白泉社マンガの感想・レビュー762件<<1516171819>>料理漫画の初期作品ケーキ ケーキ ケーキ 萩尾望都starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男料理漫画について調べるとだいたい萩尾望都の『ケーキ ケーキ ケーキ』と望月三起也の『突撃ラーメン』が始まりだと言われている話が多い。それ以前にも『トンカツちゃん』などありますがその辺に関しては本題と関係ないので触れないです。 内容は主人公のカナの頭の中は、いつもお菓子のことばかり。ある日素晴らしいフランス菓子を作る青年に会い菓子職人になるためにパリへ渡る。 原作ありなので俺の読んだことのある萩尾望都作品とは違う感じでしたが今読んでも面白かったです。 ただ同じ初期だと『モードリン』/『小夜の縫うゆかた』/『雪の子』とか方が好きかな。こんな"異世界転生"アリですか!? #1巻応援諍い・ハーレム シギサワカヤsogor25主人公のプログラマーの男は、お盆休みの帰省中にイノシシに轢かれて死んでしまい、その結果、自身が開発に携わるゲーム「ファイナル・ドラゴン」の世界に転生してしまいます。 開発途中なだけあって、キャラクターの姿がダミーの画像だったり、転生直後に出会ったヒーラーの女性の名前が仮で付けられた「田中」だったりと世界観はどうにも締まらない感じ。 それでもなんとかこの世界で幸せに生きることを望んでいた主人公なのですが、様々なトラブルに襲われながら、“勇者ルート”としてこの世界を救う冒険の旅へと巻き込まれていくという物語です。 この作品、主人公の名前が「ルート権限」の"ルート"から来ていたり、道中で見かけたバグをデバッガーの如く修正して回ったりと、ゲームネタが多く盛り込まれている作品です。 いろんな種類のバグが現れては主人公にトラブルをもたらす、その様子も転生モノとしての目新しさを感じさせる作品なのですが、それ以上にタイトルにもある"ハーレム"の要素が1話の途中から強烈に打ち出され、作品の世界観は一気にアダルトな方向、シギサワカヤ作品の世界観に引き込まれます。 ファンタジーの世界にバグなどのゲームの要素、そして主人公を取り巻く愛憎劇と様々な要素が混じり合った唯一無二の世界観の作品です。 1巻まで読了いい漫才の外の漫才だったかぶけ!「いちご同盟」 コニシリュウイチ名無し※ネタバレを含むクチコミです。女漫才師のネタ合わせを描いた読切かぶけ!「いちご同盟」 コニシリュウイチ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 青春時代!櫻の園 吉田秋生starstarstarstarstar干し芋『ごきげんよう』という挨拶が日常化されている丘の上の女子校の話。 毎年創立祭でチェーホフの“桜の園”を上演するのが伝統。 桜が満開の季節に巣立っていく少女たち。 少女と大人女性の間の微妙な女心が繊細に描き出されている。 小さい頃に何気なく言われた一言で、相手に悪気がなくても自分の心の襞に刺さって抜けないことある。 体と心が一致しない年代でもある。 甘酸っぱいだけではない素敵な作品。 表紙の桜も魅力的。 その辺の芥さん!そのへんのアクタ 稲井カオルピー助表紙からイメージできる物語と、実際の内容との差が激しい漫画はよくあると思いますがこれもそのひとつだと思います。 石黒正数先生の「それでも町は廻っている」という漫画が好きなわたしにおすすめしていただいたのですが、思わず声を出して笑ってしまう日常会話が散りばめられているという意味でとても近いものがあります。 主人公の芥さん、せっかく最強の戦士という肩書きを持っているのに、ほぼそれが生かされないまま物語が進みます。しかし不思議と「もったいない」という気持ちにはならない。第二の人生をこの鳥取で過ごして、捨ててきたいろんなものを取り戻す様子を、見守りたい。 少し不穏な終わり方をした1巻ですが、2巻ではさほど大ごとにはならずに済みそうな気がしてるのはわたしだけ?笑 がんばれ、その辺の芥さん!都戸さん、好きです(直球)ホームドラマしか知らない 都戸利津兎来栄寿『嘘解きレトリック』の都戸利津さんによる、通算20冊目となるコミックスということでおめでとうございます! もう都戸さんの作品であれば絶対に面白いことに疑いはなく、全幅の信頼に本作でも応えて頂いています。 特筆すべきは、花ゆめAiというレーベルの作品ですが、少なくとも1巻部分では恋愛要素からは完全に解き放たれて完全に家族愛にフィーチャーした物語となっているところです。 少女マンガであればおおよそ恋愛要素はmust、少なくともあるのがbetterという暗黙の了解がありそうですし、実際同じ花とゆめAiという雑誌でも雑誌名に違わず「恋」や「婚」といった文字が使われている作品も多いのですが、『ホームドラマしか知らない』はそうした縛りから解き放たれた感じがあります。 子供っぽくて生活力皆無な義兄と、家庭環境のせいでしっかりし過ぎている義弟。不器用な二人が織りなすドラマがとにかく心に沁み渡ります。 誰にも必要とされたことのない義弟の視点が主軸となりその心情がたっぷりと語られるのですが、苛立ちも喜びも落ち込みも、まるで自分が体験しているかのように共感してしまいます。 どういう落とし所になるか解りませんが、この義兄弟には幸せでいて欲しいと願うばかり。 やっぱり都戸さんのマンガ、好きだなぁ……。 真面目系クズなヒモ男の絶妙なリアルさほろ宵セレナーデ 玉置勉強兎来栄寿顔は良いのに社会生活を送るのに少し向いてない若い青年が、ダブルワークの女性に体目当てで養われる物語。 絶妙なのは、青年が基本的な気質は真面目であるにも関わらず、純粋に仕事ができないのとコミュニケーション能力にも長けていないことで、自分にもっとできることはないかと日々罪悪感を覚えながらヒモ生活を送るところです。女に稼がせて自分は悠々自適、というヒモとは一線を画します。 しかしながら、そんな中でもナチュラルなクズっぷりも各所で発揮していき、総体として表出する人間らしさのリアルな描写に感じ入ります。 単巻で綺麗にまとまっており、読後感はとてと良いです。夜の街に漂う世の中の酸い・甘いをしみじみ味わいたい方にお勧めです。 巻末で触れられている、ゴリラスロウ名義での『ツインズシング』も面白いのですが、玉置勉強さんはこういったテイストの作品で一際輝きを放むと感じます。 勤め先のバーで起こる、「ワリヤス」に頼み忘れてドリンクが足りなくなってしまうことや、少し空気の読めない客への対応など、バー的なお店をやっていた身として共感を覚えるシーンも多々ありました。久しぶりの良作人類を滅亡させてはいけません 高畑弓 蒲夕二名無しこの手のジャンルの中ではピカイチ!表情がコロコロ変わるリリンちゃん可愛いし、これから色々と成長が楽しみ!女の国、男は頭上を舞うばかり。櫻の園 吉田秋生あうしぃ@カワイイマンガ桜が覆う丘の上の女子高では、桜舞う頃、演劇部がチェーホフの『櫻の園』を上演するのが習わし。部員達は練習に励みながら、それぞれの恋の季節を過ごす。そんな青春模様を描いた四編のオムニバス。 ◉◉◉◉◉ 女子校に通う彼女達だが、お付き合いするのは周囲の高校の男子。描かれる恋は多様だ。 彼氏と体を重ねる事を躊躇う子も、彼氏を放って悪い遊び方をする子も、大切な人に何かを教わり、友達と会話を重ねながら、自分の心と体を大切にする事を覚えていく。心の解放に向かう様子に安堵する。 百合読者としては、後半の二編が気になるところ。自分の中の〈女性〉と折り合いをつけられない二人の女子は、片や男性らしさを身に纏いながら男性に恋し、片や男性を嫌悪しつつその女子に恋する。 二人は最後、互いの気持ちを知りながら、ただ分かり合い、慰め合う。そんな様子を見ていると、女性同士というのは恋をする以前に「分り合う」関係性なのだ、と思い知らされる。そういう意味では、実はこの作品は最初から最後まで〈百合〉的だ。 桜の精って男なんだって……という台詞(p113)とその前後の「男の気持ち悪さ」の遣り取りを読むと、どんなに愛し合い番ったとしても、男は女を解れないのだから、せめて彼女達の冠として咲いてろよ、という気持ちになる、男の私でさえ。 極妻(っぽい)JKとチンピラ(っぽい)家政夫男子!お嬢、お目覚めの時間です 樫八重子名無し※ネタバレを含むクチコミです。100%可愛い!人類を滅亡させてはいけません 高畑弓 蒲夕二名無し可愛い漫画! テンションの高いよつばとって感じですね リリンちゃんが宇宙人幼女なので普通の花火浴衣回の話もちょっとベターから逸れて違った感じになってる気がします!いま日本一行きたいバー今宵のよいこちゃん 松田舞名無し小4の女の子がカウンターに立って接客してくれるバーとか行きたすぎ… 宵子ちゃんが宿題してるところ見てるだけでもいい。 主人公の少年・夏目が妖怪と関わる話夏目友人帳 緑川ゆき名無しキャラクターの心理描写が秀逸で一気にストーリに引き込まれた。絵も美しい。人気があると聞いて読みましたが納得でした。天竺を救った外交官、王玄策という男のロマン天竺熱風録 田中芳樹 伊藤勢ANAGUMA中国史に詳しい方なら王玄策という人物をご存知なのでしょうか。 一行でまとめるなら彼は「出先のインドで投獄されたから脱獄して内戦に介入し、解決に導いた一介の外交官」といえます。「そんなマンガみたいなやつがマジでいたのか?」と思って読むわけですが、どうやら居たようです。完全に居た。『天竺熱風録』を読めば分かる。 より興味を持っていただくためにもう少し王玄策のことを紹介しましょう。 7世紀・唐の時代、玄奘三蔵法師とほぼ同時代の人物だといったらわかりやすいはず。王玄策も三蔵法師と同じく、天竺(インド)の地を踏んだ人物です。もっとも彼は僧侶ではなく修好使節団のリーダー、すなわち外交官でした。 本作で描かれるのは王玄策の二度目の天竺行で、これがなんとも波乱に満ちた旅となります。 やっと辿り着いたインドは交流のあったハルシャ王が死去しており、得体のしれない集団が王権を握っている状態。玄策は簒奪王アルジュナに仲間を殺されたうえ、使節団まるごと投獄されてしまいます。 極限状況で彼が導き出したプランは、 ①脱獄して隣国ネパールに向かう ②ネパール王に助力嘆願して兵力を借りる ③友軍とともに天竺の首都カナウジに舞い戻る ④アルジュナをボコる ⑤仲間を救う。HAPPY!! という大胆不敵なものでした。詳しく書くほどに「マンガか?」となるわけですがどうやら歴史上の人物らしい。 彼がどう決断し、次に何を見せてくれるのか「一体どうしてこんなことが出来ちゃったんだ?」と結果がわかっていても常にワクワクドキドキです。伊藤勢先生が「外交山師」と評するとおり、武力に頼るのは必要最小限、血を流さず知恵によって状況を打開しようとするスタンスも魅力的なんですよね。 そして賢い彼を取り巻くキャラクターも全員キレ者揃いでとにかく話が早い。頭のいいキャラクター同士が会話しているときの気持ちよさがずっと続きます。 特にネパール軍のラトナ将軍が超イカす!気がつけば彼女の麾下の兵士と声を揃えて将軍を全力で推していることでしょう。 当時の軍事状況や地政学的な知識に裏付けされた描写も圧巻で「7世紀のインドってこんな雰囲気だったんだろうな」という説得力が半端じゃありません。インドを旅したこともあるという伊藤先生のあとがきは本編を読み解くうえで最高のコラムです。 一方でマンガ的なケレン味もバッチリ備わっていて、具体的には怒りのデスロードを爆走しているかのような象戦車とかが出てきます。歴史の知識がしっかりあるから遊び心も映えるんだなぁ。 「原作を読んだときにぱっと絵が浮かんだ」と語られるラストカット、これがまた最高にシビれるのでぜひ最後まで読んでいただきたい次第…インドの風を感じながら、ロマンあふれる男の生き様をド級のエンターテインメントとともに味わえる快作です。文鳥を飼っているので…すぴすぴ事情 ~白文鳥偏愛日記~ 立花晶大トロ文鳥を飼っているので読んでみました。 鳥さんあるあるがたくさんで癒されます! 畜生道だよ、あらゆる意味で。貴様と俺 紺野キタあうしぃ@カワイイマンガ自分の想像力が貧困だなぁ……と思うのが、白い犬が出て来ると、ソ○トバンクのお父さん犬の声をあててしまう事。 本作『貴様と俺』では白い犬は、主人公の兄が変身した姿。三十路で七三分けヒョロチビメガネ……とても北大路欣也さんの声とはかけ離れている。 白い犬と人間を行き来する兄と、その犬が大好きになってしまった主人公(イケメソ)。人生の挫折で犬になった兄を庇護するうちに、次第に犬姿ばかりか、人間の兄にもときめく様に。オイオイ。 犬を愛してしまったり、兄を愛したり、おまけに実はメス犬で……と畜生道は混乱していて、それがとても笑える。そして、その奥にある感情にも、グッときてしまう。 こんな自由な発想がエロぢからで出来てしまう事に、作家さんの想像力の物凄さを再確認させられるのでした。は〜凄かった!お弁当は兵糧丸!? お家で戦国時代料理を楽しもう! #1巻応援戦国ごはんの丸根さん 市橋イズナぺそ辛い前職を辞めて時間に余裕の出来た戦国時代好きOL丸根さんが、お家で戦国ご飯を作ったり仲間と武者行列に参加したり、充実した戦国ライフを楽しむお話です。 https://twitter.com/nosukenoiz/status/1346059589020598273?s=20 兵糧丸って子供の頃憧れましたよねー!それがまさかお家で作れるとは。 丸根さんが作る料理はどれも簡単に手に入る食材ばかりで、自分でも作れそうでワクワクしました。 特にいり酒…!日本酒に梅干しと鰹節を入れて煮るとか…そんなの絶対美味しい…! これ1冊で ・焼き味噌 ・兵糧丸 ・香の物 ・鯨汁 ・ニラ雑炊 ・こねつけ ・ほうとう ・金平糖 8つの戦国料理が楽しめるので、お家で変わったメニューが食べたいときは参考にしようと思います! また丸根さんが戦国にハマった理由が戦国鍋TVだと仄めかされていて思わず笑ってしまいました。確かにあの番組は面白かった…! 武者行列って日本各地で行われているのを知ってはいましたが、こんな感じで参加するのかと参考になりました。 丸根さんが料理やイベントを心から楽しんでる姿や、戦国仲間たちと盛り上がってる様子にほっこりしました。 トクサツガガガもそうですが、何かに夢中になっている人たちを描く作品って、それを読んでいるこっちまで楽しい気持ちになるので好きです。 単行本の発売を機にこの作品を知ったのですが、1巻で終わってしまったのが本当に残念です…。 元・武将隊だったという北大路の過去、めちゃくちゃいい感じに近づいた北大路と丸根さんの関係などなど、気になるところがたくさんあるので何らかの形で続きが読めたら嬉しいです!クズ系ヒロインのギャグ漫画ゆきにょ書きます! てりてりお六文銭天才小説家「春風ペコリ」の中の人、三島雪乃(通称ゆきにょ)の執筆活動を描いた作品・・・ではなく、三島雪乃の幼馴染であり、天才ゴーストライターである辰野阿久太をうまく使って作品を仕上げていく奮闘を描いた作品。 つまり、ゆきにょ書いてません。 内容的には上記のとおりで、ゆきにょと辰野のラブコメも少々ありますが、基本はギャグ路線の強い作品です。 ゆきにょは何もできないけど威勢だけは良い、ポンコツというか、残念系というか、それよりもややひどいクズキャラで、変顔やゲロ吐きなどヒロインの限界に挑戦(?)してます。 画力が高いので絵よし、可愛い登場人物が多くてキャラクターもよし、なのですが、いかんせんストーリーが場当たり的なところもあり2巻で完結。 個人的には、もっと続いて欲しくて、もったいない作品だと感じてます。 新キャラをどんどん登場させるよりも、ゆきにょの書けない葛藤と、辰野との関係を掘り下げて欲しかったです。 魅力的なキャラによりギャグ漫画が好きな方は気にいると思います。 ほんの些細なエールでも打ち切り漫画家(28歳)、パパになる。 富士屋カツヒトナベテツ物凄く個人的な話で恐縮ですが、今年職を失いました。勿論ショックでしたし、コロナや色々な要因があり、個人で出来たことがあったとも思えず、仕方ないところでもありました。ただ、幸か不幸か自分は単身者であり、多少の貯金で繋げる部分もありましたし、気楽なもんでした。 自分以外を守る必要がない状況というのは案外気楽なもんですが、だからこそこの作品の「かっちゃん」に対してエールを送りたくなりました。 Living on the edge.今の日本で生きていくのは、一歩間違えばどこまでも落ちていくこともあり得ますし、だから皆余裕がないのだとも思えます。大変な状況を抱えている人の足を引っ張ったり、嘲笑ったりせずに、エールを送れる人間でありたい。細やかであっても、単行本を買って応援したいと思う作品でした。映画が知れて、観たくなる漫画木根さんの1人でキネマ アサイ六文銭小生、映画が苦手なんですよね。 理由は簡単で、自分のペースで進められないから。 自分のほうが早いとか遅いではなく、自分のテンポと関係なく進むのが苦手なんですよね。 ん、今の何だ?と、少しでも気になるところがでてくると、先の展開が頭に入ってこないんですよ。 家でなら巻き戻せますが、映画館なんて、ずっと悶々としてしまいます。 本作は、そんな映画に取り憑かれた映画オタクの妙齢の女性が主人公。 映画をみては、その感想をブログにアップし、映画を語り合いたいが自分の価値観を曲げられないのでボッチで楽しむという内容。 毎回、何らかの映画(多くは誰もが知っているようなヒット映画)を題材にして、内容や感想、制作の背景、はてはそこから派生する作品まで紹介してくれるので、みてなくても映画を詳しくなれる感じがします。 また、熱量高く何が面白いのかを説明してくれるので、自分のように映画が苦手な人間でも、ついみたくなってしまう勢いがあります。 動画サービスとかによくある「あなたにおすすめ」といった、作品を並べただけのレコメンド機能がありますが、よっぽど人によってテンション高く紹介されたほうが心が動くなぁと思います。 また 映画は観賞ではなく体験だ とか 人には人の「面白くない」を変えることはできない など、エンタメ系関連の価値観を表した金言が多くて、そこもまた面白いんですよね。 それにしても、木根さん、というか作者の映画の知識量にはうなりますね。8巻までですが、凄まじい量の映画を紹介してくれます。 映画をよくみる人はもちろん、自分のようにあまりみないけど、なんか面白い映画ないかなと思ったときに、参考になる漫画かと思います。高校数学の最高峰を目指す#1巻応援数学ゴールデン 藏丸竜彦六文銭絹田村子先生の「数字であそぼ。」もそうですが数学系のマンガが出てきて、かつて数学好きだったものとしてはホクホクします。 youtubeでも数学を解いている動画が増えて、個人的に世は数学ブームなのか?と期待してます。 (意図的に自分がそういう情報を拾っているだけという噂も) 数学の世界って何が面白いのかって、理論のほうが現実よりも先行しているってところなんですよね。 理論的には正しいことを証明できるけど現実で観測できない(むしろ実態がない)とか、なんで星の数ほどあります。 昔、自分が数学に夢中になったエピソードの一つが虚数です。 2乗するとー1になるものをオイラー先生が「i(アイ)」と設定し、ガウス先生が実数と虚数をあわせて「複素数平面」として導入したのが、1700~1800年代。 もう200~300年くらい前なのですが、これが今の携帯電話の回路のなかで使っていると聞いて、ぶったまげましたよ。 稀代の天才たちが水も漏らさぬ理論を作り上げて、テクノロジーが進化することで凡人たちにも活用されるとか、どんだけ数学が先行しているのかを物語るエピソードだと思います。 数学の凄さと面白さを知った青少年時代です。 (その後、大学で数学の深遠なる闇を知って挫折したものです。高校までの数学とはなんだったのか?となる感覚は「数字であそぼ。」をお読み頂くとよくわかると思います。) さて、本作は、高校数学の最高峰ともいえる「数学オリンピック」を目指す主人公の話。 部活でインターハイを狙うとかはよくありますが、数学オリンピックとはなかなかニッチなライン。 これが理解されず周囲の嘲笑の的になってますが、それでも自身の強い思いで目指す姿と、また主人公は有名私立高校を落ちて、数学オリンピック出場者がでたこともない高校から目指すハングリーなところも良い。 やっていることは頭脳戦だが、熱いスポ根の臭いを感じます。 一風変わった、だけど同じ目標をもつヒロイン(?)七瀬マミも、なんだかんだと切磋琢磨し、今後才能を発揮しそうな予感。 数学という思考世界に情熱を捧げる高校生の姿も、スポーツと違ってまた良いものですよ。 これまでと、これからの、イトイ圭を感じる短編集。イトイ圭作品集 ナインストーリーズ イトイ圭名無し子タイトル通り9つの短編が収録されていますが描かれた時期にはバラつきがあります。どうやら合間に「花と頰」の連載をされていたようです。これまでの作品は言葉にできない心のザラつきを形にしてくれてるといった感じでしたが、「花と頰」より後はそういうものもすくい取ってくれるような読み手に希望を与えてくれる作品になっていました。未来があるのは過去があってこそなので、これから大作家になるだろうイトイ圭の変化を読んで損はないと思います。ラッコと暮らす、癒やしの日々。 #1巻応援OL、ラッコを飼う。 井上知之sogor25会社勤めの普通の OL・時庭ゆとりさんと彼女が飼っている"ラッコ"との生活を描いた作品。 ラッコといっても、例えば表紙にもあるように時庭さんと一緒にゲームをしたり、ほかにも水族館やイチゴ狩りに一緒に出かけたり、家では一緒にお酒を飲んだりとほとんど人間と同じような振る舞いをしています。 かと思えば ベランダに積もった雪を見てはしゃいだり、遊びたいと駄々をこねたりと、幼い仕草を見せることもあります。 この、恋人でもなければ友達でもない、大人な付き合いもできれば子供っぽいところがある、そんなラッコとの共同生活のなかには、ゆったりとした癒やしの時間、そして忙しなく生きていたら素通りしてたかもしれない日常の様々な気づきで溢れています。 日々忙しく働いていてプライベートでの癒やしを求めている、そんな人にこそ読んでみてほしい作品です。 1巻まで読了<<1516171819>>
料理漫画について調べるとだいたい萩尾望都の『ケーキ ケーキ ケーキ』と望月三起也の『突撃ラーメン』が始まりだと言われている話が多い。それ以前にも『トンカツちゃん』などありますがその辺に関しては本題と関係ないので触れないです。 内容は主人公のカナの頭の中は、いつもお菓子のことばかり。ある日素晴らしいフランス菓子を作る青年に会い菓子職人になるためにパリへ渡る。 原作ありなので俺の読んだことのある萩尾望都作品とは違う感じでしたが今読んでも面白かったです。 ただ同じ初期だと『モードリン』/『小夜の縫うゆかた』/『雪の子』とか方が好きかな。