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みなさんは「蛙化現象」という言葉をご存じでしょうか。自分から好きになった相手のはずなのに、相手からの好意を感じると逆に嫌悪感を抱くようになってしまう現象のことで、心理学会で発表された論文を元に生まれた用語です。現実では交際相手に対する"嫌悪感"のことを表していますが、嫌悪感だけでなく、相手のことが"蛙に見えるように"なってしまった女の子・三橋ハルのことを描いたのがこの作品です。
現実の「蛙化現象」もそうですが、この現象が起こる原因として"自己肯定感の低さ"というのが挙げられています。コレ自体は少女マンガ的には割とありがちな主人公像かもしれませんが、今作では「恋人と接している時間が苦痛になる」ところにまで行ってしまっています。悩みの原因に違いがありますが、"自己肯定感の低さ"を全力でコミカルに描いているのが『顔がこの世に向いてない。』であれば、"自己肯定感の低さ"を「蛙化現象」として表現し、それに立ち向かおうとする姿を描いているのがこの作品ではないでしょうか。同じくパルシィで連載されている「隣の芝生が青すぎる」などにも近いテーマを持っているように思います。
もしかしたらハルに共感できない方には全然よく分からない作品なのかもしれません。でも、嫌悪感を抱くまでいかなくても、恋愛の過程のどこかで自分のことを低く見てしまった経験のある方、自分と誰かを比べて劣等感を抱いたことのある方には激烈にぶっ刺さる、そんな作品なんじゃないかと思います。
1巻まで読了
高校生になった三橋ハルは憧れの男子・志城トーマに告白される。入学式で助けてもらってから、ハルはひそかに志城に好意を抱いていた。よろこんでオッケーをし、ふたりは付き合うことに。さっそく一緒に下校することになったが、大好きなはずなのに、ハルはなぜか志城のことを気持ちわるいと感じてしまう。そして、その瞬間、志城が醜いカエルの姿に見えて……。
高校生になった三橋ハルは憧れの男子・志城トーマに告白される。入学式で助けてもらってから、ハルはひそかに志城に好意を抱いていた。よろこんでオッケーをし、ふたりは付き合うことに。さっそく一緒に下校することになったが、大好きなはずなのに、ハルはなぜか志城のことを気持ちわるいと感じてしまう。そして、その瞬間、志城が醜いカエルの姿に見えて……。