中学生の恋愛事情って・・・。スゴイ!!
読んでいて、人に見られると本を閉じてしまいます。 そのくらい、性描写がスゴイです。 中学生ってこんなに・・・。 磯部君の家庭環境が複雑で、孤立してしまうのも分かる。 小梅は、好きだという気持ちをいつから感じ始めたのだろうか? もしかしたら、最初から感じていたのかも? そして、確信に変わった時には、相手が自分以外に好意を寄せていた。 このすれ違い感が、どうにももやもやします。 学校生活とプライベートを全く別人格で過ごす小梅も、将来スゴイ女性に成長しそうで怖い!!
海辺のさびれた田舎町の女子中学生の佐藤小梅ちゃんは先輩に軽くあしらわれた腹いせに同級生の磯辺くんと関係を持ちます。どんどん人には言えないような関係をしていくうちに小梅ちゃんは磯辺くんに本気になりますが、反対に磯辺くんの気持ちは離れていってしまいます。主人公は小梅ちゃんで間違いありませんが、タイトルにもなっている「うみべの女の子」はもう一人います。いじめを苦に自殺した磯辺くんの兄がおそらく好きだった女の子です。磯辺くんの性欲には自分の誕生日に自殺した兄に向けての色んな感情が含まれているんだと思いました。上手くはいかないと分かっていても失恋シーンは読んでいて辛かったです。でも最終話の高校生になった小梅ちゃんが元気そうで安心しました。磯辺くんのその後については触れられないのですが、なんとなく前よりは幸せなんじゃないかと思えるような読後感のよさでした。彼も優しい人に好かれているといいな。