押見修造先生の表現はどこまで進化するのか
押見修造先生の最新作。新たな代表作である「血の轍」も出身地の群馬県が舞台になっていて実体験がベースにあるような気がしましたが、今作「ひろみ」はよりそれを感じました。ペンタッチがいい意味で力が抜けているのも、頭の中の朧げな記憶をそのまま描き表したい意図があるように思えました。すでに「血の轍」の時点で、研ぎ澄まされた心理描写は誰も真似できない地点にありましたが、押見先生の表現がこれから更に進化することを予感させられますね。物語の展開としてもちろん後編が気になりますが、その前に子供である主人公に罪悪感を植え付けた女教師はマジ許すまじ…!
サメマチオの新作。たぬきの置物とか蛍光灯とか人間の身の回りにあるモノたちが主人公。
モノ視点で人間の生活が描かれていて面白いし、頑張ってたり落ち込んでいたりしている時も、別に神様が見ているってわけじゃないけどモノは見ていてくれるみたいなちょっと救われるような話もある。何かをしてくれるっていうわけじゃないけど。
三分くらいで読める長さの1話完結ストーリーなので寝る前とかちょっと空いた時間に読んだりするのにちょうどいい手軽さもいい。