読んだ後にこの作者の過去作が「鬼塚ちゃんと触田くん」だと知ってビビっちゃった
今作もめちゃくちゃ面白いです
2話目の煽り文に「血染めのシスターフッドアクション」とあるのが個人的に刺さった
食うか食われるかのガールミーツガール #1巻応援
表紙とタイトルだけを見たら獣のような男と、かわいい女の子の物語だと思うでしょうか。 我峰組の組長の娘で、敵対していた粟津組の組長との縁談を余儀なくされた16歳の絹姫(きぬひめ)。彼女が、許嫁の粟津組の組長・義典から護衛として付けられたのが野獣のような風貌と体臭、そして圧倒的な″暴″の力を持つ紫安(しあん)。 そんなアンドーグラウンドな世界でのガールミーツガールを描いた作品です。ええ、表紙の絵では男性に見えるかもしれませんが「狂った絆で結ばれたシスターフッドアクション!」と公称されている通りで紫安は女性です。筋骨隆々バキバキのデカい体の女性が好きな方は読むべきです。 本作は何よりもキャラクターの魅力が突出しています。特に、メインの片割れである紫安のキャラクターがバリバリに立っていて良いですね。圧倒的な強さという華。初登場シーンでは絵のインパクトもあり強い印象を最初から与えてくれます。特に1巻で最高なのは、4話で見せる大立ち回りのワンシーン。なかなか見られないものを見せてくれます。 一方の絹姫は女を道具としか思っていない家に生まれてしまったことにより運命を縛られ半ば隷従するように生きてきた少女でした。しかし、紫安との出逢いによって少しずつ変化していきます。アンコントローラブルな危うい存在、でもすべてを壊してくれる可能性を持つ紫安と常に行動を共にする。絹姫には16歳の女の子が背負うには過酷な試練が次々と襲いかかりますが、その中で変わっていく彼女は見ものです。個人的にはシンプルにキャラデザインが好きです。 サブキャラクターの金藤なども良い味を出しています。おまけマンガの金藤はかわいそう過ぎて笑いました。 常に一触即発のテンションで、綱渡りしていくようなハラハラ感を味わえます。裏社会系の物語や、圧倒的な個の武力に惹かれる方は読んでみてはいかがでしょうか。