伊庭三尉は戦国時代を変えられるか
原作の小説とは自衛隊が戦国時代にタイムスリップしその時代で生き抜くという部分では同一であるが、この漫画も角川で映画化された物と同様に原作者半村良氏が描かれた世界とはかなり異なる。だからと言って本作品の魅力が削がれる訳でなく、現代人が歴史を遡り、過去の時代にもがきながら生きて歴史に関与する姿を、新たな気持ちで読ませて貰いました。
富士の裾野で大演習を展開していた自衛隊に、突如「時震」が襲った。現有兵器を装備した自衛隊員が、大量の補給物資や哨戒艇、装甲車、ヘリコプターなどの最新兵器とともに、突如四百年前の戦国時代にタイムスリップしたのだった。伊庭義明(三等陸尉)を中心とする自衛隊一団は、否応なく戦国時代の渦に巻き込まれて行く。しかし、時代に介入し、大きな時代の変化をもたらせば、現代に戻れると自衛隊員は信じ、伊庭義明達は本能寺で果てる筈である織田信長を救出した。こうして時代に介入した彼らは、果たして現代に戻れるのだろうか。誰も予想出来ない大胆な展開に、圧倒される事間違い無し!
大雑把なあらすじは、自衛隊が「時震」により戦車やヘリなどの最新兵器と共に400年前にタイプスリップをするところからはじまり、戦国時代の織田信長と関わって物語が進んでいく。
特に印象に残ったシーンは以下
1.伊庭義明と織田信長が「自衛隊」と「墨家」について話す場面
「墨攻」を読んでいたのでより楽しめた
2.恐竜が武士道に目覚めていく回
最初の方に登場した恐竜が途中で武士道に目覚めて自衛隊と一緒に行動する
ヘルメットをかぶった恐竜がいい
3.チャールズブロンソン似の織田信長が登場すると決め台詞のように言う「うーん曼荼羅」
なんか色々疑問を持ち始めるとキリがないが、細かいことは気にせずに読んだ後は確実に「うーん曼荼羅」って言いたくなる