歴史マンガの感想・レビュー1574件<<2324252627>>ちゃんと面白い長編でしたね鬼滅の刃 吾峠呼世晴mampuku※ネタバレを含むクチコミです。てぇてぇが丁度いい煙と蜜 長蔵ヒロコmampuku大正ロリおじラブストーリーですね。女中さんがたくさんいる名家の娘さんと軍の将校さん。少女漫画のようにロマンチックでありながら、青年漫画のように世界観がしっかりしています。遠い時代の遠い世界でありながら映画のような没入感が得られます。これがあるからハルタはやめられんのよな。 壁ドンのような刺戟的かつ記号的な萌えが流行りがちな昨今にしては、将校さんのさりげない優しさや所作の美しさにキュンとさせられるこれはなんと言いますか、素材の味?出汁が効いてて上品な味わいです……復讐の果てのスエーデン式体操修羅雪姫 復活之章 小池一夫 上村一夫野愛復讐の果てにスエーデン式体操に辿り着き、体育教師として女子生徒たちを指導する というストーリーだけ切り抜いたら元殺し屋のほっこり日常コメディが繰り広げられそうなんですが、ちゃんと修羅雪姫でした。 スエーデン式体操なんて敵国の思想だテロ行為だ!と弾圧する軍に一人立ち向かう修羅雪がめちゃくちゃかっこいいです。 スエーデン式体操というワードの違和感も修羅雪が斬って捨ててくれます。 派手な大立ち回りの中にも静かな悲しみがあって美しいです。 とある人物が日の丸の真ん中で死んでいくように見える場面があるんですが、痺れましたね。タランティーノに共感しました。山田風太郎の明治・江戸警察物語警視庁草紙‐風太郎明治劇場‐ 山田風太郎 東直輝 後藤一信名無し江戸が東京に成り代わったばかりの明治時代。新設された警視庁と幕府の元奉行所の役人たち、ふたつの警察勢力が入れ替わる時期だったというか同居していたっていうのは面白いですね。西郷さんみたいな当時の有名人がたくさん出てくるのも楽しい。 主人公の千羽をはじめお役御免となった同心たちと警視庁刑事たちの推理合戦みたいになっていくのかな。明治時代になりきっていない空気感というか、そういうのがミステリーとどう組み合わされるのか楽しみです。 沙村さんの画はロシアっぽい?!春風のスネグラチカ 沙村広明starstarstarstarstar干し芋登場人物の名前が難しい・・・。 ロシア人の名前は何でこんなに覚えずらいのか? でも、文末に登場人物の紹介がありますので、ご安心を。 ただ、ネタバレもありますので、必ず、読了後、読みましょう。 お話自体は、分かりやすいと思います。 内容は、最後まで読んでのお楽しみ♬ 不死者と死の匂い #1巻応援勇気あるものより散れ 相田裕あうしぃ@カワイイマンガ死の匂いがする、と感じて読み進める。不死者の物語であるはずなのに、登場人物の誰もが死と隣り合わせの様な、妙な悲壮感で前のめりに進んでゆく。 不死の眷属の女性と、彼女から血を分けられた元会津藩士。不死者を殺す事ができる刀を求める二人の戦いは、「大切な者」を殺す予定に向かって進んでゆく。 新たな目標に再び生き甲斐を見つける元会津藩士。美味しい食べ物を知る不死の女性。活き活きと前進し、刀を振るって躍動する二人。 しかし切られれば深く傷つくし、強力な敵の前に危険は尽きない。不死者の尊厳を奪う構造は江戸幕府滅亡後も残り続ける。そしてなんと言っても「不死者を屠る刀」という、強力なジョーカーの存在。残酷さに震えながら、読む手を止められない。 そこにある切なさからは「強力なサイボーグだが代償に短命を宿命づけられる」という『GUNSLINGER GIRL』と同様の、悲しい袋小路を想起してしまうが……。より善く生きるってこういうことかも12色物語 坂口尚starstarstarstarstar_borderかしこきっと誰が読んでも心に響く話が必ず一つは見つかる短編集ですね。絵もストーリーも詩的ですがコミカルな話もあるのでぜひ気負わずに読んでみてもらいたいです。悲しい話もありますが誰一人として不幸になっていないのが坂口尚らしい。この人の作品を読むと「純粋」という単語が思い浮かびます。子供の頃は誰だってそうだったと思いますが、大人になっても純粋な心を持ち続けていようとするその気持ちが自分にあるかどうかを問われているような気がするのです。下巻に収録されている「夜の結晶」で、鉱石や隕石みたいな美しい結晶のように生きるにはどうしたらいいか主人公が問いかけていたのが印象に残りました。 意外と面白かった颯汰の国 小山ゆう名無し期待しないで読んだけど、しっかり1話に面白さが詰まってて流石ベテラン作家だなと思った戦後ジャズの夜明けを描く、ニッポンジャズ漫画!スインギンドラゴンタイガーブギ 灰田高鴻名無し渋い…!そして痺れる…!すごいジャズ漫画が始まった気がする!! 主人公がボクっ娘なのも個人的にツボです。 ぜひこれを聞きながら読んでほしい。 https://youtu.be/zYPwxJQZTNo[メモ] 巻末にちばてつや賞の読切『しろい花』が収録スインギンドラゴンタイガーブギ 灰田高鴻名無し5巻巻末に、灰田高鴻氏が第74回ちばてつや賞に入選した読切『しろい花』が収録。 https://manba.co.jp/boards/117538/books/5 講談社のモアイでも公開中 http://www.moae.jp/comic/chibasho_shiroihana 元・武士が「母親を殺したい」不死の少女と出会う勇気あるものより散れ 相田裕名無し※ネタバレを含むクチコミです。15歳のとき、なにしてた?15の春 荻野真starstarstarstarstarひさぴよ空海、ダーウィン、チンギス・ハーンなど、世界的に有名になる偉人たちのまだ何者にもなっていない15歳の青春期にスポットを当てた短編集。 創作要素が強く、どちらかというと歴史ファンタジーという位置付けになると思います(表紙の羊マンなんかは完全にファンタジー。)が、しっかりと歴史を織り交ぜながら、想像力豊かにそれぞれの人生の転機となったであろうエピソードが描かれています。 特に出色なのは、少年のダーウィンと、歴史的な化石ハンター、メアリー・アニングが出会って化石掘りをする話。歴史好きにとってはめちゃくちゃロマンを感じる話じゃないでしょうか。 荻野真先生らしい、ちょっとエッチなシーンが多めなので子供が読んでも平気かと言われるとアレだけど、「15歳」だったら、まず問題ないはず。ガンスリファンに絶対刺さる勇気あるものより散れ 相田裕mampuku※ネタバレを含むクチコミです。 14歳女中さんの真面目でていねいな暮らし #1巻応援うちのちいさな女中さん 長田佳奈nyae昭和初期を舞台に、14歳の女中・ハナちゃんと、ハナちゃんの主人になったひとり暮らしの翻訳家・令子さんとの日々を描く。女中がいる家というとお金持ちの家庭を想像しますが、この時代はそこまで裕福ではなくても女中を雇うことは珍しくなかったそうです。 ハナちゃんはとにかく真面目な子で、何をするにもきっちりかっちり、遊びや余計は一切なし。その完璧な仕事ぶりには読んでいてなぜか心が浄化される気分です。ただその真面目さゆえの行動にクスッとしたり、思わず観察したくなる独特の可愛さの持ち主です。なのでなんかかまいたくなってしまう令子さんの気持ちがもの凄くわかります。令子さんていい意味ですごく普通の人なので読者と感覚が近い気がする。 時代背景としては、一般家庭に少しづつ海外の文化が取り入れられ始めたあたりで、田舎から東京に出てきたハナちゃんが珍しいものを見て新鮮な反応をしている姿も見所です。2巻以降もずっとこんな日々が続いてくれたらいいなと思ってます。芸能の本質をつく#1巻応援ワールド イズ ダンシング 三原和人六文銭逃げ上手の若君同様、個人的に室町時代がアツイのですが、 さらに世阿弥の作品まで出て、いよいよ出版社も本気になってきたな! と、ホクホクしております。 世阿弥といえば、「風姿花伝」の著者で、それを秘伝書として後世まで残したのが有名ですよね。 「序破急」という言葉でご存知の方も多いハズ(主にエヴァ経由かもですが) 中でも、「年来稽古条々」は、今でも唸る部分が多いです。 年齢ごとにやるべきことをまとめたその一節は、端的に言えば、以下のような内容。 若い頃は、勢いや華やかさが最も美しい時期のため、実力とは違う点で評価されてしまうことがある。しかし、この時期で一生涯が決まるわけではないため慢心しないように注意が必要。 そして、年とともに、進歩に停滞がみられる時期がくるが、それでも絶望せずジッと耐えて実力を磨く必要性を説く。 そして、30後半から40才までには全てが決まってしまうので、この年代を、これまでを振り返って、これからどうすべきかを考える時期とし、40過ぎたら体力の衰えも重なるため、多くのことはせず得意なことに集中し、後任の育成をすべき・・・という流れ。 大分端折った要約ですが、これが600年以上前に書かれたってスゴイなと思います。 芸能の世界はもちろんですが、ビジネスシーンでもおっしゃるとおりだなと思うフシが多々ありますよね。 若い時代はあっという間なので、若さに奢らず、如何に自分を高められるかが重要だってことです。 本作は、そんな世阿弥の物語。 上記のような何百年も通じる芸の本質をついた本を書いただけに、 芸という、一瞬とらえどころのない世界を、体系的に、ロジカルに分別し考える感じが、純粋に「っぽい」なぁと感じました。 実際、こういう人物だったんだろうという現実味があります。 父・観阿弥との、父と子の関係も良いです。 2代に渡って技術だけでなく、思いが継承されていく感じ、好きなんですよね。 まだ1巻ですが、今、室町がアツイので、色んな意味で今後が楽しみです。 もうウワサは聞きましたか〜♪はいからさんが通る 新装版 大和和紀かしこ袴を着て、長い髪をなびかせて、自転車に乗っている…「はいからさんが通る」といえば主人公の花村紅緒のこんなイメージが浮かぶと思いますが、実はこの姿の紅緒は2巻までしか登場しません。物語の大半はボブヘアーで洋装なんです。それというのも紅緒は職業婦人として出版社で働くからなんですね。 子供の頃にNHK衛星アニメ劇場で再放送を観たおぼろげな記憶しかなかったので、改めて原作を読んで「こんな話だったのか…!」と驚いた点がたくさんありました。めちゃくちゃギャグが多いし(笑)!!なにより大人目線で読んでみると大和和紀先生は少尉よりも編集長の冬星さんの方がどうやら好みっぽいぞ…というのがヒシヒシと伝わってきた(笑)。 でも、やっぱり「はいからさんが通る」の魅力は、紅緒さんと少尉が両想いなのに結ばれないもどかしさと、どんなことがあっても少尉を信じる紅緒の一途な強さですね。すべての少女漫画に流れる血脈がここにある…!!と思いました。 男女混合戦艦擬人化×海軍メシおふねごはん 牧ぺそ表紙可愛い!海軍グルメ面白そう〜!と思って表紙買いしたら戦艦擬人化漫画でびっくりしました。 絵が優しくて柔らかくて素敵♫ ご飯目当てで読んでまさか軍艦の知識が身につくとは! 個人的にはご飯目当てだったのでもっとお料理や食事シーンが見たかったなぁ……でも雰囲気が素敵でご飯がとても美味しそうなので興味のある方はぜひ!嶋木あこ×オメガバース×フランス革命な新連載!!殉国のアルファ~オメガ・ベルサイユ~ 嶋木あこ天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。シンプルに面白い昭和天皇物語 能條純一 永福一成 志波秀宇 半藤一利名無しテーマがテーマだけになんとなーく抵抗感があって読むのを躊躇ってたのですが、読んでみたらシンプルに無茶苦茶面白かったです。 作画が能條純一だけあって美しく重厚で説得力があってすごくいいですね……その一方でちょいちょい印象的なおっさんの変顔が入るとこも好きです。 もし気になってるけど読むのを迷ってる人がいたら、エジソンとけヘレン・ケラー伝記くらいの気持ちでまずは読んでみて欲しいです。 美人翻訳家と14歳の女中・ハナちゃんの日常うちのちいさな女中さん 長田佳奈名無し日本版エマ!と言いたくなったのは私だけではない…はず…(もちろん設定はいろいろ違いますが)。10歳から女中をやってきたハナちゃんは、体は小さいけれど表情は堅く子供らしさは皆無。ひとり暮らしの翻訳家・令子さんとの暮らしの中で少しずつほぐれていくと良いなと思った1話でした。 最後に、令子さんの童話集を大切に持っているハナちゃん。令子さんのことは前から知っていたんですね。異能は歴史マンガでも主人公のチョイスがすごい逃げ上手の若君 松井優征六文銭歴史が好きなんです。 おそらく、多くの歴史好きがそうであるように、自分も 戦国時代(信長とか)⇒幕末(龍馬とか)という、 いうわゆる「どメジャー」から入ったものです。 戦国、幕末時代は登場人物全てにドラマがあっていいですよね。 ・・・と思っていた時期が私にもありました。 というのも最近、戦国、幕末はいささか食傷気味だったので、 鎌倉後半~室町に戻ったのですが、 「え? この時代が一番おもろくない?」 ってなってます。結構、本気で。 語ると長くなるので割愛しますが、 この時代の、いつまでも政権が決まらない、天皇も派閥が別れたりしたグダグダっぷりが、世紀末感あって自分好みなんすよね。 ここに人間の権力に対する欲望というか、獣の闘争本能というか 、そういうのが随所に垣間見えて、理性をもつ人間のプリミティブな価値観をぶつけてくれるんですね。 楠木正成のような英雄もでてきて良いスパイスです。。 幼い頃歴史の授業を思い出しても、いい国つくろう鎌倉幕府(今はいいくにじゃない)程度の知識しかなく、室町も金閣くらいしか記憶になかったので、目からウロコでした。 さて前置きが長くなりましたが、本作はそんな時代の鎌倉最後の話。 足利高氏が次の時代をつくる英雄としたら、 敵側の鎌倉・北条時行が主人公の話。 この人選が、松井優征という異能の為せる技だとうなります。 歴史マンガで普通、こちらを主人公にしますかね? 最近、この辺を噛んだからホクホクしてますが、知らない人はどうなんだろ?気になります。 作家のネームバリューによって読む人もいるかもしれませんが、 歴史を知っている側としては、本当に面白い歴史上の人物です。 ネタバレになるので控えますが、何度も鎌倉再興で抵抗し(実際、実現した)た人物なので、 そこらへんがドラマチックに描かれること期待して読んでます。 「ネウロ」「暗殺教室」の松井優征だけに一本道ではいかない感じが2巻からでも、ビシビシ伝わってきて、上記のクセのある人物とマッチしてそうです。 今後の楽しみな作品の1つです。 余談ですが、楠木正成のシーンでてくるかなぁとわくわくして読んでます。みなもと太郎のエッセイ漫画挑戦者たち みなもと太郎マンガトリツカレ男多分3回くらい買って読んでいるが読むたびに毎回いい発見がある。 個人的にものすごい好きなのは以下の三つ ・一軒一軒「行商」して回る貸本屋の話である「残照者たち」 ・みなもと太郎の会社員時代の話である「感触者たち」 ・南禅寺の豆腐の話である「くいだおれ者たち」 イベントで一回だけみなもと太郎に会ったことがありその時に「続・映画人たち」に登場した「敵に悟られないようにのぞいて抜き打ちして殺すシーン」で相手にみつからないように見た時のポーズをしたのは誰なのでしょうかと聞いて教えてもらったのは忘れられない びっけが描く戦争 時代を超えて緩やかに繋がりあう4つのストーリー赤の世界 びっけ名無しebookjapanの戦争漫画特集で知った作品。西洋風の架空の世界で起きたある戦争が「過去と未来」、「花・鳩・電話交換手・特殊能力」という切り口から多面的に描かれていて面白い。それぞれ独立したストーリーとしても面白いし、重なり合う部分もあって読み応えがあった。やっぱびっけはいいな。江戸で恐竜が大暴れ!!大江戸恐龍伝 夢枕獏 やまあき道屯名無し江戸時代の発明家・平賀源内がニルヤカナヤ(琉球王国のようなところ)を目指して冒険するまでが上巻。そこで出会った恐竜を訳あって江戸に連れて帰ってからが下巻。上下巻ともにスケールがデカいし、江戸と琉球と恐竜っていう全然世界観が違うものが一つの話として上手くまとまってて面白かった。原作未読だけど問題なかったです。やっぱり一番の見所は恐竜が江戸で大暴れするシーンかな。あんまり有名な作家じゃないけどやまあき道屯って漫画が上手いよね。<<2324252627>>
※ネタバレを含むクチコミです。