モルスァ
めちゃくちゃ面白い格闘漫画なんだけど余計なものが多すぎて困る。作者が木多なんでその余計な展開も僕は好きなんですが、キレる読者もいるかも。 とりあえず金田戦最後まで読もうね。
長年の沈黙を破り……ギャグ漫画界の修羅の化身が放つ問題(など何処にあろうか)作!!!!新たなる木多ワールドは格闘技!!宇都宮の大地に降り立った転校生・佐藤十兵衛(さとうじゅうべい)、17歳。恐れを知らぬ喧嘩魂ゆえにいつもまわりは敵だらけ!ああん、十兵衛は普通の高校生みたく今しかできないコトしたいだけなのにぃ!!漫画界の修羅の化身が描く爆笑格闘大河ロマン、ここに開幕!!
喧嘩商売のテーマは「最強の格闘技は何か」
だとは思うが、このテーマはとても難しい。
このテーマを扱った漫画や小説は幾つもあると思う。
より正しい回答を出そうと、
マニアックに論じる内容の作品もあれば、
「ボクシングなんて殴るしかないだろ」とか、
「柔道なんて相手が裸なら何も出来ない」とか、
単純明快な比較論や、
主観的というか、好みの世界を作品化しただけの
ような作品もある。
そもそも個々の選手の個人的資質による部分とか、
何を持って勝敗や強さを判断するかとか色々あるし、
武器や反則の使用の是非まで考えれば、
「最強の格闘技はこれだ」とか、とてもじゃないが
答えのでない、出しようがない問題だとは思う。
けれども今も昔もこれからも、多くの人が
「最強の格闘技は何か」という問題について
議論し作品にもなっている。
なぜなら、それを考えるのは楽しいから。
想像だが木多先生は
「最強の格闘技は何か、に答えを出すのがテーマ」
の漫画としながら、
佐藤十兵衛という、
卑怯だろうがなんだろうがバレなければ反則もして勝つ、
という悪魔のような性格の主人公により、
「勝ったものが最強、そのほうが面白い、が裏のテーマ」
の漫画を描こうとしているように感じる。
それはけして「最強の価値」や「最強を論ずる事の楽しさ」
を否定したり異論を唱える考えではなく、
これも面白いでしょ、という考えで。
そして実際に、それで凄く面白い漫画になっていると
勝手ながら分析している。