アクション・バトルマンガの感想・レビュー4910件<<143144145146147>>ブリーチにおける言葉の巧みさBLEACH カラー版 久保帯人マウナケア虚と書いてホロウと読ませたり、破面と書いてアランカルと読ませたりといった、漢字のイメージを外国語と被せる表現や、和洋中取り混ぜた登場人物の名前など、そうそう真似なんてできません。そしていちばん凄いと思うのが、ものの見事にその体を表す斬魄刀のネーミング。刃が繋がった鞭状の刀である蛇尾丸(ざびまる)、刀身が無数に出現する千本桜、疋殺地蔵(あしそぎじぞう)に清虫(すずむし)、双魚理(そうぎょのことわり)、そして主人公・黒崎一護の斬月。見ただけで何となく能力がわかるし、音の響きが心地よい。ただただ感嘆するばかりです。それともうひとつ特筆しておきたいのが、詩的な表現のかっこよさ。海外小説のように話の冒頭にさりげなく配置される詩や、コマの間のモノローグ。少年漫画ではあまり見ないクールな表現だと思いませんか? そのセンスを少しでいいから分けてもらいたいです。my name is JA. Jiro Asuka.秘密探偵JA 望月三起也さいろく望月三起也先生の代表作の1つであり「ワイルド7」の前にあたる作品。 秘密探偵を囲う組織「J」のエースだからJAなんだとか。飛鳥次郎だからだと思ってた(たぶん合わせたんだと思うけどどっちが元なのかわからない) スパイ物として世界を股にかける少年次郎が望月作品らしく活躍するんだけど、当時は007がブームだった頃だそうで影響が強いらしい。 少年なのだが飛葉ちゃん顔負けの危ない目に遭いまくる次郎ちゃんが主人公補正でゴリ押しで解決していく(望月作品らしくモブは死にまくる)のはワイルド7同様に圧巻。メモ的にモンキーピーク 志名坂高次 粂田晃宏名無し※ネタバレを含むクチコミです。よみがえった昭和の仮面ライダー仮面ライダーSPIRITS 石ノ森章太郎 村枝賢一マウナケア子供のころに見た正義のヒーローって、やっぱり頭の中で美化されているものなんですね。『仮面ライダー』も懐かし物のテレビ番組で見ると、あれっこんなだったかな?、と正直がっかりすることも。自分が冷めた大人になってしまったせいでもあるかもしれません。しかしこの作品を初めて読んだとき、子供のころのあの熱さが戻ってくる感覚を覚えました。正義という言葉に照れを感じさせない胸を熱くさせるヒーローが、頭の中で美化された状態でここに存在しているのですから。アメコミのハリウッド化と同様、ヒーローの本質はまったく変化させずに現代風の活劇にリメイク。かつテレビシリーズの続編の体裁をとっており、世界各地で起きる怪事件を歴代ライダーが解決していくさまは、「あぁヒーローが戻ってきた」という気持ちでいっぱいになります。この復活編の後はZX編になり、少し世代はずれますが、正義に目覚める過程で歴代ライダーと絡みも多く、1号~ストロンガー世代でもすんなり受け入れられるはず。その世代にも読んだ感想を聞きたいですね。 ギャグの密度が濃いねえTHE MOMOTAROH にわのまことマウナケアこの作品を読むと、ひと昔前の少年漫画って本当にギャグの密度が濃いなあと思ってしまいますね。本作はおとぎ話をモチーフにしたキャラが闘うプロレス漫画なのですが、ギャグ作品なため登場レスラーはシャレの効いたキャラ揃い。モモタロウ永遠のライバル・キンタロウはイケメンなのに髪切りマッチで敗れて河童状態だし、あんまりなモジリの牛バカ丸や、酒呑童子ならぬシュテンドルフと、そのキャラの立ちっぷりやネーミングは抜群。そして彼らとモモタロウ対決の中で繰り広げられるギャグの応酬。これがまた半端じゃない。それこそひとコマごとに小ネタが入り、その合間に試合をしているようなもの。このネタ、ちゃんと押さえていくと普段の3倍くらい読むのに時間がかかるw。で、さんざん笑わせてかっこよくキメる、というのが小気味良い。気を楽にして読むことをおすすめします。また、オールド・プロレスファン向けのネタもあるのでそこも楽しんでもらえたら。ブラック・モモタロウの正体である影幻春架の元ネタとか、わかるかな?嫌われても、泣いても、私は勝つ。Wizard’s Soul 秋★枝あうしぃ@カワイイマンガ父の借金返済の為、世界的カードゲームの大会に出る一ノ瀬まなか。母譲りの「不快な」戦い方で、恋も友情も捨てる覚悟で戦いに臨む、まだ中学生のまなかは、戦いの果てに何を見出すのか……。 母の命を繋ぐ為に必死でゲームに強くなった幼少期、そして今は家族を守る為……。中学生のまなかが背負う荷物は、重すぎる。 それに耐えるように、試合中のまなかはいつでも無表情。それが彼女の試合の、異様な緊張感の演出になっていて、息苦しい。 まなかの戦術は「パーミッション」と呼ばれる、相手の行動を阻害するもの。それだけでもいやらしいのに、彼女はプレイに神経戦を持ち込み、相手を陥れる。これがハマる瞬間の、相手が「何も出来ずに呆然と見送る」絶望感が気持ち良い。 楽しくプレイするプレイヤーには嫌われる覚悟のまなかだったが、意外とプレイヤー達は、猛者であればあるほど、まなかを放ってはおかない。そして戦いの合間に、思いがけず人に好かれ、ガードが緩み感涙するまなかに、こちらも涙を誘われる。 このゲーム自体が嫌いだ、と思っているまなかは、次々と出会う猛者達の、様々な「好き」の形を見ることで、抑圧していた自分の心と少しずつ向かい合う。 この作品、例えば何らかの競技者で「自分は才能はあるが、競技への愛情が不足している」と悩んでいる人に届いて欲しい。まなかの心の確かめ方から、新たな気付きを得られるかもしれない。キングダムキングダム 原泰久名無し面白い。映画を見てから原作を読んでいるが登場人物と実写の俳優さん達がぴったりで後から反応してました。歴史の話なのでリアルさがあり戦法については読んでると、かなり頭が疲れるが頭がよくなっているように錯覚する(笑)たまに最初に戻って読み直しても新たな感覚で読めより分かりやすく読める気がする。 復活!ふらんの続編フランケン・ふらん Frantic 木々津克久名無し祝1巻発売! 1巻には1~3話が収録。 その他に読切作品である、前作とのコラボ作品「フランケン・ふらん対開田さんの怪談」、 田舎で暮らす女の子2人が不思議な事件に巻き込まれる「アリスとうさぎの儒艮事件」「アリスとうさぎの犬権問題」を収録。巻末には「フランケン・ふらん Frantic」3話の後日譚となる描き下ろしの3.5話が収録。 連載&単行本の感想や、前作から続く伏線の書き込み求ム。 ※最新のチャンピオンRED連載の感想がメインなので、単行本派の人はネタバレに注意してください。 月刊誌へ移籍した第7部ジョジョの奇妙な冒険 第7部 モノクロ版 荒木飛呂彦マウナケアこの作品がスタートしたとき真剣に”あっ、こんなにうれしいことだったんだ”と思いました。当時はずいぶんやきもきしたことをおぼえています。この前のシリーズである『ストーンオーシャン』が連載誌での立ち位置を微妙にしたまま、これまでのシリーズの流れをぶっ壊した形で終了し、新章スタートまでずいぶん間が空いたんですね。次はジョジョじゃないかも?なんて噂もあったり、また連載が再開してもしばらくは正式に第7部とは謳ってくれず、実質7部のようなものというアナウンスがあり、落ち着いたかなと思ったら掲載誌移籍。いや打ち切りのピンチか?とドキドキものでした。ただこの月刊ペースへの移行が結果的に良かった。いいタイミングだったなと思います。アメリカ大陸横断レースがメインで、舞台も砂漠に草原、山、海、都市と次々変わり、スタンド以外に回転という概念も導入。バディものであり師弟ものでもあり、そして宗教的な謎が絡むといった壮大かつ挑戦的な内容。月刊誌のボリュームが見事にハマった。個人的に一番好きなシリーズです。全人類を敵に回す壮大なリベリオンファンタジーはめつのおうこく yoruhashisogor25かつては人間と魔女は寄り添いながら生きていた。それが今は魔法を凌駕する科学技術が発展し、自らの手で前進するため人類は魔女を狩った。そんな、魔女という存在が滅ぼされつつある世界で逃避行をする、強大な能力を持つ魔女クロエとその弟子の人間アドニスの物語。 という導入の作品なのだが、冒頭の2人の軽妙なやりとりからは想像できないほどに運命の歯車は苛烈に回ってゆく。1話の試し読みを読めば理解して頂けると思うが、この作品は全くの嘘偽りなく"全人類を敵に回す"物語である。 そしてその反逆の物語に対して、登場する全てがストーリーを展開するための駒として用いるという冷酷さも徹底されている。稀代のストーリーテラーによる圧倒的筆致のピカレスクロマンに今後も一切目が離せない。 1巻まで読了。 デコボコ親子が刑事としてコンビを組むおやこ刑事 林律雄 大島やすいちマウナケアしょっちゅう意見は対立するものの、互いを認め合っている父・勘太郎と息子の文吾。そして個性豊かな下ノ町警察署の面々。そこには泣ける人情話もありクスリと笑える楽屋落ちもある。一話完結で読みやすく、恋も友情も出会いも別れもあって、どんな年代でも楽しめるはず。現存するカラーページをすべて復刻版したもので、またそのカラー原稿の美しいこと。こんなもん見せられたらやっぱり復活させてくれた人々に感謝ですよねえ。これで育ったポケットモンスタースペシャル 日下秀憲 山本サトシ 真斗大トロ何度も読み返した漫画で、私にとってのポケモンはゲームやアニメよりもこちらです。 緻密な表現でポケモンの世界の豊かさが描かれています。めちゃくちゃ熱くなれる漫画バチバチ 佐藤タカヒロマウナケア初めて読んだときは、興奮して寝付けなったくらいです。主人公・鯉太郎は大相撲巡業のイベントで力士をふっ飛ばし、それがきっかけで空流部屋入り。実直ながら激情家の鯉太郎は兄弟子たちに反発するも、やがてうちとけて新弟子検査へ。そこであるエリート力士との間に因縁が生まれ、それを引きずって初土俵である夏場所の前相撲を迎える、と序盤の流れはこんな感じ。それと並行して鯉太郎の父で、角界を追われた大関・火竜の悲劇が語られています。この親子関係の描き方がていねいで、導線としても非常に効いているのですね。鯉太郎の性格や生い立ち、そして目指すところまでがこの描写を通してストレートに伝わり、一気に感情移入できてしまう。また悪役もとことん悪党ぽく描かれていて心底イヤな奴と思わせてくれる。鯉太郎の私生活の余計な描写も省いてまさに電車道の一直線ストーリー。ひねりはあってもすかしはなし。掛け値なしに燃えます! 王道!Dr.STONE Boichi 稲垣理一郎大トロたくさん勉強になる素晴らしい漫画です…! キャラも話も魅力的!独特の空気感がある海難救命士マンガトッキュー!! 久保ミツロウ 小森陽一マウナケアある秋晴れの日の朝。歩道橋の上からぼんやりとやや遠くに見える海をながめていました。そうしたら、あれ?こんな風景どこかで見たことがある…っと強烈なデジャヴュが。しばらく考えていたところ、何のことはない、それはついつい朝まで読んでしまった『トッキュー!!』の背景でした。ただ、それは目で覚えていたのではないんです。「空気感」とでもいうのでしょうか。作者の久保ミツロウは、この空気感を捕まえることに長けた人だと思うのです。例えば冬の早朝の校庭。あるいは蒸し暑い日の川にかかる橋のたもと。そこに在るただ寒かったり涼しかったりするだけではない、独特の空気感。『トッキュー!!』は海難救命士のストーリーですから、洋上での凄まじい爆炎や、漂流時の不安げな海などさまざまなシチュエーションがでてきます。それがいちいち感覚に残っている。「前作の『3.3.7ビョーシ!!』で気になっていたのはこれなんだな」「やはり女性の漫画家はその辺の感覚が優れているのだな」とか、考えているうちに眼が覚めた徹夜明けの朝でした。人間の能力を判別し数値化する世界とは?愛がゆく 小山ゆうマンガトリツカレ男主人公は未来から届けられた赤ちゃんが、成長して人類存亡を賭けた闘いに挑むのが大きなあらすじ 人間の能力を判別し数値化する世界を考えた際に現代人の思想と未来人の思想の違いがすごくいい感じで書かれていてさすが「小山ゆう」だなと思う。 小学生とか中学生くらいときに読んだらむちゃくちゃ楽しめたと思う... 人間は素晴らしい王様ランキング 十日草輔まさお一見、絵本みたいな絵で読む気をなくすけど、内容は本当に素晴らしいの一言。この漫画で書かれてるのは人の二面性。悪く見えるやつも、良い面をちゃんと持ってる。だからちゃんと認めて、ちゃんと自信を持って生きて欲しいって色んなキャラクターを通して読者を励ましてくれる。そんな優しい漫画です。ガンドラゴン・オブ・ジョイトイGUNDRAGONΣ 寺沢武一マウナケア「コブラ」の著者がCGを駆使して描いた衝撃的なカラー漫画。今でこそCGはお馴染みですが、本作が発表されたのは1998年。当時、CG漫画として十分に画期的な作品でありました。しかし実はこれ以前に「タケル」で著者は3DCGを導入しており、その点では”初”という冠はつきません。では何が衝撃的だったのか。それは主役に女優を起用し漫画と合成した、ということです。女優はインリン・オブ・ジョイトイ。全編Tバックでバイクにまたがりサービス満点、という衝撃もあるのですが、さらに衝撃なのが、大変な製作過程が推測できてしまうこと。下絵を描きそれに合わせてブルーバックでインリンを撮影し合成。全カットこれですからそりゃあ手間はかかります。そしてその写真がピタリとはまって、ちゃんと寺沢漫画の一員になっている。これが一番の衝撃。これからは漫画で何でもできると思ったものです。この作品以降、同様の手法で描かれた作品を聞かないことからも、偉大な実験作と言っていいと思います。いつもに比べ「心」の要素が多めな気がする卜伝と義輝~剣術抄~ とみ新蔵starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男とみ新蔵の「剣術抄」シリーズは毎回楽しみに読んでいるが今回のはいつもの剣術の説明に比べて心の描写した部分は多い気がする。 2巻を読んだばかりだから特にそう思うのかな 新選組の成り立ちからアサギロ~浅葱狼~ ヒラマツ・ミノルさいろく沖田総司が主人公でその生い立ちから近藤勇・土方歳三らとの出会い、壬生浪士隊としての芹沢鴨との関わりや、新選組というものの立ち位置や存在意義なども含め非常に面白く描かれている。 沖田と言えば新選組(の幹部内)においても特段若く強く美しかったとよく語られるが、何処か欠けている不完全さが上手く表現されていて無邪気さというか真っ直ぐさが怖い。 映画「壬生義士伝」で吉村が逃げ込んで助けを求めた旧友に切腹を命じられるというシーンがあるのだけど、観た当時はイマイチ理由がわからなかった。 アサギロを読むと侍として掟を守る、侍として死ぬ事の意義や、当時の命の扱いがよくわかる。 幕末でいうと「お〜い!竜馬」の影響で坂本龍馬が好きだったけど、新選組はやはりぶっ飛んでて良い。全て史実として鵜呑みにしていくのがむしろ正しい楽しみ方じゃなかろうか。 読み始めたら止まらず20巻まで一気に読んでしまってこんな時間に。。。早く続き読みたい😢ハッカーってかっこいいよね~!王様達のヴァイキング さだやす 深見真名無しパソコンとかネット世界って理解するのが難しそうで中々手が出なかったりするけど、そういうのわからなくてもなんとなーくで楽しめる漫画なのでオススメです。 天才的ハッカー少年(生きるのが不器用)と大金持ちの投資家(グイグイ系)。2人のタッグが絶妙で、少年の成長を見るのが楽しいのです。平安時代の超パワー時忘の捨姫 坂口いく 荒巻美由希なかやま自分はこの作品のように「不老不死」系の漫画がどうやら好きらしいです。超パワーと引き換えに別のものを失っていく感じに惹かれてしまいます。 主人公の佐藤少年は私が苦手な天才系主人公ではあるのですが、ヒロインであり不老不死・超パワーの時緒に振り回されっぱなしなので、あんまり「ハイハイ、天才天才、すごいすごい」感がなく鼻につかなかったです。 また、最終話のエピソードは事前に考えていたこともあり、綺麗にまとまっていると思います。 全三巻の表紙が画ではなく坂口いく氏の「切り絵」というのも作品の雰囲気にマッチしていて良きで、お気に入りの表紙の一作です。 男芸者の異名を持つ関脇・恋吹雪の活躍を描く嗚呼どす恋ジゴロ 平松伸二マウナケアこのところ揺れ続けている角界ですが、こっちの方のスキャンダルだったら、あまり大ゴトにならなかったかもしれません。「男芸者」の異名を持つ関脇・恋吹雪の活躍を描く物語…、といってもその異名通り、半分は夜の取組のお話です。一夜を共にした女性は艶と運を手にするという噂があり、彼はもちろんモテモテ。しかしおごることなく、土俵でもベッドでも手を抜かない、という信条に従い必ず四股を踏んでからコトに及ぶという、かなりぶっ飛んだ内容です。ただ、これがよくありがちな破天荒力士という方向へいかず、男としての色気、という道を突き進んでいくのがいいですね。土俵上の技でお客に喜んでもらい、さらに女性も満足させて幸福に、という異色のコラボを見事に実現させています。さりげなく”相撲最強”伝説を匂わせてくれるのもたまりません。さらにあのリッキー大和もゲスト出演してるなど、ニクイ演出もありオールドファンには感激ものです。伝説のギャンブラー「マイダス」が活躍する痛快ギャンブルアクションマイダスの薔薇 黄金のギャンブラー 金井たつお 宮﨑信ニマウナケア薔薇の名前であり、伝説の王様の名前でもあるコードネームを冠したチームが活躍するギャンブルアクション。美女に金、そしてケレン味もたっぷりの王道路線であり、ゲームのルールに疎くても素直に読めます。前半はキャラ紹介的なストーリー。登場人物の設定にはなかなか味があって、主人公・通称ボーイは驚異的な動体視力と暗算能力の持ち主。アンクルことバロンは指先に第三の眼をもつ男。レディことスカーレットはルーレットで赤が出ることを予知することができ、実はもうひとつの秘密も。そして博徒風のグランパこと銀蔵。彼らがその技術を駆使して悪徳同元を退治し、それが後半の世界一ギャンブラー決定戦への布石となる構成です。前半は必殺仕事人的な流れだっただけに、この後半への場面展開はちょっと意外。ですがそれぞれの通り名から連想されるファミリー要素をふんだんに盛り込んで、最後はうまくまとめてくれてます。ま、私にとってうれしいのはイカサマの手口などをきちんと説明してくれているところなんですがね。麻雀でこっそりとか、宴会で使えないものかなあ、なんて…。<<143144145146147>>
虚と書いてホロウと読ませたり、破面と書いてアランカルと読ませたりといった、漢字のイメージを外国語と被せる表現や、和洋中取り混ぜた登場人物の名前など、そうそう真似なんてできません。そしていちばん凄いと思うのが、ものの見事にその体を表す斬魄刀のネーミング。刃が繋がった鞭状の刀である蛇尾丸(ざびまる)、刀身が無数に出現する千本桜、疋殺地蔵(あしそぎじぞう)に清虫(すずむし)、双魚理(そうぎょのことわり)、そして主人公・黒崎一護の斬月。見ただけで何となく能力がわかるし、音の響きが心地よい。ただただ感嘆するばかりです。それともうひとつ特筆しておきたいのが、詩的な表現のかっこよさ。海外小説のように話の冒頭にさりげなく配置される詩や、コマの間のモノローグ。少年漫画ではあまり見ないクールな表現だと思いませんか? そのセンスを少しでいいから分けてもらいたいです。