えびしんじょのようなえっちさ
にんにくをたっぷり効かせたステーキ、溢れんばかりのチーズがのったピザのようなジャンクなエ◯さではない。 まず椀の蓋を開けて、匂いを連れた湯気を楽しみ、出汁をつうっと口に含む。 箸をとり、しんじょを持ち上げ、滴るつゆと共に口へ迎える。 そうして旨みをしっかりと余すことなく感じるのだ。 みたいなことを書きたくなるぐらい感情にくる作品。 小説家のおじさんとミステリアスな美女の出会いから始まる愛の物語、あたたかな絵柄と多めの無言のコマも心地よく、ゆったりじんわりふつふつと楽しませてくれる。 ジャンクなものも大好きだけれども、こういうのもいいなぁと思いました。
親のコネだけで広告会社に入社した主人公が、フィギュアスケーターの万年二位の女の子を競艇選手にデビューさせて、社会を動かしていく話。
全体としては面白かったが、三田先生特有の気の強い女キャラの噛ませ化によって最初は存在感のあった上司がどんどん影が薄くなっていく点や、裏切り者の伏線を未回収のまま、終わるなど、気になるところがちょこちょことあった。
主人公の成長譚という側面ではとても楽しめた。