かなり良作だと思った
古谷実…まだ全部読んだ訳じゃないけど「わにとかげぎず」「ヒミズ」より「ヒメノア〜ル」好きだったかも。生れながらのサイコパス・森田の狂気と苦悩のダークな面と、恋のテロリスト(笑)・安藤さんの言動のギャグ面が同時進行するけど、両方とも面白かった。自分みたいにリアルタイムで古谷実を読んでない人にまず何読んだらいいかを聞かれたら「ヒメノア〜ル」を推そうかな。「ヒミズ」の衝撃的なバッドエンドとかに比べたら静かなラストだけどあれが逆によかった。次は「ゲレクシス」読んでみよう。
人生、黄色信号点灯中! ゆらゆらと――ヒシヒシと――けっして交わってはならない2つの世界! ショボくれた青春を送ってきた岡田(おかだ)君。ビル清掃のバイトしかない、モヤモヤした日々。職場の先輩・安藤(あんどう)さんに相談したけど、逆に片思いのお手伝いをさせられる始末。同時期、岡田君の高校時代の同級生・森田(もりた)は、抜け出せない深い闇をさまよっていた――。
アマゾンのレビューをみると、登場人物も作風もストーリーも前作などと似通っていて新鮮さがない、という酷評だね。でも自分は古谷実作品初めてだったので結構楽しめる。
レビューが酷評なのは作者に対する期待の裏返しかなあという気はするな。