人生の最後の1ページを考える
臨終の場に自宅を選んだ患者と向き合う看取りの医師の漫画で、どうせ一回は死ぬのだったらいい最後を迎えるのはどうしたらいいかを考える機会になった漫画だった。連載中もずっと楽しみに読んでいたが、最終エピソードに関してはそんな面白さはとんでしまい、現実世界とのリンクがあるのかとすごい不安になってしまった。 ちなみに俺の理想の最後としては松本零士の「古本屋古本堂」の主人公のように臨終の際に夢の中で自分の探している漫画を見つけた喜んでいる状態で死にたいもんだな。 その後諸星大二郎「栞と紙魚子と夜の魚」の「古本地獄屋敷」にいる”古本マニアの怨霊”として復活したいね
臨終の場に自宅を選んだ患者のための在宅診療所の医師が主人公のマンガです。若くしてガンにおかされてしまった患者さんや、あるいは年配ながら喧嘩の絶えない息子との二人暮らしの家庭での在宅医療患者さんなど、もともと重たいテーマですが生きている人間事情や人生が加わって血の通った重さのあるマンガです。主人公の天道陽が看取りの医師になった経緯も1巻では語られています。
重たいテーマながら読後感は悪くありません。特に1巻では「クソババア」と言いすてる息子のシーンは感動しました。表面的ではなく患者が最期の瞬間を慣れ親しんだ家を選んだという意味ときちんと向き合っている天道陽がとても良いです。これからも楽しみなマンガです。