「働く」とは
この作者のかたの読切は公開されているものはひととおり読んでますが、このゆっくりと、しかし確実に核の部分に何かを突き刺してくる感覚がたまらなく好きです。 今作の主人公は心情の部分があまり詳細に描かれないので何を考えているのかわからないんだけど、こうしないと生きていけないのかなーとか考えたりしました。
ひな祭りのお雛様、子どもの日の鯉のぼりに、七夕の織姫と彦星。特別な日を彩るモノから、喫茶店の三点セットやホームベーカリー、夏休みの校舎に、ベランダの洗濯ばさみ…… など、私たちの日常にあるモノまで。決して話はできないけど、彼らの言葉に耳を傾ければ、とても雄弁に語る――― かもしれない。そんな「もしかしたら」を描く、新感覚ショートストーリー集!
サメマチオの新作。たぬきの置物とか蛍光灯とか人間の身の回りにあるモノたちが主人公。
モノ視点で人間の生活が描かれていて面白いし、頑張ってたり落ち込んでいたりしている時も、別に神様が見ているってわけじゃないけどモノは見ていてくれるみたいなちょっと救われるような話もある。何かをしてくれるっていうわけじゃないけど。
三分くらいで読める長さの1話完結ストーリーなので寝る前とかちょっと空いた時間に読んだりするのにちょうどいい手軽さもいい。