アクション・バトルマンガの感想・レビュー4913件<<145146147148149>>殺人ゲーム未来日記 えすのサカエマウナケア私が読んだときは、解説に「殺人ゲーム」なんて言葉があっても、ちょっと萌えっぽい絵柄に、ほわんとしたタイトルだから…、と常識的な見当をつけていたのです。でもそれは大間違いでした。この作品、私が今まで読んだ漫画の中で5本の指に入る凶悪な漫画といってもいい。主人公・雪輝の仮想世界に居るはずだった神=デウスが仕掛けた、未来を予知する日記を巡る12人によるサバイバルゲーム。勝ち残れるのはたったひとり。味方も信じられない闘い、というのはよくある設定ですが、特筆すべきは雪輝の絶対的な味方である由乃という女性。彼女がこの作品のキーパーソンであり、めっちゃクセモノなのです。こんなヒロインみたことない。イッちゃってるどころではない。具体的なことはばらさずにおきますが、首が飛んだり串刺しになる描写よりよっぽど怖い。心して読むべし。海外でも通用するマーズ 横山光輝マウナケア横山光輝の代表的なSF作品である「バビル2世」や「鉄人28号」と比べ、この作品は海外でも通用するようなそんなクールな印象。「風の谷のナウシカ」の宮崎駿的な、少し人類を突き放した視点で物語を描いている、といえばいいでしょうか。設定も子供向けSFではありません。主人公のマーズは過去に地球を訪れた異星人が地球を爆破するためにセットしたキー。彼がロボットに命令するか、もしくは死ぬことによって爆弾が作動し、世界は破滅することになります。ただ彼は火山活動の影響で予定より100年ほど早く目覚めてしまい、地球人が危険な存在になった場合に地球を爆破させるという使命を忘れてしまっている。目覚めたマーズは人類をどうみるのか。地球を滅ぼさない選択をしたマーズと、彼の監視者である同胞との戦いの果てに待つものは…。多分に警告的なラスト。描かれた当時は米ソ冷戦時代でそれから30年以上経ちました。まだ半世紀以上余裕はありますが、現在ならマーズはまずどんな選択をするかな、と思わずにはいられない内容です。目黒三吉の女子は可愛い低俗霊DAYDREAM 目黒三吉 奥瀬サキさいろく深小姫と書いてみさきと読む「みさき女王様」が口寄せ屋として霊の声を聞き未解決の霊事件を解決していく話。 みさき様が意外と無垢で可愛いのと、ちょいエロ描写がラッキースケベ的なやつじゃない露骨なタイプで今読むと時代を感じるけどそこがいいのと、何より目黒三吉先生はこの作品が頂点と未だに思うのでオススメです。 小姫って時点で下ネタなのだが深をつけて深小姫ってもう色々アレだなと今は思います。当時は全然気づかなかった(笑)原作・雁屋哲、作画・島本和彦風の戦士ダン 雁屋哲 島本和彦マウナケアさすが原作・雁屋哲。これでもか、といわんばかりに魅力的なエピソードを詰め込んでいいて、その引き出しの多さに脱帽します。終末兵器をめぐる超忍組織・恐車と神魔の壮絶な闘い。そこには敵味方にわかれてしまった者の悲哀があり、鉄の掟に従わなければならない不条理が。ほか、政府の陰謀という政治的な匂いも漂わせつつ、必殺技のグレードアップというエンタメ性も強調し、四天王や巡回処刑人といった言葉のセンスの良さも持ち合わせる。作画が島本和彦じゃなかったら、相当ハードな作品に仕上がっていたかもしれません。ですが、逆にいえば普遍的なテーマなので、シリアス系の作画だとベタな忍者アクションになっていたかも。だからこそ熱血ギャグ仕立てのこの作品は、異彩を放っているんでしょう。当時の島本は新人。片や雁屋は「男組」で名を挙げた一流原作者。その原作をここまで自分流に解釈してしまうとはなんたる度胸か。しかも一時『炎の転校生』と連載時期が重なっていたなんて。その心と体の強さを知ってしまうと、やはり島本和彦にもスゴイと言わざるおえません。 将棋で殺り合う女たちが見たいあなたへ永世乙女の戦い方 くずしろ 香川愛生女流三段兎来栄寿最近また一気に将棋マンガが増えてきていて、小学生の頃に囲碁・将棋クラブに入ってNHK将棋講座を日曜午前の楽しみにしていた身としては嬉しいです(とはいえ、カバー下おまけの詰将棋を5分考えて解けなかったレベルです)。 作中で詳しく解説されますが、棋士と女流棋士には大きな違いがあり、それでも敢えてとある理由から女流棋士として強くなろうとする女子高生・香を中心に物語は展開していきます。 様々な百合マンガを手掛けてきたくずしろさんらしい人物造形と関係性が随所で見られ、エクストリーム百合痴話喧嘩マンガの『ラブデス。』を将棋でやっているかのような対局は特に見所です。 将棋指しは常軌を逸した人が多いので、そういう意味ではくずしろさんが描く女性として意外と相性が良い題材だなと感じました。 将棋が全く解らない人でも問題なく楽しめるであろう演出の派手さと構成となっています。個人的に、香の母親が「将棋のことなら止めない」と全力で(基本ルールも解らないのに娘の全棋譜を取るくらいに)応援してくれているというエピソードが好きです。 ちなみに、推しは勿論塔子さんです。ターゲット層が謎ではあるがNYANKEES 岡田淳司やむちゃノラ猫を、ヤンキーに見立てた勢力争い漫画…?ク〇ーズとかそういう感じかな? パラパラと読んでみたらけっこういい。野良猫=ガラが悪いというイメージそのまま利用できてて、所々というか基本的に笑えるシーン多めだし。なんと言っても猫が可愛い。あ~猫好きな人が描いてるんだなって。 チャトラ・ハチワレ・キジ・サバ・ミケ…など模様や種類によって丁寧に擬人化されてるのが楽しい。無毛もいいジャン!? まだ2巻までしか読んでないんだけど、もしかしてこれからマンチカンとかノルウェージャンとか出てくるの!??って思うとどんなヤンキーとして描かれるのか楽しみすぎて最後まで読むしかないかなと思ってる。独特な絵柄とおはなしスペクトラルウィザード 模造クリスタル名無しいい意味でクセのある話だなあと! なんだかスラスラと読めてしまう不思議。 「私疲れてる」系主人公やっぱくせになる 最後に個人誌から発行と書かれていたのでコミティアで書かれていたんでしょうか。 センスがすごい堕天作戦 山本章一名無し一話のシチュエーションが素晴らしい。続きが気になります。最強魔女と各種族女子のスローライフ!スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました シバユウスケ 森田季節 紅緒あうしぃ@カワイイマンガ前世で過労死した社畜女子が異世界に転生し、不老不死を活かしてのんびりしてたら、300年でステータスMAXの最強魔女に。その噂が人を呼び、いつしか女子だけの疑似家族のできあがり!毎日事件はありつつもスローライフは絶対死守!という物語。 魔女のもとには頑張りすぎたり、何か思いつめたり、立場上しっかりして見せていたりと色んな物を抱えた、様々な種族の女子が集まり、魔女の強さとスローライフの教えに心安らぐ様が繰り返し描かれる。 基本ギャグなのだが、女の子達が様々に魔女に甘える姿は安心感と百合のトキメキを与えてくれる。 『ペコロス(pecoros)』というシチュエーションコメディの傑作を描いたシバユウスケ先生の、本領発揮の面白さとかわいさ! (5巻まで読了)読んでみた交響詩篇エウレカセブン 片岡人生 BONESマウナケアナルホド、こんな話でしたか。この作品は、アニメがオリジナル。私が過去に雑誌の仕事をしていたころ、宣伝マンの方に熱心に勧められたことで、記憶に残っているタイトルでした。それを今なぜ引っ張り出してきたか。それは、パチスロで出てるからなのです。ご存知の方も多いとは思いますが、パチスロ版は現在大人気の機種。ただし『あしたのジョー』や『リングにかけろ1』、『エヴァンゲリオン』などならばわかりますが、こちらは一般ウケしなかったアニメということもあり、内容がまったくわからない。打っていていまひとつ演出の意味が不明で気になっていたんです。コーラリアンって何?とか、キャラクター設定とか。英雄を父に持ちながらも、平凡な日常から連れ出してくれる”波”を待つ少年・レントンと、軍を脱走しゲリラ組織ゲッコーステイトを率いるホランド、そして謎の美少女エウレカ。演出から類推はできるものの、セリフの重要度など深い内容がわかって、ずいぶんパチスロも楽しめるようになったかな、と思います。無論、勝てばの話ですが。 一筋縄ではいかない百合作品ヴァンピアーズ アキリsogor25前作「ストレッチ」では直球ではなく仄かに百合を醸し出すという変化球を描いていたアキリさんの新作。百合としてはかなり直球になったけども、作品としてはより一層一筋縄ではいかない感じに。 吸血鬼・アリアはどこか抜けた感じがありながらもミステリアスな雰囲気。そして彼女に恋する一花は表情豊かで、コメディとして見ても放つ言葉やモノローグがキレッキレ。物語としても話のテンポが素晴らしく良く、それでこれだけキャラの魅力があるんだから面白くない訳がない。 そしてきっと、軽い気持ちで読み始めた読者たちをいろんな沼に沈めていくことでしょう。 1巻まで読了。シャーマンキングのテーマを真正面から描く正統スピンオフSHAMAN KING レッドクリムゾン 武井宏之 ジェット草村ANAGUMA道潤姉さんと持霊キョンシー李白竜の黄金コンビが、道家に仇なす道士集団レッドクリムゾンに立ち向かう!! 「やったらやり返される」のが『シャーマンキング』を貫くひとつのテーマです。 かつて自分の欲望のために人の命を奪った潤と奪われた白竜が向き合うのは血塗られた道家2000年の歴史と因縁。 彼女たちが復讐の連鎖にどう決着をつけるのかはシリーズ全体のなかでも大切な出来事になるはずです。 時系列的にはFOM開始前で、チームヤービスの存在など『SHAMAN KING THE SUPER STAR』と物語が重なる部分も多いのでマンキン読者はチェック必須だと思います。 特に2巻には武井宏之ファンのテンションが爆上がりする仕掛けが!! そしてジェット草村先生、いったい何者なんだ…。ノーベル殺人賞のネタで有名だけど木曜日のリカ 小池一夫 松森正マンガトリツカレ男小池一夫 + 松森正の時点で、面白いのは確定している!!! 鬼滅の刃、アニメってどうなの?鬼滅の刃 吾峠呼世晴名無し漫画はジャンプでずっと追ってるけど、アニメは見れてません。 実際、どんな感じ?鬼滅の刃鬼滅の刃 吾峠呼世晴名無しジャンプ作品に出てきて、イマイチかなと思ったらハマりました。漫画家になりたい殺し屋、アサシンくんアシスタントアサシン 奥嶋ひろまさ名無しこれは表紙だけ見てバイオレンス系のマンガだと思って敬遠してしまう人がいたら非常にもったいない。自分はギャグ漫画だと思ってます。 主人公の朝倉真一(通称:アサシン)が、漫画のアシスタント先では先生に毎日怒鳴られ謝り続けてメンタルを消耗している一方で、裏バイトとして殺し屋をこなしているというギャップ。 プロデビューを目指すもウンチが主役の小学生も読まないようなギャグ漫画しか描けず方向性に悩んでいるのに、殺し屋の時は迷いなく仕事を遂行する。 1巻無料だったので読んでみたらハマりました。 泣けた鬼滅の刃 吾峠呼世晴名無し正直、軽い気持ちで読み始めたが、こんなに泣けると思わなかった。 鬼と人、共存することが難しい世界だけれども、それでも諦めず進んでいく主人公に心を打たれるシーンが度々ありました。鬼滅の刃の作り方吾峠呼世晴短編集 吾峠呼世晴まさおこの漫画の良いところを全部合わせると、鬼滅の刃が出来上がる感じ。大作の途中や過程をこっそりみれるのが短編集の面白味だと思う。そういえば昔ガンヘッドってアニメがノー・ガンズ・ライフ カラスマタスクmampuku サイボーグ技術などを駆使した近未来の大戦により荒んだ世界で、タバコと銃が似合う(というか頭が銃そのもの)オジサンが活躍するハードボイルドSF。大塚明夫とかの声が似あいそうです!「オレの名は乾十三」ってモノローグがいちいち入るのもイイですねw はじめの章からいきなりディストピア感満載でいい雰囲気です。見慣れてくると銃頭も愛嬌たっぷりで可愛い。化け物じみた見た目なのに誰よりも人間臭い主人公です。 もっと知られるべき吾峠ワールド吾峠呼世晴短編集 吾峠呼世晴ぺそ発売日にソッコーで本屋さんに行って買った短編集です…!! 短編集1作目は、2013年第70回JUMPトレジャー新人漫画賞・佳作でワニ先生(24)による「過狩り狩り」。画風もストーリーも鬼滅よりだいぶ大人っぽい感じだったのが新鮮でした…! 読み返したり、しっかり考えながら読まないとわかりにくい、非エンタメ映画っぽい構成がかっこよかったです。 http://www.shonenjump.com/j/_sp/mangasho/treasureread2013.html そしてどのお話も、吾峠先生にしか描けない唯一無二の個性とギャグセンスが光っていて最高でした…!! 特に2作目の文殊史郎兄弟はの「言うわけないだろう。お前が名乗ってないとか、尋ね方が悪いとかではなくて」がツボすぎました。 (文殊史郎兄弟は読んだことがありましたが、)私のように鬼滅の刃でしか吾峠呼世晴先生を知らないという人はたくさんいると思うので、ぜひ多くの人に手にとってもらいたい作品です。 ちなみに紙だとカバーがスベスベで題字が金色でキラキラしてて、紙も普通のコミックスの紙じゃなくて白っぽくて厚みがあってツルツルしています。ぜひ紙でどうぞ…!一直線に突っ走る勢いのある漫画フランケンシュタイナー 稲光伸二マウナケアああ、足首を首にひっかけてクルって回るプロレス技の…というボケが、タイトルの意図として近いのか遠いのか。解説には史上最大の親子ゲンカ勃発!とありまして、おやおや『グラップラ―刃牙』ですか、とまたしてもボケを入れてしまいますが、これ正確には親娘ゲンカ。不良娘・美矢と政治家の父との凄絶なバトルなのであります。といっても暴れているのは美矢だけなのですが。あらすじをかいつまむと、ちょっとしたコミュニケーション不足で一方的に父を憎むようになった娘の反抗…、と、普遍的テーマの話。悪く言えばありきたり。けれど、こんな一直線に突っ走る漫画って結構好きなんですよね。「ドカッ」とか「ゴゴゴゴ」とか擬音もたっぷり、絵も動きがあってしなやかで展開も早い。また、そんなハデハデしい中、場面に応じて美矢の瞳に演出を入れている細やかさもいいなあ、とも思ったり。つまらないオヤジギャグをかましてしまう、そんなオッサンでも気分が高揚したり感心したりする勢いのある漫画。若さがあって気持ちがいいです。越後屋が主人公のマンガお主もワルよのぉ 横川直史 村田青ワルこういうマンガを待ってた かつてないほど現実とリアルタイムにリンクした作品ゴールデン桜 前川かずお 森橋ビンゴ 岡田紗佳sogor25みなさんは「麻雀」というものにどのようなイメージを持っているでしょうか。マンガで言えば有名なのは「アカギ」や「天牌」「むこうぶち」などでしょうか。いずれにしても、ギャンブルだとか、アングラな世界と近い存在という印象を持っている方が多いのではないでしょうか。 しかし最近、そのイメージを払拭しうる、新しいムーブメントが起こっていることはご存じでしょうか? 2018年、競技麻雀のナショナルプロリーグ「Mリーグ」が発足しました。Mリーグはプロ野球やJリーグと同様、一般企業がスポンサーとなってチームを運営し、囲碁や将棋のようなマインドスポーツとして麻雀を捉えて、賭博行為からの完全分離したプロスポーツとして運営されるプロリーグです。10月に初年度のシーズンが開幕し、全試合がAbema TVで生中継されるほか、パブリックビューイングとして、お酒や食事をしつつ、生の実況解説を聞きながら麻雀の観戦を楽しむという新たな楽しみ方も提供され始めています。 ここまでの説明でマンガ好きの方には何か思い当たる作品があるのではないでしょうか。そうです!「咲-Saki-」の世界観、これが現実世界で生まれようとしている、それがこのMリーグを中心としたムーブメントなのです! そんな近年のムーブメントを反映させ、現実に即した形で競技麻雀の世界を描いている作品がこのゴールデン桜です。 主人公はプロとしての一定の実績はありつつも日の目を浴びることのない生活を送る麻雀プロ・早乙女卓也。彼があることをきっかけに、"女性プロ雀士"として活動を始める所から物語は始まります。 競技麻雀ではかつての競技人口の少なさから女性限定の大会やリーグは存在しますが、基本的には男性と女性がフラットに闘うことのできる競技です。その点は他のプロスポーツや囲碁、将棋などとも異なる点かもしれません。また逆に、人気商売であるという側面から収入面では女性プロのほうが男性を上回りがちであるというのも麻雀プロの1つの特徴でもあります。男性が女装して活動するというのはベタな設定ではありますが、この"男女平等"と"男女格差"という相反する側面を兼ね備える麻雀業界を、フィクションの設定を用いてリアルに表現している作品です。 また、内容以外の部分でもこの作品は現実とのリンクを巻き起こしています。まず、あとがきにも描かれていますが、この作品の1話プロットが完成するのとほぼ同時期にMリーグ発足が発表、慌てて作中にMリーグの描写を取り入れるという経緯があります。更に、原作者の岡田紗佳さんは実際にプロ団体に所属する麻雀プロなのですが、2019年7月に行われた第2期のドラフト会議にて指名を受け、今年からMリーグの選手として闘うことが決定しました。しかも指名したチームの名前が"サクラ"ナイツで作品タイトルとも掛かっているという、何重にもリンクが張られた作品となっています。(ちなみに本作の連載は竹書房の近代麻雀ですが、サクラナイツのスポンサーはまさかのKADOKAWAというオマケつき) それでなくても"現役の選手が(監修ではなく)原作を担当するマンガ作品"というのは他のスポーツではなかなか実現しないことだと思いますし、内容としても麻雀の競技自体の表現は最小限に留められているので、ぜひ麻雀というものに触れたことのない方に読んで頂きたい作品です。 1巻まで読了。黒幕を予想するトピ名探偵コナン 青山剛昌のの※ネタバレを含むクチコミです。<<145146147148149>>
私が読んだときは、解説に「殺人ゲーム」なんて言葉があっても、ちょっと萌えっぽい絵柄に、ほわんとしたタイトルだから…、と常識的な見当をつけていたのです。でもそれは大間違いでした。この作品、私が今まで読んだ漫画の中で5本の指に入る凶悪な漫画といってもいい。主人公・雪輝の仮想世界に居るはずだった神=デウスが仕掛けた、未来を予知する日記を巡る12人によるサバイバルゲーム。勝ち残れるのはたったひとり。味方も信じられない闘い、というのはよくある設定ですが、特筆すべきは雪輝の絶対的な味方である由乃という女性。彼女がこの作品のキーパーソンであり、めっちゃクセモノなのです。こんなヒロインみたことない。イッちゃってるどころではない。具体的なことはばらさずにおきますが、首が飛んだり串刺しになる描写よりよっぽど怖い。心して読むべし。