なんですが、異国の珍しい文化に触れてワクワクしたりそういうこともストーリーでたくさん描かれているので、ラストでの遊女である自分の運命を受け入れた後ろ姿を見ても彼女はただの悲しい人ではないという気持ちになれたのです。こういう人生の奥行きを感じる作品って高浜先生らしいなと思いました。 1巻を読んだ時の感想では読む順番は気にしなくてもいいと書きましたが、読み終えてみると「蝶のみちゆき」「ニュクスの角灯」「扇島歳時記」の描かれた順番通りに読むのがオススメかもしれません。
ねずみロワイアル
かわいい恐怖の殺し合い #1巻応援
ねずみロワイアル
兎来栄寿
兎来栄寿
『ムムリン』や『オオカミの子』の佐々木順一郎さんのかわいい絵柄で描かれる、残酷なバトルロワイアル。 そう、まさに高見広春さんの『バトル・ロワイアル』と同じようなクラスメイト同士の殺し合いが描かれていきます。1999年に出てリアルタイムで読んだ小説が、四半世紀経った今でもこうして色濃く影響を与え続けてフォロワーを生んでいるのは感慨深いです。 基本的なルールも『バトル・ロワイアル』に準拠しており ・殺し合いは島で行われる ・生徒たちには全員爆発する首輪が付けられている ・島にはランダムで刃物や銃器など武器が配置されている ・1日ごとに禁止エリアが設定され行動エリアが狭まっていく といった具合です。進化しているのは、スマホのような携帯端末でさまざまな情報を得られるということ。ただそれもどこかで充電ができないとずっと使い続けることはできないという制約も面白いです。 殺し合いのゲームが進行する傍らで頻繁にエモーショナルな回想が挟まっていく構成もまた『バトル・ロワイアル』を思い出します。それぞれの同級生たちが、普段の学校生活では見られない陰の姿を持っていたり、非日常だからこそ剥き出しになる感情を表したりといった醍醐味の部分もしっかり描かれていて刺さります。本家も、もちろんゲーム的な部分の面白さもありつつ思春期の少年少女たちが織りなす人間ドラマの模様が名作を名作たらしめた部分ですからね。 同じネズミでありながらそれぞれのキャラクターがしっかり描き分けられているのもすごいです。外見は似ているにも関わらず、それぞれがちゃんと個性的に立てられています。そして、このかわいさがあればこそ本家さながらの酷薄な展開が引き立ちます。 血と裏切りに塗れた島で、彼らの運命はどうなるのか。どのような結末を見せてくれるのか。目が離せません。
ストアに行く
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
以下のボタンから感想を入力することができます(別ウィンドウが開きます)
感想を投稿
完了する
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい