終末のハーレム ファンタジア セミカラー版

本家より上品でまとまった仕上がりだが、終末……?

終末のハーレム ファンタジア セミカラー版 LINK SAVAN
mampuku
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 Web連載の人気お色気SF作品「終末のハーレム」のスピンオフ、というか今のところ(2巻現在)どの辺が終末なのか…… 普通のファンタジー作品にしか見えませんw ただ、さすが紙で連載してるだけあって絵やストーリーは上質です。  本家のほうは作画が女性ということもあり、ディテールに凝っていてキラキラ(むしろギラギラ)している印象の絵柄ですが、「ファンタジア」の方はもう少し落ち着いていて、デッサンがしっかりしているのでとても読みやすいです。(ざっくり乱暴な言い方をすれば男性的な絵。)  本家のほうはそれこそ成人向け業界仕込みの筆力でこれでもかとエロティシズムをぶっこんで来ますが、いかんせん全年齢向けとしてリリースしている以上、いくら細かく描きこんだところで画竜点睛を欠くというか、実用性においても中途半端であることは否めません。逆にファンタジアくらい身体の骨格や筋肉がちゃんと描写できているほうが、全年齢では強い気がします。「ToLOVEるダークネス」や「なんでここに先生が」もそうですし、エロに限らず主要な少年誌で連載されてるラブコメってみんな人体上手いですよね。  一応内容にも触れておくと、個人的に騎士のセリーヌが好みで、普通であれば主人公の幼馴染であるアウレリアに主人公を持っていかれるであろう「負けヒロイン」のオーラが濃い彼女ですが、タイトルからして「ハーレムエンド」が約束されているのでそこはひとまず安心か……

機動警察パトレイバー

きみにいかれてメタメタ めちゃメカ狂い

機動警察パトレイバー ゆうきまさみ
ぱにゃにゃんだー

ゆうきまさみが描くパトレイバー は本当によく出来た作品だと思います。週刊連載なのでそれなりの話数にはなるのですが、1話その1のように話が区切られているので、全体としては20数話構成。ストーリーも細かいところへ枝分かれはしますが、基本的には謎のレイバーグリフォンとの戦いに終始しているので、話にブレがありません。一つの話を長く続けてここまで深めていけたのはパトレイバー シリーズの中でも、飛び抜けている点ではないかなと思います。 また、これは作家性の領域、あるいは漫画家という職業の強みかもしれませんが、キャラクターの魅力がずいぶん引き出されてます。特に主人公の野明のかわいさは全パトレイバーの中でピカイチ。そればかりか、あの太田さんまでも時折深みのようなものを見せるのですから、たいしたものです。 個人的に残念だった点をあげるのなら、野明がレイバーのことをイングラムと機体名で呼んでることですかね。アーリーデイズから入った人間としてはアルフォンスと呼んで欲しかった。完全に私の趣味ですが。 パトレイバーはゆうきまさみもTwitterなどで公言しているように、マルチメディア展開を念頭に置いた企画のようで、アニメが先、漫画が先ということはないらしいようです。あるのはどれが好きかでしょう。話として通ずるものも多く、例えばアーリーデイズと漫画には、海に現れた謎の巨大生命体を扱った話がありますが、前者ではハイドロジェンデストロイヤーで撃退しようとする本多猪四郎版ゴジラのパロディとして、後者として人間ドラマを織り交ぜたシリアスなストーリーとして仕上げていたりします。マルチメディア展開が故に楽しめる要素として、それぞれが楽しいですので、漫画共々パトレイバーは読まれ見られ続けて欲しいです。