映画化してみてくんない?試しににコメントする
神様がうそをつく。
泣けるアフタヌーン
神様がうそをつく。 尾崎かおり
mampuku
mampuku
 アフタヌーンで「金のひつじ」を連載中の尾崎かおり先生による過去の傑作。大人には相談できない秘密を抱えて、誰にも内緒の初恋をした11歳の夏。強烈なノスタルジーに加え、逃避行のドキドキと背徳感、爽やかさと切なさが心地よい1冊です。 こんな象徴的な台詞がありました。 「どんな理由があっても…悪いことだとわかってても それしかできないときって」 「他にどうしたら──どうしたらよかったんだよ!?」  周りより大人びて見えていても少女はどうしようもなくまだ子供で、その「重荷」は小さな肩に背負うにはあまりにも大きくて、そんな彼女の力になりたいと願う少年もまた何もできない子供でしかなくて…  幼い彼らは大人の力を借りなければ生きていけないけれど、彼らの中にはたしかに守りたい世界があって、でもそれって紛れもない「愛」そのものなんですよね。愛という確かな意思によって突き動かされた物語であるからこそ、彼らの努力も涙も旅の結末も、儚くも美しく感動的なのではないでしょうか。それがたとえ子供故に浅はかで、拙い足取りだったとしても。  小学校高学年のこの時期ってなかなか自分の素直な気持ちが自覚できなかったり、思ってても言えなかったりしたものでした。けれど勇気をもって一歩踏み越えて行動した先にはまったく違う世界が広がっていて、そこから得られる高揚と不安それこそがまさしく冒険のワクワクに他ならないわけです。異世界ファンタジーでも得られないほどのドキドキで感情を揺さぶられる、少年少女たちが精いっぱいの冒険をする話がたまらなく大好きなのです。  「四月は君の嘘」とか好きな人にも薦めたいですね。
ストアに行く
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
以下のボタンから感想を入力することができます(別ウィンドウが開きます)
感想を投稿
完了する
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい