ひさびさにこのクチコミのわかる通知が来てなんでだろう…と思ったら、この人『オナ禁エスパー』の人だったんですね(衝撃)
画力の上がり方がすごすぎる。そして話のヤバさというか、頭おかしいことを真剣にやる「凄み」みたいなのは相変わらず共通してるなと感じました。
眼鏡の主人公・想一と面長ツーブロック・友梨は、大事な友人の春樹を事故で失ったばかり。想一は春樹の遺品に未開封のコンドームを見つけ、「春樹の好きだった女の子・吹石さんをレイプしよう」と友梨と計画する。
もし1ページ目の
「選考委員・藤島康介氏、困惑!」「いい意味で、気持ちの悪い作品」
というアオリを読んでいなかったら読むのをやめていたかもしれないレベル。
想一曰く、「セックスする時、膣に直接触れているのは春樹のゴムだから、それはもう『春樹のセックス』」という理屈らしい。なるほど、一応筋は通っている。
吹石さんはいつも外を走っているスポーツ少女で気が強く、「春樹が仲良かったのはこんな意味不明なことを考えるやつらだったのか」と2人のことを唾棄している。
吹石さんをレイプするため、2人は綿密に計画を立て前向きに努力を重ねていくのだが、計画を実行しようとしたその瞬間、吹石さんは別の男たちに連れ去られてしまう。
主人公たちは致命的にモラルと知性が欠けているのに、その一生懸命さ・純粋さになぜか感心させられてしまった。
藤島康介先生の
「どう考えてもゲスで嫌われる視点で描いているのに、なぜか青春になっている。妙に信念がある、怪作」
というコメントがこの作品の全てを的確に表現していて唸りました。2019年の怪作読切をぜひお楽しみ下さい。
愚にもつかない、取るに足らない、無益な日々。【アフタヌーン四季賞2018 冬のコンテスト 四季賞 受賞作品】(good!アフタヌーン2019年3号)