小学館マンガの感想・レビュー4596件<<165166167168169>>歌舞伎、面白いのでは!?ぴんとこな 嶋木あこむ少女マンガ好きでベターな展開にちょっと飽きてきた人に押したいマンガ。最後の方はBLマンガ!?みたいになってしまうのですけど、歌舞伎と少女マンガの融合としてはすごい楽しんで読める気がします。 盛り上がるところに歌舞伎のシーンを持ってきてあって、そのときの登場人物の心情とリンクしたりします。歌舞伎ってなかなかとっつきにくい気がしますが、確かに歌舞伎俳優を追っかける一定のファンもいるわけで。女形もやるわけだから美男も多いのかも…。全く興味なかったのに一回歌舞伎見に行ってみたいなという気持ちになってしまいます。昭和元禄落語心中の影響で落語も見に行ってみたいので両方おすすめしたい!神話のような、人の話半神 萩尾望都にわか表題作を含めて不思議な話が多い。ただ、共通して言えるのはどれも「人」の深い深い奥底にある、なにかを汲み上げて創られているということだ。 それは劣等感かもしれないし、憎悪かもしれない。寂寥感かもしれないし、愛情なのかもしれない。どれとはハッキリとせず、混ざりあっている曖昧模糊としたものに響く。「半神」は静かな部屋の中、ひとりきりで読みたい。ハイテンションラブコメ卓球漫画タッコク!!! 福地翼にわか「うえきの法則」福地翼の描いたハイテンション卓球ラブコメ。 10年前にした幼馴染のカコとの結婚を果たすために日本に帰国した主人公、ガクの前に聳え立ったのは「卓球告白法」という卓球狂の総理が制定した国の法律!それは付き合うためには卓球で勝てなければならず、また卓球で敗北すると強制的にカップルにされてしまう、という理不尽なものだった! 早速、ガクは「タッコク」をカコに申し込むが、カコは卓球の腕を磨きに磨いていたため、卓球で手を抜くことが出来なくなってしまっていた! ひ弱なガクは、卓球でカコに勝つために様々なライバル達と闘い、最強のカコを倒して結婚の約束を果たせるか……という話。 めちゃくちゃな設定が多々あるが、物語を通しての伏線となっていたり、作り込まれていて、とても面白い。さすが「うえきの法則」や「サイケまたしても」の作者という感じである。卓球という性質は本来的には地味なものであるが、様々な謎理論卓球の使い手が出てくるため見飽きない。ここらへんも福地翼の本領発揮という感じだ。ちゃんと少年漫画的に熱いシーンがあるのもポイント。何度も手にとってしまう中毒性のある作品だサンデー史に残る衝撃的作品トラウマイスタ 中山敦支にわか幼少期のトラウマにより鬼に対して恐怖心を抱いている主人公が、不思議な少女スジャータと出会うことによって、実体化したトラウマを倒し、アートマンとして使役するトラウマイスタになる話。 初期はギャグやラブコメ要素が強かったが、ある回をきっかけに狂気的なダークファンタジーに変貌する。そういう意味では、一部の読者に「トラウマ」を植え付けた作品ともいえる。絵柄も大きな特徴で、コメディーを描いてる時とシリアスを描いている時の書き分けが凄まじく、同じ人物がここまで違って描かれるのかと、ぞっとするものがある。この特徴は次作である「ねじまきカギュー」にも継がれている。本作特有の特徴としては絵画的な表現を多用している点にあるが、これは「芸術家」が題材となっている作品であるからだろう。中盤に中だるみを感じるものの後半の怒涛の展開と綺麗すぎるオチは一見の価値あり。漫画好きなら目を通して欲しい一作。 他で見られないマンガ表現と社会的意義を持つ漫画淋しいのはアンタだけじゃない 吉本浩二にわかこの作品と出会ったのは、六本木でやっていた「障害・感覚・共生を考える」をテーマにした展覧会「ここから2」という場所だった。 いくつかの漫画が展示されており、なんとなく手にとってぱらぱらと捲って、いままでに見たことのない漫画表現とあり方に驚いた。 内容は聴覚障害者の話で、耳の不自由な方々から聞き取ったことを描いたもの。革新的だと思ったのは、聴覚障害者の聞こえないではなく、「聞こえ方」を取り扱っていること。そしてそれをマンガ表現で書き表しているところにある。誰にでも分かりやすく、その痛苦を理解できる表現力には感服した。 話題となった佐村河内さんの話もあり、正しいことはなにかをしっかり自分で考えなければならない、とも思わされた。社会的な意義を持ち、漫画独自表現をもっている一作だと思う。リアリティある描写が満載空母いぶき かわぐちかいじ 惠谷治鳥人間大きく、そしてリアリティのあるストーリー。緊迫感のある描写がこれでもかと詰め込まれている。 専守防衛といいつつわりと攻撃に重きを置いている描写が多くて気になるところ。攻撃にいたる経緯や登場人物の考え方を鑑みるに、そうなってしまう納得感はあるが、それはそれとして、戦争容認へ向かいつつある大きな流れが見え隠れするのが怖い。まぁ現実にはこうもすんなりと政府が英断を下し、国民がそれを信頼するっていう構図は想像しづらいが(笑) 東都新聞の記者が前線へ乗り込んで写真を撮っている場面、最初は極秘行動に水を指す程度の低いジャーナリズムを笠に着た行為のように見えたけれど、その後の本社とのやり取りでギリギリ利敵行為にならない範囲で国民に情報を伝えるという本当のジャーナリズムが感じられて、印象が180度ひっくりかえった。今後の報道のされ方で国民の戦争容認空気感に一石を投じることになりそう。異星人の描き方がスゴイ!宇宙家族ノベヤマ 岡崎二郎にわか未知の文明を築いてきた異星の住人の思考を上手に描いている。一番にすごいのは表向きの建前の思考と、裏側の種族としての思考をうまく書き分けていた点。 あからさまな侵略者と戦うといったよく見る展開にならなかったのもよい。素晴らしいSFマンガ 個性爆発。大満足の一冊アイアムアヒーロー 公式アンソロジーコミック 乃木坂太郎 花沢健吾 石黒正数 オジロマコト 横槍メンゴ 伊藤潤二 鳥飼茜 吉本浩二 水沢悦子にわか※ネタバレを含むクチコミです。しっかりとした卓球漫画ニッペン! 大谷アキラにわか地味だけど、そこに恰好良さのある漫画だった。漫画映えする特訓などはなかったが、基礎の反復こそが力になるという地味な王道感を際立たせており、それはそれで良かった。もう少しキャラやエピソードに個性や癖があればなぁとは思った。話の急転直下感が面白い夜人 岡部閏にわかウェブ漫画に多いのだけれど、話の起伏の激しさが楽しい。日常から一気に非日常に、和やかなパートから絶体絶命に。シリアスなのにギャグみたいな作風も健在でよかった。あと岡部先生なのにホラーな話の中でラブコメもしてて驚いた。これからが楽しみな作品 スペちゃんの可愛さは媒体を選ばない【新装版】STARTING GATE! ―ウマ娘プリティーダービー― S.濃すぎ Cygamesmampuku 今年屈指の大ヒットアニメ・「ウマ娘プリティーダービー」にかなり先行して連載が始まっていた漫画版です。ストーリーは同じものを下敷きにしているようですが、アニメ版がスポ根や実際の名レース('98年日本ダービーなど。知らない人は、ネタバレになるので先に検索することをおすすめしませんw)を忠実に再現したりと競技色が強いのにくらべ、漫画の方は学園モノの群像劇という色合いが強いようです。勿論主人公はスペちゃん。 ただ、身も蓋もない話ですが、いかんせんアニメの出来がよすぎるので、まずはアニメを見て気に入ったら補足的に漫画よ読んでみるのが良さそう。大元の、原作であるはずのゲームアプリもまだリリースされていませんし…wパンを食べたリアクションを楽しむマンガ焼きたて!!ジャぱん 橋口たかしヒマジン マツアニメ化もされているので有名だと思いますが、アニメは途中でアニメオリジナルのような形に切り替わっているのでマンガでないと終わりが知れません。 主人公たちが作るパンを審査員が食べる中で、臨死体験したり、宇宙いったり、とてもユニークなギャグマンガです。 シンプルなギャグが好きならオススメです。身内を殺すために救世主になった少女世界鬼 岡部閏にわか※ネタバレを含むクチコミです。 この漫画はすごいと聞いていたが...時男~愛は時空を超えて~ 国友やすゆき霧兵衛よかった点 ・戦国時代編は時代背景や状況などは暗いが、その暗さを全く感じさせない内容。定期的に歴史的発見ネタをねじ込んでくるあたりもよかった。 ・昭和編は全編通してむちゃくちゃだった。昭和のオリンピックを彷彿とさせるバトルを読んだ瞬間の脱力感は半端ない 総評 ・「時男~愛は時空を超えて~」はすげーぞと噂を聞いていたが今まで読んでいなかったのちょっと後悔するぐらいの名作だった。 1巻を試し読みして、まあいつもの感じかと思いながら2巻を試し読みしたら予想以上の面白さで全巻購入して一気に読んでしまった。 影のある美女は好きですか?どうしようもない僕とキスしよう 北川みゆき名無し北川みゆき先生のシリーズ新連載。 第一話では、影のある美女に溺れていくエリートサラリーマンの赤裸々なエロスが描かれる。 その美女の秘密がすぐに明かされるのだが、かなり痛い。 しかもその人物が、ビッグな取引先の担当者として現れるというデステニー。 泥沼の人間関係と、ジェットコースター展開から目が離せません! ※しかし、ヒロインの「キスは許さんけど身体はオッケー」というセフレ設定には、ねっとりとしたバブルみを感じる……。大傑作!教誨師バニャスコ 乃木坂太郎名無し前後編読んだ。超シュール。私は人を赦せない方の人間だが、深く考えさせられた。この作品をこれで終わらせてはもったいない。バニャスコ再登場切に願います。 いいひとのいいまんが休日ジャンクション 真造圭伍starstarstarstar_borderstar_borderかしこ真造圭伍さんの単行本です。 初めて作品を読みましたが、作者の真造さんはいいひとだなと感じました。 家族、友人、恋人、子供、猫、趣味、その物語たちのモチーフになったそれぞれに対して愛がいっぱいあるひとなんだと思う。 いいひと、と言われたらそんな単純じゃないと怒るひともいるかもしれない。 結構ハラハラする局面はあるんだけど、読んだ後どれも嫌な気持ちにさせないってすごいという私の尊敬の表れです。 表紙のプールの絵みたいにいろんなひとが出てきて楽しい。バジーノイズ 斬新!実写化されるかも?!面白い!バジーノイズ むつき潤名無し今までにない恋愛のようで、昔から今も変わらずある恋愛のような。noiseがどんな化学反応を起こすのか楽しみです!短いながらも濃密イアラ 楳図かずおhysysk史実とファンタジーを絡ませながら時間と場所を変えて続いていく話(『火の鳥』とか)がまず好み。色んな人間の死生観や思惑が真理を解明する障害になっていて、さらにその不利益を被る人が沢山出てくるので落ち込む。爽やかな気分になる話ではないけど、生きていく上で起こる絶望や希望が神話的に描かれていると思う。 収録されている短編の『指』も素晴らしい。まず「18歳になるまで(確かに使っていたのに)自分の指を指だと認識しなかった」という描写に驚かされる。自分の身体も歯が生えたり毛が生えたりお腹がちょっと出てきたり、相当に変化してきているが、こんなこと考えたことなかった。 こういうのあるよねーいっきのみ 日𠮷ゆい子starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)何かをしているときやふとした瞬間、ふわっと浮きあがってくる過去の記憶。 想い出。 想い出にふさわしい、ふわっと線が少なくて懐かしくてほがらかでかわいい絵柄。 日常はオチがつくわけでも何が起こるわけでもない、それがいい。 何か起きるかもと期待するから楽しい。 しかし負けた悔しさは忘れない。 それが人生だ。あっさりした中に深みを感じた特別読切『初恋』 くれよんカンパニーstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)ゴリラに初恋をしてしまった女性の話。 動物園、ガラス一枚向こうにはゴリさんがいる。 この女性がゴリラに向ける視線は全身をなぞるようにとてもエロティックで、憧れの人に向ける目線のように熱く純粋だ。 そしてそこにゴリさんと気軽に挨拶を交わすライバル(人間の女性)が現れ・・。 すごくかわいらしいお話だった。 でもこの話って何かに置き換えられる気がするなーと思って、ぼんやり考えていたらハッとした。 「のぞき部屋」だ。 利用したことはないが映画などで描かれているのを見たことがある。 「万引き家族」で出てくるのも同じような形態だったかな? まさに、ガラス1枚隔てた向こう側に対象がいて、悶々として熱い視線を向けている。 同じ対象を複数人が見ている、いわばライバルだ。 男たちは目の前の女性の見た目に幻想を投影し、みっともなく泥臭く自分のものだと主張し取り合う。 だが、見られてる側からしたら多少のサービス精神こそあっても、ガラスの向こう側に気持ちがいくことはなく、プライベートでよろしくやっているのだ。 その関係性を男女逆転させ、風俗を動物園という設定に変えたのがこの作品と考えれば、立体的に見えてきて面白い。 女性に変えただけで(それだけではないが)、みっともなさを可愛らしさのオブラートに包むんでこうも可愛らしくなるのかと感動する。 オチなんかはまさに例で出したソレで笑える。 他の作品を読んだこと無いので読んでみたくなった。今際の国のアリスから漂流教室〔文庫版〕 楳図かずおめーこ関連でのってたので読んでみた。 小学生ならではの視点で読めて楽しい。 G1馬も美人四姉妹もいる牧場の牧童の青春記じゃじゃ馬グルーミン★UP ゆうきまさみ名無し※ネタバレを含むクチコミです。結構好きだったなんちゃってBL漫画家マンガでぃす×こみ ゆうきまさみstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)漫画家になることが夢で少年誌に投稿し続けるが手応えなしの女子高生の主人公だが、ある日有名な新人漫画賞を取ったと連絡がきてビックリ!それもそのはず、投稿したこともない少女漫画の賞に、兄が勝手に妹である自分の名前を使用してさらに「BL」を題材にして投稿していたからだった。授賞式にも出てしまったため引くに引けず、天才の兄に支えられつ読んだことも描いたこともないBLに挑戦するのだった。 こんな漫画家マンガもアリなのね、というコメディテイストの全3巻。 あれ?あれれれ、という間に上のような状況。 展開が軽妙にコロコロと変わっていき楽しい一話目と、2話目からは四苦八苦しながらも、天才的でゆるい兄の助言を得ながら編集者にバレないように描いていく一話完結スタイルで読みやすい。 読んでいる僕自身、BLには全然詳しくなくて、さらにゆうきまさみ先生の漫画も「いつか読もうリスト」には入っているものの読んだことないというにわかだけど、このマンガのおかげでBLの読み方みたいなものが少し分かって興味を持てた。 最近話題になっているBLドラマ「おっさんずラブ」も楽しく見ることができたからBLの初心者向けの入口には良いかもしれない。 もっと読んでいたかったが作者本人がこれ以上描くのはネタギレできつい、ということで3巻でおしまいなのが悔しいというかなんというか、他はどんなバリュエーションあるの?と、もっと読んでいたかったなと思う。 一つのジャンルとしてBLは読んでいきたいと思っているけど、どこから手をつけていけばいいものか・・・。<<165166167168169>>
少女マンガ好きでベターな展開にちょっと飽きてきた人に押したいマンガ。最後の方はBLマンガ!?みたいになってしまうのですけど、歌舞伎と少女マンガの融合としてはすごい楽しんで読める気がします。 盛り上がるところに歌舞伎のシーンを持ってきてあって、そのときの登場人物の心情とリンクしたりします。歌舞伎ってなかなかとっつきにくい気がしますが、確かに歌舞伎俳優を追っかける一定のファンもいるわけで。女形もやるわけだから美男も多いのかも…。全く興味なかったのに一回歌舞伎見に行ってみたいなという気持ちになってしまいます。昭和元禄落語心中の影響で落語も見に行ってみたいので両方おすすめしたい!