白泉社マンガの感想・レビュー756件<<1314151617>>よしながふみ作品これを読め愛すべき娘たち よしながふみ名無し昨日何食べた?や大奥のイメージが強い作家さんですがこんな素晴らしい作品も書かれていたなんて! 是非とも読んでいただきたい。 繊細な女性たちの人生の一場面が切り取られていて、しかもすごくリアルというか全員実際に身近にいそうな人ばかり。 何かすごい事故や事件が起こるわけではないのですが、どの話も起伏があって印象的な会話があってすごく、なんというか、沁みます。 一人の女性が苦悩して、でも色々行動した結果一つの結論に行き着く様がすごく綺麗に繊細に書き表されてる気がします。 好きな一冊でした。少女漫画スピリットはここにある呪い子の召使い 柴宮幸天沢聖司ebookjapanマンガ大賞のなかに知らない作品があったので読んでみたら納得の面白さでした! 絵がとにかく綺麗…!!少女漫画の醍醐味はお花とドレスと髪の毛だなぁと思い出させてくれます。 1巻での素晴らしいキスシーンも、2巻の氷漬けの少女のシーンも少女漫画らしいファンタジー全開でウヒョ〜!!という感じ。 ロマンチックなシーンをこれでもかと華やかに煌びやかに演出する。古き良き少女漫画スピリットはここに生きていたんですね…! レネの天井知らずの包容力に思わずバブりたくなる。 王子の顔面の美しさと健気さに拝みたくなる。 ありがたい……いつまでも箱で推させてくれ。 美しい絵と、美しい主従の絆に反し、悪役はやることがまあ〜エグくてそのギャップも最高です。ほんとに読んでよかった。 https://ebookjapan.yahoo.co.jp/content/ebookjapan_award.html銀魂みたいなタイトルは読みたくなっちゃうよねエクソシストは顔採用にしておけ 江口夏実名無しホラー映画における顔のいい女と男の生存率の高さについてエクソシストたちが語りつつ、誰がゴリゴリのマッチョに取り付いた悪魔を払いに行くか相談するギャグ漫画 出禁のモグラ連載中だけどまたこういう読切描いてほしいなー絵がとにかく美しい医療少女マンガヒポクラテスの卵 ススキノ海名無し新刊ページで見つけて試し読みで中身を見るやいなや購入した作品。曽田正人や博(明日ちゃんのセーラー服)や二階堂幸のような、きらめいていて繊細な絵柄に惚れ惚れしてしまう。かっこいい優等生のクラスメートと初めて話したとき、あけすけに失礼なことを言われるところはまさに王道少女漫画で思わずニッコリしてしまいました。 なんというか、今まで読んだことのない新しい読み味の医療マンガでした。 医療マンガの中でも「医学生」をテーマにし少女漫画の文法で描かれているのでだいぶエモーショナルな仕上がりになっていて不思議な感じ。 医者や医療そのものより、それを目指す10代の女性主人公の感情の動きに焦点が当たっているというのが面白いです。 (ただ、心肺蘇生のできない主人公、態度と物の言い方が悪いボンボン、過酷な労働環境に疲弊してズケズケ言う医者…と、1巻の時点では主人公を含め皆まだ人柄がわかりきってない状態なので、その癖の強い言動に読んでいてちょっとストレスを感じてしまいました) 2巻でどんなふうに物語が進んでいくのかとても楽しみです! びしょびしょ入学式で心を掴まれた人魚姫オーバーキル 峠乃あかり野愛少女漫画の絵柄でちゃんとハイテンションギャグをやられると無条件で笑ってしまう。 「人魚は陸に上がると不幸になる」という迷信を覆すべく陸に上がった人魚の少女・凪と、うっかり人魚の肉を食べたせいで不老不死になってしまった(見た目は)少年・藤丸のボーイミーツガール…?的な作品。 とにかくハイペースで藤丸が死にそうになるのがめちゃくちゃ面白い。死にそうになるけど絶対死なないので安心して笑えるし、人魚であることをバラされたくない凪に定期的に殺されそうになるけど死なない。安心感。 死にたいのに死ねないキャラクターの苦悩はどちらかというとシリアス作品でよく見る気がするけど、ここまでポップに描かれると清々しい。 何も考えずに笑いたいときにおすすめです。夫婦間に漂う狂気が気になるあたらしい結婚生活 本田優貴六文銭不妊治療に800万以上かけ、私生活の全てを犠牲にして子供望んだ夫婦の話。 結局、子供には恵まれず絶望した果てに、次は、これまで我慢してきたからお互いやりたいことをやろうという流れ。 まだ、2話なのですが、この夫婦に漂う狂気に、私釘付けです。 そもそも、お金持ちでもないのに不妊治療で800万も注ぎこむ(そしてそのために生活を極限まで切り詰めていく)時点で尋常じゃないと思うのですが…。 特に、夫の亭主関白?というかモラハラ?のような態度がちょいちょい垣間みえて、今後どう発展していくのか気になってしょうがないです。 「ただ離婚してないだけ」で魅せてくれた、夫婦の狂気が本作でも発揮されてくるのかと思うと続きが気になって仕方ないです。 甲斐甲斐しく夫ののぞみをかなえる、良いとこのお嬢様的な奥さんが幸せになってほしいです。ある意味全ての人にとって身近な"お葬式"の物語 #1巻応援お葬式にJ-POP Kimurasogor25就職活動に苦戦していた大学4年生の塩山あかりは卒業まであと2ヶ月というところで初めて内定をもらえたのは「葬儀社」でした。 この作品は、これまで一度もお葬式に参列したことのなかったあかりが応募したことすら忘れていた葬儀社で働来始める様子をフルカラーで描く作品です タイトルや表紙からはコメディチックな印象を受けるのですが、実際にはお葬式の様子や登場する家族を真摯に描いていて、ストーリーとしてはシリアスな側面も強くなっています。 それをフルカラーの作画、そして主人公・あかりの持ち前の負けん気の強さにより、作品全体が暗くなりすぎず、読みやすく仕上げている作品です もちろんこの作品で描かれているのはフィクションではあるのですが、家族や友人の死というのは誰にでもやってくる出来事であり、もしかしたら全ての人に身近になり得る作品と言えるのではないでしょうか。 そういう意味では、今までお葬式に参列したことのない、主人公のあかりのような人にこそ読んでみてほしい作品です。 仕事を頑張ろう!と思える拳闘暗黒伝セスタス 技来静也黒木公一アニメを見たのをきっかけに読みました。 拳闘をやっているセスタスという主人公が每日生き残るために戦う話。 人が死んだり、別れがあったり、勝ったり、色んな場面で感情が揺れ動き、泣ける。自分も頑張ろうと思える漫画。良いタイトル。純粋培養閲覧図 望月花梨まるまる主要キャラクターは主に10代の子どもですが、わかりやすく幼稚でガキっぽいキャラは出てきません。 いわゆる子どもと大人の狭間で揺れ動くセンシティブな心を持った人々が描かれています。 こういう漫画を読むととくに、自分がキャラクターと同世代だったときに出会えていたら良かったなと思います。大人になって読むのと感想がどう変わるのか比べてみたい。 でもそれは一生叶わない。悲しい。 このかっこいいタイトルの意味は最後に回収されますが、学校という場所の特殊さを表したとても面白い言葉だと思います。大島弓子を友達に貸して思ったことロングロングケーキ 大島弓子かしこ私にとって大島弓子は特別な作家なので100人読んだら100人が好きになるだろうと思っていたのですが、どうやらそうではないようですね…。人によっては、コマ割りが単調だし登場人物がどうしてそういう行動をするのか分からないそう(「秋日子かく語りき」でいうと鉢植えを奪ってくるシーンとか)。なるほどねぇ。言われてみればそうかぁ…と思わなくはないけど、でもそこじゃないんだよな。この表現は適切ではないかもしれないけど大島弓子の作品には計算がないんだと思う。無意識から作られているようなところがあるから奇跡が起こってるんだと勝手に思ってる。そして私は物語に救いを求めてるから大島弓子が好きなのかもしれない。 果たして完結するのか。ベルセルク 三浦建太郎秘密探偵ファンタジーマンガの傑作です。 主人公が障害者っていうのがすごい。 ただし、ここ数年間、年間数回の連載のため話が進まない。 最近アニメ化もされたけど、中途半端に終わってしまった。数学で放つかめはめ波数学ゴールデン 藏丸竜彦さいろく数学オリンピックってなんじゃー! 初めて聞いたが実在した。 先日「数字であそぼ。」を読んでたらレコメンドされたので読んでみたが、こちらは一気に読むのがオススメかもしれない。現在2巻、まだ続くであろう…! 主人公に感情移入して読むのが個人的には大好きなのだけど、本作は数学以外のところは内向的なのび太君的な始まりをみせる主人公が数学の問題だけでなく「物事の考え方・捉え方」を学び、広げて世界が輝いて見えてくる、そんな話。 世界が広がっていく!というシーンをビジュアル化してマンガで表現しているのはすごいなと思ったし、なにより描いてる著者が数学教師だったというから驚き。 しかもトキワ荘プロジェクトの人なんだとか。 https://tokiwa-so.net/news/11732 応援もしたくなるねー あと七瀬ちゃんからは元気がもらえるのでオススメだよ!"叶わぬ恋"に囚われた2人の歪な恋愛模様 #1巻応援アクトジジョウ きゆうsogor25女子高生の春瀬清美は英語教師の成田先生に恋をしていました。 しかし成田先生には身重の奥さんがいるため、その恋は決して叶わぬもの。 想いを伝えることすら出来ずただ成田先生を思い続けている彼女は、自分に告白してきた同級生の三谷仁と"体だけの関係"を結んでいました 三谷は春瀬の成田先生への想いを全て知っており、それが「自分の想いが春瀬には届かない」ことを意味すると理解しながら彼女の想いを肯定してくれる存在。 そんな彼に対して春瀬は自身の境遇を重ねるのですが、それが逆に春瀬に三谷への歪んだ執着心を植え付けます。 同じ"叶わぬ恋"をしているはずなのに、何も得ることが出来ていない春瀬に対し、想い人の"身体だけ"は手に届くところにある三谷。そんなのは許されない。 そのような思いから、三谷を傷つけるために春瀬は彼に対して体を許します。 そんな 同じようで決定的に異なる"叶わぬ恋心"を内に秘めた2人のいびつな恋愛模様が描かれる作品です。 1巻まで読了 モノノケたちの優しい世界が素敵♫シシ12か月 わかつきめぐみぺそ絵も世界観もすっごく可愛くていつまでも見ていられます!おはぎ大好きなモノノケたちがかわいい!Amazonのおすすめで知って表紙買いしてよかったです。 作中ではキャラクターや世界についての説明がなくて、タイトルにもなってるシシくんがサイドキャラ的な描かれ方をしており「そういうスタイルのお話なんだな〜」と思って読んでました。 が、今あらすじを見てみたところ、こちらはわかつきめぐみ先生のお馴染みのキャラクターたちが集まったお話なんですね。 他の作品も読んでみたくなりました。自殺島の前日譚無法島 森恒二六文銭自殺島が好きだったので本作も最新刊(2021年4月現在の最新4巻)まで読了。 読んだ感想は・・・自殺島とほぼイコールですね。 自殺島が自殺志願者が集まったのに対し、凶悪犯のみが集められている設定。 また、主人公が、元々野球で基礎体力があるのも前回とは異なる点かな。ポテンシャルがこちらのほうが高い。 ただ相変わらず、この島でヒャッハーする輩がいて、主人公たちと相対していき、自分たちは自分たちのコミュニティで根をはっていく流れ。 どちらかというと自殺島の、漁したり狩猟したりのサバイバル部分が好きだったので、本作はそれよりも抗争が多めで(まぁ、無法島なので)全体的にちょっと重めですね。 主人公は冤罪ですが、他の登場人物は色々抱えてここに来ているので、それに悩み苦しむ感じなど暗い展開が多いです。 ただ、段々と、主人公に無実の罪をなすりつけた張本人がでてきたり、抗争相手のジンボ組織が内紛で瓦解しかけてきたりと、物語が大きく動きはじめた感じがあるので、今後が更に楽しみになってきましたね。 自殺島とどうつながっていくのかな? 自殺島で使っていた道具が、実はこの作品の〇〇とかだったら胸アツですね。 幸せって何だろう?大正ロマンポルノ 麻生みことstarstarstarstarstar_border干し芋タイトルを見てどんなお話なんだろうと思い読みました。 大正時代、盲目の遊女と小説家志望のダメンズが恋に落ちて、仕送りもなくなり、借金がかさむダメンズに盲目だからこそ音に敏感な遊女が賭博で一儲けするが、壺振りとグルだと疑いをかけられ、ボコボコに。 それを、空気で感じた遊女が自殺用に持っていた匕首で相手をグサリ。 そのお話を、小劇場の劇団がお芝居にする。 男と女は、何事も計算通りにいかないもどかしさが、あります。 付き合っても上手くいかないのは、分かっているけど、今の状態がふたりの距離感が一番いいのは分かっているけど、色々気になり気持ちがギスギスして、日常生活にも支障をきたすけど。 お互いに必要とされていることは分かっている。 男女は、別れがあるけど、今のままだど、長く一緒にいられる。 どちらが幸せなんでしょう? もう一つの作品『徒花』は、なんともいえない繊細な感情を淡々と描かれています。 自分の本当の気持ち、お世話になった恩、戻るべき場所、ときめき、揺れ動く感情、自分でも整理がつかない混沌とした心に、答えはすぐには見つかりません。そして、幸せとは何かを考えさせられます。 名作の予感がするミミズクと夜の王 紅玉いづき 鈴木ゆう 紅玉いづき名無し※ネタバレを含むクチコミです。2巻の”清野流・居酒屋&スナック攻略術がおもしろいLove&Peace~清野とおるのフツウの日々~ 清野とおるstarstarstarstarstarひさぴよ取材ネタを集めるときに、対象者の懐にどうやって入りこめば良いか、ちょっとした攻略術を集めたもので、割とフツーのことを言ってたりしますが、相手の反応がいちいち面白くて笑っちゃいます。それにしても清野とおる先生が、ここまで”気配りの鬼”だったとは知りませんでした。相手を心地よくさせる小手先のテクニックを極めれば、だん…いや、どんな人の心さえも開かせてしまうのでしょう。居酒屋・飲み会が苦手な人、対人関係に悩む人にとっては、マジメに読めば意外と参考になる本かもしれません。 かつて自分も経験した(かもしれない)感情たち。欲望バス 望月花梨まるまるこの記事を偶然見かけて、全く名前も聞いたこと無い作家さんだったのですぐに電子で買って読んでみました。 https://book.asahi.com/article/14331699 これを10代の時にいいと思って読んでいたなら、この記事の筆者のように今でも手放せないものになるだろうなと思います。私も紙で買い直そうと思ったくらい気に入った一冊です。 本作は12本の読切が載っている短編集。 全部の話に言及するのは難しいのですが、もれなく、すべて、素晴らしいお話でした。 すべての話を読んで共通したのは こういう感情、経験はあるけど漫画で描くんだ! という驚きでした。 あと、どの登場人物もいわゆるそこら辺にいそう、というか漫画的に印象に残るキャラ付けのようおなものがほぼない。それも理由はわからないけどすごいなと思いました。 この作者さんの出してる漫画、全部読もうと決めました。 尊い!フラレガール 堤翔nekoヒロイン・赤坂さんの設定からして、 コメディ要素が強いですが、凄く応援したくなる カップルですね。 彼氏・青山君の可愛い顔して男らしい所が良いし、 友人の豆子ちゃんやごっちの腹黒っぷりも笑える。作家と編集者のラブラ…もと子先生の恋人 田中ユタカstarstarstarstarstarひさぴよ作家と編集者のラブラブ漫画に見えるけど実は熱い編集者マンガ。特に喪服を着た編集長が酔って「すり切りてるじゃないか・・・!」と語るシーンは何度読んでもグッとくるものがある。素敵ミミズクと夜の王 紅玉いづき 鈴木ゆう 紅玉いづき名無しとても素敵な作品です。 特に絵が本当に素敵。ひ 琉球ロイヤルラブ琉球のユウナ 響ワタル名無し15世紀琉球王朝が舞台で面白そうだなと思い一巻を読んでみました。絵が非常に美麗で、尚真王がどこまでも優しいイケメンなのが印象的でした。かなり少女漫画ナイズされた内容でとても読みやすいです。 (が、個人的にはもう少し時代劇的でリアルな方が好きなのであまりハマりませんでした。) アニメになったら映えそうはシーンが多いので、ぜひアニメ化して欲しいなと思います。空想-イマジナリー-も入り交じる色鮮やかな群像劇 #1巻応援イマジナリー 幾花にいろsogor25大学生の佑は幼馴染の真依香のことが昔から好きでしたが、彼女は大学進学を機に地元を離れていたため昔ほど頻繁に会わなくなっていました。 この作品はそんな2人の関係を描きつつ、2人それぞれの交友関係にもスポットライトを当て、群像劇のような形で進んでいく物語です。 真依香が地元を離れたと言っても彼女が住んでいるのは佑の家から車で行ける距離の場所。 この絶妙な距離感を前に、佑は真依香とより親密になる方法をはないかと思い悩み、一方の真依香のほうも佑のことは意識しつつも自意識が邪魔をして素直になれずにいる、そんなもどかしい様子が描かれています。 また、佑が「過去に行けるなら真依香にツンケンした態度を取っていた自分を窘めたい」と後悔したり、真依香が1人電車に乗っているときに風景を見て何気ない妄想をしたりといった、登場人物の"空想"があたかも現実の世界にも広がっているような形で描かれていて、何気ない日常を描いているのにどこかファンタジーのような雰囲気もある、不思議な空気感の作品です。 1巻まで読了<<1314151617>>
昨日何食べた?や大奥のイメージが強い作家さんですがこんな素晴らしい作品も書かれていたなんて! 是非とも読んでいただきたい。 繊細な女性たちの人生の一場面が切り取られていて、しかもすごくリアルというか全員実際に身近にいそうな人ばかり。 何かすごい事故や事件が起こるわけではないのですが、どの話も起伏があって印象的な会話があってすごく、なんというか、沁みます。 一人の女性が苦悩して、でも色々行動した結果一つの結論に行き着く様がすごく綺麗に繊細に書き表されてる気がします。 好きな一冊でした。