優れた表現がノスタルジーを呼び起こす。泡沫の子供の世界を描出した甘くも哀しい物語—— 『神様がうそをつく。』
lomico.jp
『神様がうそをつく。』(尾崎かおり/講談社) 1冊に凝縮された、少年少女による切なくも温かいひと夏の思い出 「何だか心が疲れたな」「ホッとひと息つきたいな」「昔は良かったな」……そんな思いに駆られた時、じんわりと心を温め、癒してくれる作品が
転校先の学校で、同級生・理生の秘密を知ったなつる。少年と少女の、幼い恋と冒険の物語。――七尾(ななお)なつるは東京から転校してきた小学6年生。クラスの女子に無視され、サッカーチームの新任コーチともソリが合わない。そんな時、大人びたクラスメイト・鈴村理生(すずむら・りお)の、誰にも言えない秘密を知ることに……。夕立、お祭り、「とうふ」という名の白い猫。小学校最後の夏。ふたりの、ひそやかな冒険が始まる。