あれサバイバル?いやブレイクダウン?
サバイバルとブレイクダウンがどっちがどっちなのかわからなくなってしまったので、再読しました。 どちらも地球のピンチ・イマージェンシーものですが、こちらは特にこれといってスキルセットのない少年が、色々失敗しながら学習しつつ基本一人で生き抜いていくサバイバルものです。 設定とか描写が結構リアルでピンチ感がすごく伝わってくるので、手に汗握ります。地震・津波・野生の動物・異常気象・飢えと乾き・疫病・パニックによる暴徒化・宗教・迷信・組織権力などバラエティに富んだピンチが次々に主人公を襲うので、読者としてはダレるとことがなく楽しめるのですが、主人公にとってはたまったものではありません。 1976〜1978年に連載(@週刊少年サンデー)された作品ということなのですが、昨今の世の中のいろんなピンチも(ニュースとかで見聞きする範囲ですが)基本は変わらない感じがして、古びない作品の凄さを感じました。
友人達との登山中に地震に襲われた少年。
やっとのことで洞窟から這い出したら、山の中にいるはずが
孤島に一人きりになっていた。
日本沈没?
しかし日本が世界がどうなったかより、いま食べるもの、
今夜寝るところをどうする?
大自然の中で生きてゆくことになった少年は
少ない知識を駆使し、命懸けの試行錯誤を繰り返しながら
思いがけない事態を何度も乗り越え成長して行く。
子供の頃に読んで、突拍子もない設定と展開に驚いた。
自分が突然に大自然の中で一人ぼっちになる、という設定は
絶対にそんな世界に行きたくない、という恐怖とともに、
そんな世界で逞しく生きる自分を夢想してしまう部分もあった。
冒険心をくすぐられるというか。
実際にはそんな世界に行くことも無いし行ったら生き残れないし、
そういう世界を夢想すること自体がある意味不謹慎でさえある。
それだけに漫画の中の少年には感情移入し、
頑張れ、生き残れ、自分だったらなどと思いつつ、
漫画だし他人事でよかった、とも思いながら読んでしまった。