怪奇・ミステリーマンガの感想・レビュー3336件<<4647484950>>「復活編」の感想です!火の鳥 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビン火の鳥の中でトップクラスに好きな話です!!!火の鳥って、好きな編がそれこそ十人十色で、かなり票が割れる傾向にあると思うのですが、それだけ全てのエピソードが粒ぞろいということではないかと思います。 復活編はいくつかの時代を行き来しながらエピソードが進行します。 火の鳥はシリーズ全体からしてそういう構成をとっているのですが、復活編は一つの編の中でそれをしています。 2482年→2483年→3030年→2484年→3009年→2484年→2917年→3344年 主人公がある事故をきっかけに体の6割ほどを人工物に入れ替えられてしまうのですが、それにより、人間が無機物に、ロボットが人間に見えるようになってしまいます。 ・身体の60パーセント人工物に変えられた人間である主人公 ・主人公には人間に見えるロボット(主人公にやさしい) ・主人公には無機物に見える人間(主人公を殺そうとする) ・人間らしさとは人間と形が似ていることだと言い、人間に似せて作られたアンドロイドと愛し合う人間 ・人間とはかけ離れた容姿だが自分はかつて人間であったと信じるこけし型ロボット などが登場し、これまでの編でも何回か出てきた「何が人間を人間たらしめるのか」というテーマを考えさせられます。 他の編との繋がりですが、望郷編でちょろっと登場したチヒロがメインキャラの一人として登場します。あとラストで猿田博士が登場し、ロビタも未来編で登場します!「望郷編」の感想です!火の鳥 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビンスケールが壮大すぎる物語です。時代設定は明言されていませんが、増え過ぎた人類が宇宙の他の星に移住する時代となっています。 「望郷」というのは、宇宙移民した主要登場人物「ロミ」(女性)が地球に帰りたくなるストーリーからきています。 ロミは恋人と一緒にエデン17という無人惑星に移住してきますが、その直後に恋人が死んでしまいます。当時すでに二人の子供を孕っており、その子供がしばらくして生まれますが、このままではすぐに絶滅してしまうので、その子供との間に子孫を儲けようとします。 あまり詳しくかくとネタバレになってしまうのですが、すったもんだあった結果、星は一定程度の繁栄をみます。そこまでの話も十分充実感ある面白さなのですが、その後ロミが地球へ帰るべく旅をする話が続くのですが、こちらはサン=テグジュペリの星の王子さまオマージュな感じで進行します。これだけ盛りだくさんで単行本2冊程度なので、密度が濃過ぎます!! 自らの子供と子孫を残すとかもそうですが、星の王子さまパートでの各種不条理エピソードや、異星人の性質(不定形生物や雌雄単体)など、常識からはかなり外れた出来事が普通に起きます。そしてそれらは必ずしもネガティブな書き方はされてない一方で、今や我々の常識となっている酒・ギャンブル・麻薬・兵器などが生まれたことによってエデン17が滅亡に向かい始めると、結構考えさせられる内容でした。 他の編との繋がりですが、牧村飛行士(宇宙編に登場)とチヒロ(復活編に登場)が出てきます。刊行順だと宇宙編→復活編→望郷編なので、サービス出演的な感じでしょうか。サスペンス!毒ガス!同性愛!ケモノ!MW 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビン最高に面白かったです。単行本で2〜3巻分の中編ですが、かなり中身が濃く、あっという間に読んでしまいました。 ラスト付近の「ニヤリ」も物語に深みを与えています!! 火の鳥ではまって以来、手塚先生の作品はほぼ全部読んでいるヅカラーですが、その中でもトップクラスのお気に入りです! 最近映画化されたようなのですが、諸々の表現はソフトになっているようですね。1976年からビックコミックで連載された作品なのですが、青年誌ということもあり、マンガの方はかなり内容も大人向けです。 手塚治虫先生は一貫して子供をすごく大切にしておられたようですが、世の中に青年誌というものが登場して大人もマンガを読むということが一般化しつつある流れの中で、1968年に創刊されたビッグコミックで連載された手塚先生の作品は、MWをはじめ、きりひと讃歌、奇子、ばるぼら、シュマリ、陽だまりの樹など粒ぞろいの傑作揃いで、子供向け作品だけでなく、大人向けでもなんでも、どんな作品でもすごく面白いものを生み出せる豊かな想像力は、まさしく創造神と言って良いと思います。雪山で「新種の生命体」から生き延びる…!!ハイヤートライヴ 破滅の山脈 高橋構造名無し※ネタバレを含むクチコミです。 人の命の重さとは・・・。十字架のろくにん 中武士竜starstarstarstarstar干し芋小学生の時にいじめにあっていた、実験体Aこと漆間。 いじめにより両親は、亡くなり弟は植物人間に。 本当に、小学生とは思えないいじめを超えた残忍さ。 恐ろしいとしか言えない、人間ではない残虐さ。 一人生き残った漆間は、4年後、復讐の鬼と化す。 戦時中、秘密部隊に所属した祖父に復讐に必要な鍛錬を受け、ひとりづついろんな方法で殺していくのだが、見たこともない拷問器具を使うのは、斬新!! ところどころ、ギャグ要素があるのは、少し心が落ち着く。 6巻まで完了。 これから、京との戦いが始まる。 関係のない人々までどんどん巻き込まれて死んでいくのが気がかり。「巨大化け猫イケブクロさん×池袋フェア」で1~3巻を一気買いしました。出禁のモグラ 江口夏実名無し※ネタバレを含むクチコミです。いとまん先生の凝縮された面白さ発症区 いとまんさいろく異形×現代、というところはドキュンサーガと同じ。 ただ、ドキュンサーガの世界とは別(だと思う。ただ、もしかしたらあの長い歴史の間の人間サイド、さらに日本の話でしたーと言われたらそうかもしれない)で、日本が舞台であることや非モテっぽい主人公など条件が割と俗世に寄せた感じの設定ではある。 とはいえ、すごくまとまっていて(根本的な話ではなくあくまで見える範囲で)面白かったし、3巻で完結しているというのもありイッキ読みしやすくて良かった。 オススメ。 旅先とかで読むのに最適じゃなかろうか空飛ぶ馬 タナカミホ 北村薫さいろくこういうの好きだなーと思った。 手に取ったキッカケが連載誌であるトーチのタグからだったので、期待半分で読んだがしっかり「トーチっぽさ」もあり、マッチしている。 旅先や出張先なんかで、宿泊先で部屋には入ったけど窓からの眺めは雨…というシチュエーション。 出るの面倒だなってなっちゃう時が私は結構あって、そういう時は割と夕飯時まで漫画を読んだりする。 そういうのに向いてるやつ! ・おしゃれな感じがする絵柄・構図。 ・物語展開は1話ごと、ショートショート。主人公は同じ。 ・文化系要素が多分に含まれている。 ・読んでいてハラハラしないってわかる造りをしている。 要素を挙げてみると全然的を射た感じにならなかったが、そういうやつです。 水彩筆っぽい塗りも味があって非常にいい。細かすぎるコマ展開だとちょっと全体が暗く感じてワチャワチャして見えるけど、わざとかも。 あと、意外とハッとするような話も。おすすめ。「アンテン様の腹の中」感想アンテン様の腹の中 夜諏河樹ニーナアンテン様との縁を良いものにするか悪いものにするかは、結局のところ本人次第なのだろう。何を捧げ何を願うかと同じくらい、その後の生き方や考え方が大切ということ。 …とはいえ自分がもし遭遇したら、欲望に勝てる自信がまったく無い(笑)「生命編」の感想です!!!火の鳥 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビン時系列順に読んできましたが、いよいよ舞台は未来に。過去を舞台にした編は、歴史上の出来事が下敷きになっているのですが、未来は基本的には手塚先生の想像の物語で、希代のストーリーテラーとしての実力が遺憾なく発揮されています!!! 生命編のテーマはクローン!!舞台は2155年!立体テレビなどが出てきますが、すでにVRで近いところは実現できてますね。 脳髄以外はロボットになってしまっているおばあちゃんは人間として扱われる一方で、クローン人間は立体テレビの番組で殺されるために生産される・・ 何が人間たらしめる要素なんだろうと考え込んでしまいました。150p弱と短く、結末は切ないですが、ズシっと心に残る名作だと思います。 ちなみにペルーのクローン研究所の所員として猿田さんという猿田彦の血縁の方が出演されてますが、いかにも脇役扱いですぐに亡くなってしまいます。。 「太陽編」の感想です!!!火の鳥 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビン火の鳥シリーズの中でいちばァァァァん好きな物語です!! 舞台は壬申の乱の頃(7世紀後半)と21世紀を行ったり来たりします!7世紀後半ということは、この過去パートはヤマト編と鳳凰編の間ということになります! 最初は過去パートの合間に1ページくらい未来パートが挿入される形なのですが、徐々に挟まれる未来パートのページ数も、その頻度も増えていき、最終的には未来パートで完結を迎えます。 最初読んだ時にはその技法によるドラマチックさに鳥肌が立ちました!ぜひ多くの方にこの読書館を楽しんでほしいです! 話は基本的には仏教の伝来前後の宗教戦争がテーマで色々と考えさせられるのですが、男女の恋愛あり、家族愛あり、宗教への忠誠心とそれらの愛との間で翻弄される人間たちが切ないです・・!!! 過去パートには他の編と関連しそうな人物は登場しませんが、未来パートに猿田彦と血縁関係がありそうな鼻の人物が登場します。名前は出てなかったような気がしますが、未来パートの主人公が所属するチームのリーダーをされています。 過去パートは壬申の乱が舞台なのですが、天智天皇の娘であり、天武天皇の妃であり、天武天皇の次代の天皇である持統天皇が登場しません。一番悩める描きがいのあるポジションのような気がしますが。。。持統天皇に異常に興味を持ち始めたのですが、里中満智子先生の作品に「天上の虹 -持統天皇物語-」というものがあるようなので、そちらを熟読してみたいと思います!人の本性を暴く遊園地パニックホラー終園地 本田真吾ゴラスペ読み最初の1〜2話目を読んだ段階では、どこにでもありそうなパニックホラー漫画だな〜と思ってました。が、3話目以降やたらと面白くなってきます。首切断ジェットコースター、激アツ硫酸コーヒーカップといった狂気のアトラクションの数々。そしてMr.バニーと名乗るウサギの支配人がとにかくヤバい。人間の本性を暴くような仕掛けを次々と繰り出し、極限状態の中、秘密を暴露させられる客たち。残酷でエグい描写ばかりなのに、ちょっと笑えてしまう滑稽さがあります。今後の倫理観のブレーキが壊れてからの加速力に期待です。まずは騙されたと思って1話だけ読んで欲しい無能なナナ るーすぼーい 古屋庵名無し※ネタバレを含むクチコミです。 傑作が2本も!FOREST 内水融傑作選 内水融starstarstarstarstarひさぴよ表題作のFORESTは、歴代のジャンプ読切の中でも屈指の傑作であり、これからも細々と語り継がれるであろう作品なので読んで損はないです。 FORESTとアスクレピオス以外は傑作クラスの短編ではないけど、4本のうち2本は傑作と考えれば凄い。 サエイズムの内水融先生しか知らない人にも是非読んでほしい。 #推しを3行で推すジョジョのスピンオフ!!ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋 荒木飛呂彦 烏丸匡 上遠野浩平 カラスマタスクstarstar_borderstar_borderstar_borderstar_border酒チャビンNHKラジオ講座の本を買いに行った本屋で発見し、最近ジョジョにハマってる私としてはすぐ電子書籍で購入しました。 スピンオフという単語とタイトル(「悪霊的」ってトネガワっぽいし、「失恋」もラブコメを思わせるじゃないですか・・)で、完全にトネガワとかハンチョウとかのパロディコメディ作品かと思って購入したのですが、半分くらい読んでも笑える場面は一向に出てこず。。絵もそこまで荒木先生に寄せてないし。。。ちょっと思ってたのと違かったかな・・・(汗)と少しがっかりしてたのですが、これはこれで新たな作品なのだと思い直してあらためて読むとこれはこれで結構面白い!!! 次巻以降も続く骨太な作品になりそうなので続きに期待してます!!「異形編」の感想です!火の鳥 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビン舞台は応仁の乱の時代で15世紀後半です。物語はシンプルなSFタイムループものですが、最近はこういうのよくあるのかもしれませんが、最初私が読んだ当時はとてもワクワクして読みました。 シンプルとはいっても、因果応報や命の平等さ、男装女子なども織り込まれていて、短いながらも内容はすごく濃くてさすがです。 他の編との繋がりですが、主人公の八百比丘尼さんが太陽編でも登場(しかもシーンも被っていて初めて読んだときはテンション上がりました!)するのと、あと主人公の父親の鼻が病気で猿田彦のものになるのですが、血縁関係などあるのでしょうか??名前は八儀家正さんなので、どうなんでしょう?? また異形編ではタイムループものらしく、冒頭の物語部分がラストで繰り返されるという表現がなされていますが、この表現は、乱世編や鳳凰編(こちらは昔を思い出してる感じ)でも使われていてすごく大河性を感じて好きです!そもそも火の鳥全体がタイムループものともいえるつくりで、その中でループしたりはたまた時代を交錯しながら話が進んだりと、すごく凝った作りになっていて、本当にすごいと思います! 「羽衣編」の感想です!火の鳥 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビン舞台は平将門の乱の時代ということで930年頃です。乱世編の感想で鳳凰編(8世紀)の次が乱世編(12世紀)と書いてしまいましたが、間に羽衣編が入ります。。 話は天の羽衣の話をしたじきにしたシンプルなタイムスリップもので、長さも短いです(40pちょっと)。火の鳥も絵では描かれず、主人公の台詞でちょこっと出てくるだけなので、なんでこれが火の鳥の一編なんだろうと思いましたが、元々雑誌掲載時には、発表順で次の作品にあたる「望郷編」のプロローグのような位置付けだったようです。 雑誌掲載版では、主人公(おとき)は戦争から逃れるため、2500年未来からタイムスリップしてきて、羽衣編で生まれてくる子供は、未来の戦争における「毒の光」の影響で奇形児として生まれており、この方が次の「望郷編」の主人公となる予定でした(旧・望郷編におときは時子として登場してます。子供の方は「コム」という名前で、今読める方の望郷編に出てくる「コム」と同じ見た目をしています)。 ところが「毒の光」の影響で奇形児が産まれてしまうという表現がよくなかったのと、「望郷編」も2話目まで掲載された時点で、掲載誌が廃刊になったことで、「羽衣編」から毒の光の描写はなくなり、その影響で「望郷編」も全く違う物語として1話目から別雑誌で連載されたようです。 旧・望郷編は、今だと手に入りやすいものでは角川文庫版の火の鳥14巻(別巻)に収録されていますが、電子化はされてないようですね。旧・望郷編も2話目までしか存在しませんが、信じられないくらいワクワク感がある導入なので、最後まで読んでみたかったです。「おはよう少年」感想おはよう少年 礼島れいあニーナマイナスイオンが溢れて止まらない。…えっ?だから本を読んだ感想ですよ。 朝ごはんは美味しそうだし、起こし方は優しいし…うちにも通ってくれないかな~! 理生くんがあまりに天使すぎて、もはや学ランの背中に羽が見えるんだが(笑)「乱世編」の感想です!火の鳥 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビンかなり運命のやるせなさを感じる作品です。歴史に翻弄され、もつれる人間関係。諸行無常に因果応報。。。 舞台は源平合戦の頃の12世紀後半。「乞食の神様」と呼ばれている鞍馬山のテングとして、時代的にひとつ前にあたる鳳凰編の主人公「我王」が登場します。(てんとう虫を踏まないシーンはグッときます。) 権力闘争に巻き込まれ、本当に心が通い合っている人同士が敵味方に分かれ、味方に大切な人をアッサリと殺される。。私の周りではそういったことは他人事のようにも思えますが、現代でも戦争は実際に起こってたりもしますので、色々と考えてしまいます。。。 あくまで執事黒執事 枢やなstarstarstarstarstar_borderNano連載16周年というのを見て歴史長!とびっくりした。けど確かに考えてみればアニメも漫画も小学生の時から見てた…今も続いてるの凄い。 当時読んだ感想としては「なんだこの絵が超絶綺麗な漫画は!?」だった気がする。小学生時代はちゃおっ子でそういう可愛い絵柄の漫画しか知らなかったので、話の内容も結構衝撃的だったな。 あと同世代の人は分かってくれると思うけど、黒執事で絶対性癖が歪められたと思う。10歳そこらで触れた作品って大人になってもずっと引きずるというか、少なからず影響を受けるんじゃないかな。 今読んでもめちゃくちゃ面白いし、やっぱり絵が凄く綺麗。みんな顔がいい。今まで読んだことない人もぜひ読んで性癖を歪められてほしい。「鳳凰編」の感想です!!火の鳥 手塚治虫starstarstarstarstar酒チャビン舞台は、時代的にひとつ前にあたる「ヤマト編」から400年後の奈良時代(奈良の大仏の開眼式(752年)が描かれているので8世紀中頃)。火の鳥と共にシリーズを通して登場する猿田彦一族の我王ががっつり主人公です。 ちなみにヤマト編でクマソのタケルがせっせと書いていた歴史書がちょぴっと登場するのですが、「蛮族の長が書き残した記録で、大化の改新の際お上で焼かれたものの一部」とされ、歴史上破れ去った側から見た歴史は葬り去られています。 一番印象に残ったシーンは、主人公の我王が、一緒に住んでいた女子を切ったシーンです。ネタバレはしませんが感動しました。ヤマト編で感動したシーンと同じく、ここでもサイケデリックな絵柄が使われており、私はシーンに感動しているのでしょうか、それともサイケな柄に感動しているのでしょうか。 不幸な生い立ちもあり、手のつけられない悪党だった我王がこの件をきっかけに少しずつ(というか途中イッキに)人間的に素晴らしくなっていき、逆に善良な人間だった人がそうではなくなっていってしまう対比が考えされられました。 残りの人生、まじめに生きてみたいと思います。夢・覚悟・運命ジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版 荒木飛呂彦starstarstarstarstar_border酒チャビン3部・4部とイケイケのキャラが主人公でしたが、5部の主人公は冷静というか丁寧というか、そういうキャラだったのが新鮮で、それでいて心にアツい部分も持つキャラがすごく魅力的で、序盤はぐいぐい引き込まれました! これまでの部でも仲間はいましたが、今回はさらに仲間が重要になっていて、どちらかというとチームで目的を達成するような描かれ方になっており、チームとしての勝利に向け、各々がチームプレイに徹するさまも見ていて感動を誘います。 ただ、3部や4部では、戦い方にバラエティがあったのに対し、5部は基本的にはアクションのバトルがほとんどで、後半少しくどく感じた部分はありました。 終わり方はものすごく示唆的でそこは良かったので、途中もし飽きてきても最後まで読むことをお勧めします!!! 人生最大の失敗とは?人生最大の失敗 野原広子六文銭とあるサイトで紹介され、作家さんも、もともと自分がよく読んでいた作家さんだっただけに、興味がてら読みました。 特に、夫婦関係の機微というか、絶妙な空気感が読んでいて共感しかないので好きな作家さんの1人なんですよね。 全く読んだことなかった時は、表紙とかパッと見「ん?大丈夫か?」となりますが、ストーリーとか会話が不思議と入ってくるので、エッセイのような内容にピッタリの絵なんだと思う。 さて、本作は、エッセイ系によくある夫婦関係のいざこざで、ある日夫が浮気相手との電話で 「人生最大の失敗は、結婚だよ」 と言っている姿を目撃した主人公の話。 SNS上に溢れんばかりにこの手の話があるので、皆誰しも一度は思うことなんでしょう。 本作の主人公は、そんな夫に対して見切りをつけて、自分で生きていくことを決める。 子供が成長してからの離婚、まぁ熟年離婚ですね。 その後の生活のハードさや、その年で一人になった時の寂しさ、周囲との関係(主に同情めいたもの)が、とにかくリアル。 夫の文句を言いながらも、なんだかんだ自立の難しさや子供を言い訳に別れることができない友人の存在も良い対比になってます。 自分も我慢して結婚生活を続けたほうが良かったか?などの葛藤がよぎるが、どっちが良かったかなんて一概に言えない中で、彼女の決断や行動は色々学ぶことが多かったです。 どっちの決断だって頑張っていれば格好いいんだと思わされます。 内容が内容だけに湿った感情がうずまくのですが、不思議と読後感は悪くなくて(ここも、この作家さんのすごいところだと思う)、むしろ、1冊で色んな人間の価値観に触れられて刺激になりました。 この夫婦にとって、本当の意味での「人生最大の失敗」はなんだったのか? それはぜひ本作を読んで感じて欲しいです。淡々と読める闘病記断腸亭にちじょう ガンプ名無し前作の連載を休止するツイートはリアルタイムで見ていた。ちょうど単行本も出たばかりでノリに乗っている作家さんだと認識していたので、そのツイートにすごく驚いた記憶がある。その時の心情も作品に描かれていたけどセリフがひとつもなくて、それが本当は叫び出したいのに声が出ないような感覚をリアルに感じられてすごかった。ご自分や病気のことを俯瞰して観察されているので読みやすい。3年前のガン発覚から始まっているが今現在は漫画制作が出来るほど快復されたということだろうか。これからはサンデーうぇぶりの連載も追っていきたい。<<4647484950>>
火の鳥の中でトップクラスに好きな話です!!!火の鳥って、好きな編がそれこそ十人十色で、かなり票が割れる傾向にあると思うのですが、それだけ全てのエピソードが粒ぞろいということではないかと思います。 復活編はいくつかの時代を行き来しながらエピソードが進行します。 火の鳥はシリーズ全体からしてそういう構成をとっているのですが、復活編は一つの編の中でそれをしています。 2482年→2483年→3030年→2484年→3009年→2484年→2917年→3344年 主人公がある事故をきっかけに体の6割ほどを人工物に入れ替えられてしまうのですが、それにより、人間が無機物に、ロボットが人間に見えるようになってしまいます。 ・身体の60パーセント人工物に変えられた人間である主人公 ・主人公には人間に見えるロボット(主人公にやさしい) ・主人公には無機物に見える人間(主人公を殺そうとする) ・人間らしさとは人間と形が似ていることだと言い、人間に似せて作られたアンドロイドと愛し合う人間 ・人間とはかけ離れた容姿だが自分はかつて人間であったと信じるこけし型ロボット などが登場し、これまでの編でも何回か出てきた「何が人間を人間たらしめるのか」というテーマを考えさせられます。 他の編との繋がりですが、望郷編でちょろっと登場したチヒロがメインキャラの一人として登場します。あとラストで猿田博士が登場し、ロビタも未来編で登場します!