90年代の週刊少年マガジンで連載されていた、未来予知能力を持つ少女が主人公のサイコサスペンス。周りの人の死が見えてしまうということで、それを防ごうとあれこれ手を打つのですが救える命もあれば、救えない命もあったりで、なかなか考えさせられるところもある作品でした。

心霊現象、都市伝説、怪談などオカルティックな要素だけでなく、わかりやすいお色気シーンとか、ちょっとしたラブコメ展開とか、ドキュメンタリー風のお話、気合の入ったヤンキーが出てきたりと、少年マガジンのエッセンスが随所に詰まってます。

何と言っても主人公・深月真夜のキャラクターが良かったですねえ。ほとんどのシーンで思いつめた暗い顔をしてたり、絶望した表情ばかりなんですけど、その憂いを秘めた顔が良いのです。わたるクンと出会ってからは徐々に明るくなり、その容姿だけでなく性格も含めて回を追うごとに魅力的なヒロインになっていったと思います。

あと、3巻に登場した鷹音クンの回とか印象的でした。「カルネアデスの板」の回とか印象的で、よく覚えてる人も多いのでは。

ちなみに単行本未収録となってしまった「サイコパス編」はもう内容を思い出せないのだけど、それほどの問題ある話だったのか気になる所ですね。

読みたい
カジノグイ

闇カジノをイカサマで食い荒らす #1巻応援

カジノグイ
くまぞう
くまぞう

漫画ゴラクらしい、裏社会のギャンブルノワールといった感じで、1話目からずっと緊張感と勢いのある漫画です。大型店舗のカジノではなく、闇カジノと呼ばれる違法賭博店を舞台に、主人公ゲンがディーラーとなり、客や店側をイカサマにかけて金を巻き上げようとするのですが、その場の緊迫感たるや尋常ではありません。ミスれば「死」という状況の中、イカサマをどうやって成立させるか?読者をドキドキさせる演出が抜群にうまいのです。作画・吉田史朗さんの漫画はけっこう好きで、これまで『村上海賊の娘』『甲鉄城のカバネリ』など読んできましたが、いずれの作品でも「雰囲気」を持ってる主人公像が良いんですよねぇ。劇画すぎない、かといって今どきの画とも違う、画力のある作家さんだと思います。覚悟と胆力を感じさせる顔つきだったり、人物の表情が素晴らしいですね。あと、原作者の方も相当凄い人じゃないかと睨んでますが、検索しても情報が一切出てこないので何者なのか気になるところです。(誰かご存知でしたら教えてください) ちなみに、この作品タイトルを初めて見たとき、オッサン的には「女喰い」という往年のエロ作品を連想いたしました。ちょっとしたエロ要素を期待してた部分も正直ありましたが、いい意味で裏切られたというか、本格的なギャンブル漫画で逆に良かった感じがあります。日本でもカジノ法案ができて、これから盛り上がる題材かもしれないので、ヒットしてほしいですね。

まやまよなかのしょうじょ
MAYA ~真夜中の少女~(1)
MAYA ~真夜中の少女~(2)
MAYA ~真夜中の少女~(3)
MAYA ~真夜中の少女~(4)
MAYA ~真夜中の少女~(5)
MAYA ~真夜中の少女~(6)
MAYA ~真夜中の少女~(7)
MAYA ~真夜中の少女~(8)
MAYA ~真夜中の少女~(9)
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
ダモクレスのゴルフ

ダモクレスのゴルフ

超真面目人間、真中進一朗は腕を磨くためにゴルフのミニツアーに参加する。有名な大会のようにテレビ放映もなければ賞金も安い。そこに想定外の人物が現れた。通称『マグロゴルファー鉄』。普段はマグロ船の船長、かなり変則的なゴルフを繰り出す。追い込まれれば追い込まれるほど、鉄はそれを楽しんでいるようだ。進一朗は、そんな鉄に魅力を感じるとともに、「天才性」を見出すのだった。あらゆる手段と知力を尽くして勝ちにこだわるプロゴルファーたちを描く群像劇。

担ぎ屋 どおも

担ぎ屋 どおも

プロの道を断念した天才ゴルファー・堂本潔(どうもと・きよし/39歳)。天性の洞察力をたよりに、新人女子プロ・森下梢(もりした・こずえ/19歳)を導く「担ぎ屋」として生きる決意をする――。喜びも苦しみも――ゴルフのたのしみが、すべて詰まってる!読んで使えるヒントが満載の本格ゴルフ漫画!

風のシルフィード

風のシルフィード

中学生の森川駿が暮らす牧場で、1頭の仔馬が誕生しようとしていた。母馬は桜花賞3着で、白い疾風とまで呼ばれたサザン。難産に苦しむサザンを駿は徹夜で看病するが、サザンは仔馬の命と引き換えに息をひきとってしまう。風のように速い馬になれ、という願いを込めてシルフィードと名付けられた仔馬と駿の、挑戦の物語が始まった!

蒼き神話マルス

蒼き神話マルス

馬守は競馬学校を脱走し、馬のお産に立ち会った。遺伝学者の父の作ったサラブレッド・ヘルメスの子供が生まれるのだ。大変な難産ではあったが、苦労の末に蒼き瞳を宿す1頭のサラブレッドが誕生。その名はマルス。ターフに今、新たなる神話の1ページが刻まれる!!

90年代の少年マガジンらしさが詰まったオカルティックな漫画にコメントする