ブロッコリーのことを「凝縮された森」と呼んだ天才にならい、『この音とまれ!』のことは「凝縮された少女漫画」と呼びたい。この作品はジャンプSQ.で連載されていますが、コマ割りが少女漫画であるため勝手に少女漫画と呼ばせていただきます。

4月にアニメ化されるということで放送前に読んでみたのですが、まあ〜すごい作品でした。何がすごいって、とにかく見所が多すぎる…!

・主人公の過去が凄惨(不良に琴職人の祖父の家を焼かれる)
・琴の名家に生まれたヒロインのお家騒動がヤバイ
・顧問が実はめちゃくちゃすごい人
・ライバル校のキャラがやたら濃い

辛い過去、ハードな練習、美しい演奏描写、琴の知識、熱い友情、恋の予感と、とにかく注目すべき要素が多いんです。

私が思う少女漫画の名作の条件の1つは、「ドラマチックな悲劇が起こりそれを愛・友情で乗り越えていく」こと。『この音とまれ!』はその条件に当てはまる部分がすぎていて、凝縮された少女漫画としかいいようがない。

まずそもそも作者(とそのご家族)がお琴の経験者で、琴の演奏描写が非常に優れていて読み応えがある。そこへさらに、先に挙げたようなヘビーな設定を次々持ってくるもんだから、ドラマが洪水のように襲ってきて読者は感情を付さぶられまくる。そして、思い出したようにヒロインといい感じの雰囲気になるシーンが挟まる。

んもう、最高にエンターテイメント…!!

またテーマである「琴」の演奏シーンの作画は常に大迫力で、読み終わってソッコーで本物の演奏を比べてしまったほど。作中に登場した、アミュー先生の家族がこの作品のため書き下ろした楽曲はYouTubeで聴くことができます…!

ちはやふるナナマル サンバツなど、熱い文化部漫画が好きな人は間違いなくハマるので、ぜひ手にとってください!(※なおアニメはおすすめしません!)

読みたい
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
『凝縮された少女漫画』で最高のエンタメ!!にコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。