鉄紺の春
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レは◯◯◯のレ(困惑) わけわからなくて好きにコメントする

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たか
たか
1年以上前
眼鏡の主人公・想一と面長ツーブロック・友梨は、大事な友人の春樹を事故で失ったばかり。想一は春樹の遺品に未開封のコンドームを見つけ、「春樹の好きだった女の子・吹石さんをレイプしよう」と友梨と計画する。 ### 何を言っているんだお前は…???🤔🤔🤔   もし1ページ目の **「選考委員・藤島康介氏、困惑!」「いい意味で、気持ちの悪い作品」** というアオリを読んでいなかったら読むのをやめていたかもしれないレベル。 想一曰く、「セックスする時、膣に直接触れているのは春樹のゴムだから、それはもう『春樹のセックス』」という理屈らしい。なるほど、一応筋は通っている。 吹石さんはいつも外を走っているスポーツ少女で気が強く、「春樹が仲良かったのはこんな意味不明なことを考えるやつらだったのか」と2人のことを唾棄している。 吹石さんをレイプするため、2人は綿密に計画を立て前向きに努力を重ねていくのだが、計画を実行しようとしたその瞬間、吹石さんは別の男たちに連れ去られてしまう。 主人公たちは致命的にモラルと知性が欠けているのに、その一生懸命さ・純粋さになぜか感心させられてしまった。 藤島康介先生の **「どう考えてもゲスで嫌われる視点で描いているのに、なぜか青春になっている。妙に信念がある、怪作」** というコメントがこの作品の全てを的確に表現していて唸りました。2019年の怪作読切をぜひお楽しみ下さい。 https://comic-days.com/episode/10834108156671800747
幻想集

作家性が横溢する幻想短編集 #1巻応援

幻想集
兎来栄寿
兎来栄寿
『幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい』、『書店員 波山個間子』、『三護さんのガレージセール』などでお馴染みの黒谷知也さん。 上記3作品のような線の整った作品群とは別に、よりコミティアなどで出逢うような雰囲気で作家性を剥き出しにして描いている短編。その中でも、本にまつわる話を中心としたシリーズに分類されるSNSで2021〜22年頃に公開していた短編を1冊にまとめた本です。 こういう夢想が自然に浮かんでくる瞬間ってあるなぁと思える幻想譚たち。泡沫の夢のように、何もしなければ刹那弾ける泡のように消えていってしまうものたちを、繋ぎ留めるように手繰り寄せて現出させ形に残しているような感覚があります。 ときに好奇心を、ときに恐怖を掻き立てられ、不思議さに戸惑いながら酔い痴れ、理不尽に鬱屈としながらそれが快感でもある。 本を愛するから解るところもあり、本を愛するから苦しいところもある。紙とインクによる魔的な被創造物。読書という広大な宇宙海を漂う、無常感と無上感。 本がテーマでないお話も、寓話的で批評的な「グドゥグドゥ」や「鰐の起立」などとても好みです。社会の形式が変わるifがある物語は、想像力を刺激されます。 「言葉の珈琲」という柔らかい口当たりで始まりながら、とても強い刺激に満ちた1冊です。尖った作家性を浴びたい方、非商業的な作品を好む方には強くお薦めします。
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