あらすじ

アルコロジー大戦から500年。人類が衰退し廃墟となった世界を旅する、人間の少女・チコとロボットの弟・ピノ。ついに生き残った人間が暮らすコロニーに到着した2人だが、そのコロニーは、町のほとんどが水の底に沈む“レインフォレスト”と呼ばれる水没集落だった。命の期限が決められた場所で、無気力に生きる大人たち。そんな中、チコたちは病を患いながらも懸命に生きようとする兄妹と出会い……? 荒廃した世界で紡がれる、終末冒険ファンタジー。姉弟の過去が明らかになる待望の第2巻!
鍵つきテラリウム(1)

人類が衰退し、荒廃した世界――。生き残った数少ない人類は、【アルコロジー】と呼ばれる完全環境施設でのみ生きることが許されていた。しかし【アルコロジー】の機能は少しずつ低下し、人類は確実に滅びの道を辿りつつある。“調査技官”のチコとその弟のピノは、世界崩壊の原因を探す旅をしているが、ある日、ひとりぼっちで稼動し続ける医療ロボットに出会い……? 少女とその弟が紡ぐ、終末冒険ファンタジー。

鍵つきテラリウム(2)

アルコロジー大戦から500年。人類が衰退し廃墟となった世界を旅する、人間の少女・チコとロボットの弟・ピノ。ついに生き残った人間が暮らすコロニーに到着した2人だが、そのコロニーは、町のほとんどが水の底に沈む“レインフォレスト”と呼ばれる水没集落だった。命の期限が決められた場所で、無気力に生きる大人たち。そんな中、チコたちは病を患いながらも懸命に生きようとする兄妹と出会い……? 荒廃した世界で紡がれる、終末冒険ファンタジー。姉弟の過去が明らかになる待望の第2巻!

鍵つきテラリウム(3)

終末世界に残された人間とロボットの物語。戦車ロボットとの戦闘で機械の弟・ピノが大破! ピンチのふたりを発見したのは、ゴミ捨て山のコロニー“スバールカ”で生きる、とある親子。コロニーで目を覚ましたチコは、この場所に母親が立ち寄ったこと、そして「アリスズクレイドル」という遺跡を目指していたことを知り――。機械の身体で生きる弟の過去、母親の行方が明かされる、注目の第3巻!

鍵つきテラリウム(4)

「鍵」の完成を目指し、郵便ロボット・ケイと合流したチコとピノ。母親が向かった「アリスズクレイドル」へと進む彼女たちの前に、アルコロジーの秘密を知る人物・ヴィーヴが姿を現す。正体不明の彼に誘われ、たどり着いた先で、チコたちは世界の秘密に触れることになり――? 少女とロボットが紡ぐ、終末冒険ファンタジー。私たちが生まれた理由を知る、注目の最終巻。

鍵つきテラリウム

目を奪われる美しい色彩の終末世界で

鍵つきテラリウム 平沢ゆうな
兎来栄寿
兎来栄寿

平沢ゆうなさんと言えば『僕が私になるために』という実録性別適合手術エッセイマンガが非常に面白くためになったのですが、それからいくつかの短編を経て始まった待望の連載が『白百合は朱に染まらない』、そしてこの『鍵つきテラリウム』です。 『鍵つきテラリウム』は、(コミックスにも掲載されている)webで掲載された0話にあたるフルカラーのプロローグを初めて読んだ時、そこに描かれていた美しいポストアポカリプスのコロニーの風景に一瞬で心奪われました。元々、私は廃墟萌えの性質があり終末世界系は大好きですし、特に人の手によって造られた建造物が崩壊してそこに草花が生い茂っている感じも大好物。それはもう堪りません。 更に、人間とロボット的なテーマも入ってきて心の奥底まで優しく、時に切なく響き渡るストーリー。それらが生み出すハーモニーは非常に上質で心地良いものでした。ずっとこの世界に浸っていたいと思える稀有な作品です。平沢ゆうなさんのカラー背景がとても良く単行本の店舗購入特典各種も素晴らしいので、ずっと描いてて頂きたいと願ってしまいます。 『少女終末旅行』、たつき監督作品、ニーアオートマタなどが好きな方にもオススメしたい一冊。