スペリオール新人賞大賞受賞作 #読切応援
親から虐待を受けている子供を描いた漫画は多くて、正直なところ目をそらしたくなる題材ではあるけど、それぞれの作家がそれをどう描くかというのはやっぱり気になる。 画力の点では拙い部分があるけど(主に背景)、主人公の岬が苦しみを共有することで親しくなる釘宮さんにはとても魅力を感じました。卒業式に出ずに東京へ行った釘宮さんのその後にはびっくりしたけど、彼女が(たぶん)自分で選んだ道だし、ある意味いままで自分を見下していた親や同級生、教師を見返すことに成功している。 その強さがあるかどうかで2人の道は別れた気がするけど、岬には味方が居たけど釘宮さんには居なかったという見方もできる。 最後の岬の涙の意味を考えたけど色々ありすぎるなと思いました。
主人公や母親がどうなったか気になるのに描写がなくて、
釘宮さんはミステリアスで大人びた雰囲気だったから卒業後夜の街で働くのかと思ったら…両方の結末にびっくりした。
虐待ものって最後に何らかのカタルシスがあるか胸糞悪いラストになるかだけど、前者を期待した分何か主人公が変わるわけでもなく、友情も卒業後切れる読後感の虚しさがある意味リアル。