疾走感がたまらない
銃を拾った女子高生6人組。どうせなら1人1発殺したいやつを殺してしまおう。 わちゃわちゃコミカルな会話劇もありながら、ヒリヒリするストーリー。 上下2巻で終わってしまうのがもったいないけれど、この疾走感が心地よくもある。 女の子が6人もいたらキャラ被りが起こりそうなものなのに、6人全員ビジュアルも性格も全然違う。 記号化された可愛さや面白さがあるわけではなく、それぞれ弱さも賢さも愚かさも意地悪さも持っていて魅力的。 殺したくなるのも理解できるクソな大人もたくさんいるけれど、まともな大人もちゃんといるのがまたリアルでよい。 巻末のおまけ漫画も含めて非の打ち所がない面白さだった。岡村さんかっこよすぎる。
急遽話をたたみに向かった大ボリュームの2巻、面白かった。
めちゃくちゃ気が合うかって言われたら別にそういうわけでもないし、全部の考え方に共感できるわけでもなし、衝突もあるけど、なんとなく集まると安心できるような人たちっていうのがいる。
友達と言ってもいいような存在なんだけど、なんだかそれだけじゃないというか。
それは、同志なのだと思う。
僕は帰国子女なのだけど、当時現地に住んでいた日本人とは今も距離が近い。
いわゆる共通の何かに対して立ち向かった同志なのだ。
別に仲が良くない人に対しても何か感じるものがあったのは、まさにそれだ。
この話は、ある暴力装置を手に入れたことで、てんでバラバラな方向を向いていたただの同じバイト先の人たちが同志に変貌していく話だと思うと心に来るものがある。
こうやって表層的な部分ではなくより深い芯の部分で繋がっている場合、よっぽどのことがない限り壊れない強い絆が生まれる。
今の世の中を生きていくには、同志を作る必要があるかもしれない。
この漫画の6人の関係性はとても居心地がよかった。
彼女らの5年後、10年後と見守っていたくなる。
韓国映画の「サニー 永遠の仲間たち」なんかたまらなかった。
もっと読んでいたかっただけに2巻で終わってしまうのは本当に残念だった・・。