機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのメモリーより-

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機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのメモリーより- 矢立肇 富野由悠季 ことぶきつかさ
ナベテツ
ナベテツ

この作品が「ガンダム」というコンテンツに興味のない方は恐らく手に取る機会は全くない漫画だということは、嫌になるくらい理解しています。「ガンダム好き」で「漫画好き」という市場はニッチでしょうし、たとえガンダム好きでも若い年代に訴えかけるような派手さには欠けているとも思います。 しかし、この作品の存在は「ガンダム」という作品の成熟を示しており、読み終えた時に感じる充実感は、ちょっと他では味わえないなあと思っています。 カイ・シデンという名前は、ガンダムの世界でも異彩を放つ存在です。1年戦争を生き延び、軍に残らずジャーナリストという生き方を選んだのはオールドファンにとっては語る必要のないことですが、どのように生きたのか語られることはあまりありませんでした(基本、ガンダムというアニメが戦場を描いているからですが)。 本作では、ジャーナリストとして中年となったカイ・シデンが、1年戦争の展示のオブザーバーとして自身の体験を語るというスタイルになっています。 そこで語られることは、勿論「原作」に準拠している部分もありますし、知らないと厳しい部分も多々あります。ただ、勿論それだけではなく、行間を埋め、語ることぶき先生の語り口は本当に素晴らしく、漫画の表現としての巧みさを感じます。 正直、ガンダムを知らない人には勧め辛いタイトルではあります。ただ、宇宙世紀のガンダムをある程度知っている方には、是非とも読んで貰いたい作品です。 前述の通り、決して派手な作品ではありません。しかし、原作を持ちつつ、その世界を活かし、新たな魅力を作り出すというのは、メディアミックスにおける成功例であり、漫画という異なるジャンルでこれほど優れた作品に出会えたことの幸福は、まだ出会っていない人に広く伝えたいと思っています。

ヒマワリ

女子ちょっと集合〜!ヤンキーがアイドルになるマンガだよ!

ヒマワリ 平川哲弘
たか
たか

「んもー!!こんなに面白いなら早く言ってよ〜!!」と言いたくなったマンガ。女子はちょっと悪い男の子とアイドルが好きですからね(諸説あり) 1話はある広島の田舎町で、男の子2人が伝統の神楽を舞うシーンから始まる。 もーーッ!!1人で舞ってても格好いい神楽を2人で息ピッタリやっちゃうとかさぁ、も゛ーーッッ!! でもちょっと待って!! どう見ても表紙ヤンキー漫画じゃない??そう!何を隠そう、蓮と清春はケンカばっかりのヤンキーで、幼馴染で、神楽のかけがえのない相方なんです!! しかしある日、清春は蓮と神楽を捨て町を去る。次に姿を現したとき、清春はテレビの中でトップアイドルになっていた―――。 というわけで、連は清春と同じ舞台に再び立つため東京で養成所に入る。 この養成所ってのが木造の古い旅館のような建物で、ここに住むポッチャリ、俳優の二世、漫画家志望、ちっちゃいヤンキーと共にアイドルを目指すことになるのです…! アイドルに夢中になったことがある人なら、この養成所の部分は語らずともどんなにドラマチックか想像できると思います。 そしてこのマンガはクローバーの平川哲弘が描き週刊少年チャンピオンに載ってるだけあって、とにかくヤンキー力が高い(アイドルものとは思えないケンカ率)。 つまり!! ・アイドル業界 ・ヤンキー業界 の2つの領域でそれぞれ熱い戦いを見せてくれる最高の漫画なんです…!!! そもそもよく考えたらヤンキーもアイドルも、仲間を大切にして夢に向かって頑張るんだから似たようなもんですよね。 男の子たちの血と汗と涙の青春。読めば必ず箱で推したくなります…!!

通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?

息子、いい子

通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか? 飯田ぽち。 冥茶 井中だちま
mampuku
mampuku

 くっさいしょーもないタイトルだなぁと思いつつも絵が好みだったのでつい読んでしまった……。  ちゃんと「ゲーム内世界」という舞台設定だったので安心しました。「異世界」でスキルとか属性とかやはり言われると少し萎えるので。。 ともあれ内容ですが、最序盤の第一印象としてはまぁ読みにくいったら。キャラ付けのためにか皆よく喋るのですがそれが冗長というか、無駄なセリフが多すぎてテンポよく読めない。絵も構図もそれほど上手いとはいえないですが、やはりそれ以上に言葉選びのイマイチさが目立ちます。  とはいえ「親同伴で冒険に出る」というのはアイデアの勝利だと思うし、ゲーム内世界という特殊な環境をメタな笑いに昇華してるのは上手いです。最初に出会った王様が「だってNPCじゃし…」と説明を面倒くさがるくだりの脱力感(笑) あの一言でこの作品がなにを狙っているのかがだいたいわかりました。異世界へ旅立ってからが本領発揮ですね。メタネタだけでなく、思春期の親子の微妙な距離感がほほえましく、単なる「バブみ」を売りにした漫画ではないんだなと良い意味で裏切られました。これは萌え漫画じゃなくてギャグ漫画なんだなと判ってからはとても楽しく読めています。