「私を肯定して、お願い」毒親、少年犯罪、閉塞した地方都市、ドラッグ――21歳が描く、この社会の病んだ現状。 ある地方都市に暮らす高校生・由美子は、不安定な家庭環境に悩んでいた。心を病んだ父、世間体ばかりを気にする母、クスリに溺れる弟。安心できる場所を見つけられずにいる由美子は、校内新聞の映画記事をきっかけに優等生の時田と交流を持つ。地元の権力者である時田の父は、過干渉と暴力で息子を支配していた。 ちばてつや賞受賞後、即連載デビュー。 この時代を生きる私たちを描く、圧倒的才能の誕生!!
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まずは前回の読切の話から。2019年1月にモーニングに掲載された読切「固定編成」は、双極性障害を持つ父を亡くしたばかりの女の子と、過度な教育で束縛する父を持つ男の子の2人の高校生の逃亡劇。
今回の「海の境目」もまた、複雑な家庭にある高校生・由美子と照が主人公。
由美子が家で食事を摂るシーンの、あの閉塞感と居心地の悪さが怖いくらいリアル(祖母だけコタツで食べているとこまでうちの実家と一緒…)
桃山先生のブレた線で細かく描く絵の独特の味がすごく好きです。
http://morning.moae.jp/lineup/1257