小説家志望の主人公が変わり者の元同級生と衝撃の再会を果たす
おもしろすぎる1話だった。清掃業の傍ら「自分には他と違うなにかがある」と信じ小説家を志すも、賞にはかすりもせずすり減る毎日を送る主人公の黒川。ある日、仕事のために赴いた個人宅は憧れの作家の家だった。しかしその作家の正体は、高校時代変わり者で凄惨ないじめの標的にされていたクラスメイトの天野だった、という衝撃の展開。 高校卒業から10年。あまりにも違うふたりの状況、そして黒川が天野宅に呼ばれた理由がまたとんでもない。びっくりしすぎて笑ってしまった。屈辱とはこのことだなと。これからこのふたり、どうなるんだろう!?
昌原光一ってすごい。
昌原先生の作品は「江戸の告白」がモーニングで掲載されていたのを見かけたことがあるだけで全く読んだことがなかった。
自由広場(
のカキコミでこの作品のタイトルは知っていたが、本屋で平積みにされた表紙を見て、「あー! あの顔が四角い人(の作品)だ」と気づき購入。
ポトガラヒーのタイトルに偽りなく、読んでいるとキャラクターがデフォルメされていることも忘れるほど写真のような生々しさを感じた。
陰と光の描き方が独特で、読み終わるころにはすっかりこの絵柄に惚れてしまった。
最初は流し読みしていたのに、大家・弥一郎の義理がたさに感化され気付けばがっつり集中して読んでいた。
各話の間にフランス人写真家らしき人物の手紙らしきものが挿入されており、それがいい味を出していたのだが、巻末の参考文献の1つにイザベラ・バードの日本紀行が入っていたのを見て納得。
歴史好きな人はぜひ手にとってください