親父

家族が命(すべて)。帰ってきた親父が示した愛と男の生き様。 #完結応援

親父 もりやまつる
たか
たか

ものすごいものを読んでしまった…。あまりに良すぎて感想なんて絶対書けないという気持ちになりましたが、世にもっと広めるため書いておこうと思います。 (これから読む方にまっさらな状態で楽しんでほしいので核心に触れるネタバレは避けてあります) https://i.imgur.com/EQuo64z.jpg この漫画を知ったきっかけは、マイページの「おすすめ」にこの『親父』(著: もりやまつる)が表示されていたこと。 強烈な表紙に惹かれ、あらすじにサッと目を通してとりあえず1巻だけ買って読んだんだけど…もう全てが自分の好みの最高の漫画だった。今まで読んだ全ての漫画の中でも一番かもしれない。(読み終わった直後なので興奮冷めやらない) ヤクザ者をボコボコに返り討ちにする桁外れの暴力。 実母と愛娘・愛息子への家族愛と、離れていてもお互いに想い続けた夫婦の純愛。 男らしさが極まりすぎてるがゆえのシンプルな下ネタ。 「暴力・愛・笑い」という、私がエンターテイメントに必須だと思っている要素が全て入っている完璧な物語。 しかも絵もが力強く、それでいて描き込みが細かいから見応え抜群…! 暴力に興奮し、下ネタで笑って、最後には愛の深さに涙が出てて…と、たった3巻の中で感情が目まぐるしく掻き立てられました。 何よりテストステロンが爆発してる親父の見た目と生き様が本っっっ当に途轍もなくかっこいいので、死ぬ前にぜひ一度読んでみてください。 たぶんゴールデンカムイ好きな人は好きだと思います…!

岡崎に捧ぐ

新時代のちびまる子ちゃん

岡崎に捧ぐ 山本さほ
さいろく
さいろく

今のアラサー・アラフォーに刺さるちびまる子ちゃん的に言われているそうだけど、言われてみたら確かにそうだ! ただ、彼女らはちゃんと歳を取るので、同じような話が続いたりは一切しない。単純に「とても面白い」「良いよね」みたいな感想が出てくる作品。 作者であり主人公の山本さほと友人の岡崎さんはベクトルは違うものの二人共個性的で、とにかくアクが強い。 岡崎さんは家庭環境もめちゃくちゃだし全てを許してくれそうな聖母マリア的な存在にも見える(山本さん視点) 山本さんはそんなかけがえのない親友の岡崎さんを漫画にせざるを得なかったのであろう、というようなエピソードがてんこ盛りである。 ただ、山本さんはあえて岡崎さんと対比して普通っぽさが見える反面、そんなことするの!?と驚くようなことも割としている。 あえてそういう描写にしてるんだろうけど、それが漫画的でこの作品の面白いところでもある。 高校に入ってからの彼女らの関係もそうだし、山本さん単体での生活はアラサー・アラフォーな読者には懐かしさと共感とで色々うわー!ってなるのがまた良いところかもしれない。 一時期めちゃくちゃ話題だったけど、もっとずっと話題でいいし国民的漫画にしちゃっていいのに!と思ったけど内容的に子供には見せづらいかもしれない(笑) そして全部飛ばさずに読んで欲しい。 どのRPGだってエンディングだけ見たって味わえる感動は全てを歩んだ人と雲泥の差があるものだけど、それと一緒でちゃんと最後まで全部読んだ人はきっと最終話まで読んで良かったと感じるはず。

九条学園生徒会は交わる

男女混合オメガバース×エリート同士の頭脳戦 #1巻応援

九条学園生徒会は交わる 幸路 月夜涙
sogor25
sogor25

優秀な人材を集めて日本一のエリートを育てるための学校・九条学園。 そこには絶対的な権力を持つ生徒会が存在する。 ある日、"α"である生徒会長の蓮は、1年生の首席でありながら"Ω"であるために虐げられている綾音と出会い、彼女を生徒会に入れることを宣言する。 この作品は"オメガバース"の世界観を踏襲しており、特に"生まれつきの能力により人間の階級を分ける"という要素を強く作品に組み込んでいる。 αである生徒会長の蓮と副会長の楓、βである会計の樹、そして蓮に拾われる形になったΩの綾音、この生まれつき階級の違う4人が同じ生徒会にいる事自体が不自然なのだが、九条学園生徒会という絶対的な権力を持った存在の中で それぞれの"目的"のために策略を巡らせていくという、頭脳戦・心理戦が物語の中心にある作品。 登場人物たちの思考が深く展開もテンポよく進んでいき、そしてその中にオメガバースの設定が上手く組み込まれているので、会話劇や作品の世界観にとにかく引き込まれる作品。 ただし、オメガバースの"番を作る"という意味合いの描写のほうが全くないわけではなく、恐らく今後の頭脳戦・心理戦の中に絡んできそうな雰囲気がある。男女混合のオメガバースということもあり、いろんな要素が絡み合ってどんどん複雑な関係性が生まれる作品になっていきそう。 1巻まで読了