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ポストアポカリプス感溢れる雰囲気の中、世界の崩壊を止める鍵を探すため「アルコロジー」と呼ばれる箱庭のなかを旅するチコとピノの姉弟の物語。
表紙を見てもわかる通り絵の書き込みの密度が高く、特に荒れ果てた人工の建築物とその中に芽生えた自然物が異様なまでに調和した背景がこの作品の世界観を端的に表現している。
そんな世界観なので「少女終末旅行」のような作品が好きな方をターゲットにしてそうな作品だけど、読み進めるとその印象からちょっと違う魅力をみせてくれる。
世界が崩壊する前から所謂ロボットが人間と同価値に社会に存在する世界観で、どうやら生き残っているロボットのコアを集めることが世界の崩壊を止めるのに必要らしい。
コアを回収するにはロボットを停止ないし破壊する必要があるのだが、そこに2人の考え方の違いと"ロボットが人間と同価値"だったという独特の世界観が関わってくる。
ピノはあくまでコアの回収に執心していてロボットの破壊も辞さないというスタンス。一方のチコはロボットの"人格"を認め、ロボットがその生を全うした上でコアを回収することを望む。この2人が時に衝突しながら旅をしていく様は、何か自分の知らない新しい概念に触れたような、新鮮な感覚を受けさせられる。
なので表紙からはあまり想像できないけど「AIの遺電子」「アンドロイドタイプワン」のような作品が好きな方にも薦めたい作品。
1巻まで読了
人類が衰退し、荒廃した世界――。生き残った数少ない人類は、【アルコロジー】と呼ばれる完全環境施設でのみ生きることが許されていた。しかし【アルコロジー】の機能は少しずつ低下し、人類は確実に滅びの道を辿りつつある。“調査技官”のチコとその弟のピノは、世界崩壊の原因を探す旅をしているが、ある日、ひとりぼっちで稼動し続ける医療ロボットに出会い……? 少女とその弟が紡ぐ、終末冒険ファンタジー。
人類が衰退し、荒廃した世界――。生き残った数少ない人類は、【アルコロジー】と呼ばれる完全環境施設でのみ生きることが許されていた。しかし【アルコロジー】の機能は少しずつ低下し、人類は確実に滅びの道を辿りつつある。“調査技官”のチコとその弟のピノは、世界崩壊の原因を探す旅をしているが、ある日、ひとりぼっちで稼動し続ける医療ロボットに出会い……? 少女とその弟が紡ぐ、終末冒険ファンタジー。