藤田先生のエッセンスを1巻で楽しめる傑作
藤田和日郎先生といえば長期連載の名作が多いですが、この本はそのエッセンスをギュッと濃縮還元した一冊。 とりあえず終始ワクワクのイケジジイエンタメを楽しんでみては!
東京湾で座礁した米軍の空母から、一羽の鳥が逃げた。そのことで多くの兵士が死ぬ。さらに東京の街中にやって来たその鳥は、空前の死者を出す。その鳥とは、その眼で見られた者はすべて死んでしまうという一羽の恐ろしいフクロウだった。かつて猟師仲間とともに、そのフクロウを一度は撃ち落とした鵜平は、米軍の要請を受けて、再び銃を取る――!!
米空母から脱走した殺人フクロウと人類が壮絶な戦いを繰り広げるという
マックスB級感あふれるあらすじから繰り出される今作のジジイは
盲目となった伝説のマタギスナイパー!!もうカッコイイぞ!!
見るだけで人を殺せるフクロウのカジュアルな強さに絶望しながらも、
つらい過去をそれぞれに抱えた主人公たちが腕を取り合い、立ち向かう姿に自然と目頭が熱くなります。
藤田和日郎の描くジジイにハズレ無しです。
あと個人的にはX-FILESとか好きな人に読んでほしい。