侠飯

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グルメ系の漫画ってわりと
「今日もまた良い一日でした」
みたいなストーリーの作品が多い。
クッキングパパみたいに親子ともに
 時代を経ていく面白いものもアルが。)
ノホホン系というかリラックス系というか、
毎度お馴染み安定パターンが持ち味の作品も多い。

侠飯は「ゆとり系だが就活に悩んでいる大学生」と
「大儀を果たすために日々真剣に生きている侠客」が
なぜか交わってしまうという漫画なんで、
なんだかんだありつつもいずれ来る最終回に向けて
各登場人物が日々学び変化していっている。
その辺が細部に描かれている。
その辺がとても面白い。

明日が無いかもしれない侠客だからにコメントする

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名無し
1年以上前
ヤクザが凄腕料理人。 この設定はいかにも漫画的だが、 単純にギャップを狙っただけの設定ではないと思う。 ヤクザだから自然に?寡黙な料理人ってことになっている。 このへんがヤクザ料理人という設定の一番の狙いだと思う。 (料理の解説の際はすこぶる饒舌だし、  それがまた物凄くわかりやすいのだが) とかく数多あるグルメ漫画の料理人はしゃべりすぎる。 料理に付いて語る、述べる。 そして食べる側も驚き喜び嬉しがりしゃべりすぎる。 ソレを見た料理人もまたしゃべり、笑い、喜ぶ。 そして喜びを共有して増幅して納得して大団円となる。 それも悪くない。 幸福感をともに味わい増幅する。 理想てきな展開で、わかりやすい。 漫画としてもそのほうがドラマチックだし盛り上がるだろう。 作品としてもちゃんと完結して誰が読んでも 丸く収まる問題のナイ作品になるのだろう。 それに、無口でニコリともしないのが行き過ぎる料理人には 見ていて不快感を感じる部分も確実にあるのだし。 だが、語らなくていいことを語るのは野暮だと思う。 料理に限らず。 そこを「侠飯」は突いているのではないだろうか。 柳刃組長は、自分の料理を食べて喜んでいる人をみても ニコリともしない。 それをどう感じるか次第で、この漫画を好きになるか キライになるかは人により大きく分かれると思う。

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名無し
1年以上前
ヤクザが凄腕料理人。 この設定はいかにも漫画的だが、 単純にギャップを狙っただけの設定ではないと思う。 ヤクザだから自然に?寡黙な料理人ってことになっている。 このへんがヤクザ料理人という設定の一番の狙いだと思う。 (料理の解説の際はすこぶる饒舌だし、  それがまた物凄くわかりやすいのだが) とかく数多あるグルメ漫画の料理人はしゃべりすぎる。 料理に付いて語る、述べる。 そして食べる側も驚き喜び嬉しがりしゃべりすぎる。 ソレを見た料理人もまたしゃべり、笑い、喜ぶ。 そして喜びを共有して増幅して納得して大団円となる。 それも悪くない。 幸福感をともに味わい増幅する。 理想てきな展開で、わかりやすい。 漫画としてもそのほうがドラマチックだし盛り上がるだろう。 作品としてもちゃんと完結して誰が読んでも 丸く収まる問題のナイ作品になるのだろう。 それに、無口でニコリともしないのが行き過ぎる料理人には 見ていて不快感を感じる部分も確実にあるのだし。 だが、語らなくていいことを語るのは野暮だと思う。 料理に限らず。 そこを「侠飯」は突いているのではないだろうか。 柳刃組長は、自分の料理を食べて喜んでいる人をみても ニコリともしない。 それをどう感じるか次第で、この漫画を好きになるか キライになるかは人により大きく分かれると思う。
アッコちゃんは世界一
今に疲弊した人へ送られるエール #1巻応援
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兎来栄寿
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『幻滅カメラ』の1,2巻と同時発売となった、鳥トマトさんの短編集です。 「アッコちゃんは世界一」 「三田君は大丈夫」 「マイお兄ちゃん」 の3つの短編が収録されています。 表題作の「アッコちゃんは世界一」から、とにもかくにも最高なので百聞は一見に如かずでまず読んでみて欲しいです。 https://x.com/tori_the_tomato/status/1788949089192923568?s=46&t=S5wm4E-TmT39NBg4BgQsPA 今この瞬間も、現実世界では元々とても素敵であったはずの人がさまざまな理由でその輝きを失わされるということが起きているのでしょう。そうなった時に、物語の中では救いの手が差し伸べられますが現実にはその手となるものは自分自身しかないのではないか。そんな感想を抱く人には、まさに3作品目の「マイお兄ちゃん」が刺さることでしょう。 解像度の高い、現代社会で人間を壊す力を持つストレスの元凶たち。そういったものたちから自分を守れるのは究極的に自分だけで、大切な自分を守ることを諦めたり忘れてしまったりしている人に力を与えてくれる物語となっています。 「三田君は大丈夫」は、東大生の本郷くんとKO生の三田くんがそれぞれ会長と副会長をこなす国際交流サークルのお話です。本郷くんにコンプレックスを持つ三田くんが、自尊心を保つために本郷くんにはできない女の子と遊びまくるという行為に直走っていきます。 言うまでもなく本郷は東大の、三田は慶應のキャンパスがある土地の名前で、ヒロインのキラキラした白金さんや芋な千駄木さんさんも土地のイメージから来ているのでしょう。 こちらも「東京最低最悪最高!」の鳥トマトさんだなぁというのを強く感じさせてくれる作品で、競争社会の歪みが生む空虚さや絶望感が何とも名状し難い読み味をもたらしてくれます。三田くんだけならまだしも、最後の方の千駄木さんのセリフが実にリアリスティックで無情感を呈しているところが好きです。 この作品の並びも絶妙で、「マイお兄ちゃん」で締められることによって全体的な読後感としては非常にスッキリしたものになっています。 いろんなものに負けずに大切なあなたの人生を生きて欲しいという祈りの込められた、素敵な短編集です。
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「東京最低最悪最高!」の流れを色濃く受け継いで、現代を鋭利に刳り取ってみせる鳥トマトさんの新作が1・2巻同時発売となりました。同時発売の『アッコちゃんは世界一』とあわせて3冊同時発売ですが、全部オススメです。 主人公のジゲン(27)は売れないカメラマン。その姉・姫子は、新興宗教の教祖と仮面結婚をして莫大な財力を手に入れ、学生時代からの関係がある社長令嬢でビッチのアメリと恋仲。ジゲンが好きな5つ年上の男性・山田は、アメリと不倫する仲で奥さんとの離婚を画策中と1話目で提示される人間関係からドロドロの泥沼の様相を呈してきます。 そして、それだけでも成立しそうな人間ドラマにひとつまみ盛り込まれるファンタジーが、タイトルにもなっている「性欲を消すカメラ」の存在です。人間の根源を司る三大欲求のひとつを消し去ると、何が起こるのか。さまざまなシチュエーションの人間たちが、どこからどこまで性欲を原動力に駆動しているのかということを目の当たりにできるという意味でも非常に面白い作品です。 お金が無さすぎて資本主義の犬になるしかないジゲンは、生活のために姉や社会から多種多様なことを強いられます。マッチングアプリやブラック企業、メン地下や新興宗教、モラ男や家父長制など現代の象徴的なシーンを巡っていく中でさまざまな人間と関わっていきますが、「普通」とか「まとも」と呼ばれるような生き方をしている人がメインにはほぼ出てきません。 しかしながら、深い中身を見ようとしなければ、皆普通に生きているように見えるであろうという絶妙な状態の描き方が最高な作品です。あたかもカメラを通して切り取った一瞬が、現実よりも美しく見えるように。みんなみんな生きているんだ、友達ではないけれど。 ジゲンの恋愛に関するトラウマであったり、姫子やアメリの現在に至るまでの諸事情などが徐々に明かされていく構成、その上で描かれる主軸の人間ドラマも良いです。個人的には、1巻終盤のドライヴ感全開のセリフと展開が好きです。呪詛返しして強く生きていく力と魂を常に持っていきたいものです。 鳥トマトさんの絵柄とお話の相性も絶妙で、デフォルメが強いところとシリアス時のギャップがまた演出として強い効果を発揮しています。表情の描き方などもすごくいい瞬間があるんですよね。 唾棄したくなるような現実、人間、事象を描きながらも、読んでいると不思議とエネルギーをもらえる紛うことなき現代文学です。
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