集英社マンガの感想・レビュー5008件<<145146147148149>>素人臭さというクサミを活かした美味しい漫画三十歳バツイチ無職、酒場はじめます。 久部緑郎 トリバタケハルノブ 大久保一彦名無し第一話を読み終わったときには、 こりゃ駄目だ、俺が嫌いな漫画だ、と思ったんですね。 題名で予想はついていたとはいえ、 ド素人がノリで酒場ゴッコをしたら素人料理が受けちゃって その気になって店を開くことにして・・という 主人公の素人臭さが鼻につきすぎて話を楽しめませんでした。 ホット柿の種だあ?ツナ缶アヒージョおお? 料理とか商売とかプロの世界を舐めてんじゃねーぞ、と。 いや、私も料理はドシロウトですが。 それでもそのあとの話を読み続ける気になったのは、 原作者が久部緑郎先生だったからですね。 あのラーメン発見伝やらーめん才遊記の原作の先生なら、 きっとこの先には面白い話になっていくだろう、と。 例えて言うならば、私の心の中に 久部緑郎先生に対する信頼という貯金があり、 その貯金が底をつくか、その前に漫画がいい味を出すか、 どっちが先か勝負、という賭けでしたね。 とはいえなんだかこの先も、 素人が発想する料理だからこそ凄いんだぜ、みたいな 安易なストーリーが続いたりしたらキツイな、と思いつつ。 結果は・・久部先生貯金は利子がついて返ってきました(笑) 第三話で初見の客から思いっきり駄目だしをされる シーンが出てきまして、 まさにその通りだぞ、この素人が、と思い、 いや、ほんとに私も料理はドシロウトなんですが、 なんだやっぱり久部先生自身はちゃんと そういう点をふまえて原作を作っていらしたのだな、 とホッとし、さてそれでこれからどういう話になるの、 と興味が沸いて、それから話にノッていけるようになりました。 その先は素人臭さというクサミを適度に抜いたり活かしたり、 その匙加減に納得がいって、だんだんと良い味に 感じるようになりました。 結局、全二巻で終わってしまいましたが それが残念に感じてしまうほどに。 ツナ缶アヒージョも作って食べたら美味かったです(笑) 追記:作画のトリバタケハルノブ先生の絵も、 最初は人物の4頭身っぽい絵に戸惑いましたが、 見慣れてくるとイイ味わいを感じるようになりました。ロマンが詰まった漫画オオカミライズ 伊藤悠名無しまあ3巻まで一気に読むしかないですね、これは。 オオカミと人間と〜外見がもうほぼオオカミなのに「自分は人間だ」と言い張る元友人(兄弟)らの話。 やっぱり3巻ぐらいから色々わかってきて面白くなっていく気がしますね。 ただただカッコいいのでおすすめ!読みはじめたジョジョの奇妙な冒険 第1部 カラー版 荒木飛呂彦名無しちょっとずつ読み進めてる。今は3部の途中まで来てる。あくまでもここまでの感想でしかないが、1部が一番粗いなぁとは思う反面、荒木節的な独特のセンスを一番感じる。「君が泣くまで殴るのをやめない」とか「シビれる!あこがれる!」とか「ゲロ以下の臭いがプンプン」したりとか泥水で口を注ぐとか。台詞回しにしても描写にしても飛び抜けた表現と感じるのは今のところ第1部かなぁ。 ディオにしたって最初は悪いやつというより嫌なやつだったと思うんだよね。それがだんだんと悪として花開いていく過程はドラマチックだし、ジョジョを認めるに至るのも胸が熱い。 わっっかる………俺たち!キャンプフェスビギナーズ! 田中光名無し「どうして人は野外フェスにハマってしまうのか」が非常にわかりみ深く描かれてます。行く前にたてた予定のとおりにならなくても、汗と雨でグショグショになっても、全然寝れなくて疲れが取れなくても、全部終わったときには「来年が待ち遠しい」ってなってるんですよね。自分はハタチ前後にわりとハマった時期があったので懐かしくなった。 そんで、出てくるキャラたちのように「来年はもっとこうしよう」という課題が出てくるので毎年快適な過ごし方が上手くなってくる。ますます抜け出せない。こういうのを生き甲斐にしてる人ってたくさんいると思うので、今年はホント残念でした。。 ちなみに漫画の舞台は朝霧JAMなので夏フェスではなかった。2018年ジャンプで一番おもしろかった読切!!仄見える少年(読切) 松浦健人たか今週からトーキョー忍スクワッドが始まったので去年のはちゃめちゃに面白かった読切を再読。 絵の巧さ・キャラクターの個性・演出・コマ割り・カメラワーク・ストーリー。 どれもずば抜けていて何度読んでも面白い完璧な読切…! なんでこっちで連載しなかったのか謎なくらいひたすら最高。 この読切を読むために250円払って2018年39号を購入しても後悔はないのでぜひポチってください。 https://jumpbookstore.com/item/SHSA_JP01WJ2018035D01_57.html 物語の舞台が、学校から恐ろしい黒猫が現れるトンネルへ移ると、作者の素晴らしい演出で緊張感がグッと高まる。その緊張感が、主人公の能力が明らかになって一気に解放されるのが爽快…! あの猫は一体なぜ七瀬を守ってたのか。 お姉さんは一体何者なのか。 景はなんで電話をするときわざわざ右手で左耳に当てるのか。 景になぜクソやべーやつが憑いているのか。 読切で明かされていない、余白の部分にワクワクして止まらない。 「怪奇ホラー路線が呪術廻戦と被っていなければ、連載に採用されていたんだろうなぁ」と思わずにいられないほどの完成度。 今回読み直してみて、改めて新作への期待が高まりました。 (画像はトンネルに入るシーン。ここで飛び出し坊やをアップにするのすごい好き。このあと急激に緊張が高まってバーン! と景の能力が明かされるのが最高…!) 【追記: 2020/09/02】 連載版の感想はこちら↓ https://manba.co.jp/topics/25125スナックバス江に感謝してますスナックバス江 フォビドゥン澁川野愛好きなアイドルグループがGANTZとコラボしたグラビアが見たかったのでヤンジャンを買いました。 買ったからには漫画も読もうと思い、しっかり全部読んだのですが連載途中のものを読んでもなかなか物語には入り込めず。 まあ仕方ないよな…表紙とピンナップとグラビア見れたしな…と思っていた私を救ってくれたのがスナックバス江です。 知らない街を行くあてもなく彷徨っていたら「入りなよ」ってドアを開けてくれた、そんな気持ちになりました。 いつも酔っぱらいの相手してくれてありがとう。わたしのような日和見の客も入れてくれてありがとう。 スナックバス江に受け入れてもらえたので、ヤンジャンを買ってよかったと思いました。 スナックバス江、ありがとう。 ストーリー構成が完璧に近いマンガ約束のネバーランド 白井カイウ 出水ぽすかクロキ原作・白井カイウ、作画・出水ぽすかによる、ファンタジーサスペンスマンガ。設定・ストーリー構成が完璧に近い。海外ドラマ、小説でもここまでストーリー構成を完全にコントロールした作品は少ない。キャラクターも個性的であり、絵も万人受けするキレイな画力を示している。おすすめです。ネタとしての方が有名SWORD BREAKER 梅澤春人starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男ジャンルで言うとロック・ファンタジーと言えばいいのかな。 迷宮に安置された「最強の剣」を盗み出したアバルが「無敵の楯」ソードブレイカーを携えた勇者ルルドとの戦いに敗れ去った。しかしアバルの呪いによって、ルルドは赤ん坊の姿にされた上に記憶を封じられ、異世界である現代日本へと飛ばされたが呼びかけに応じて元の世界に戻る。 これだけ読むとほとんどファンタジーだけどなぜロックか言うと 「殺人上等(コロシジョートー)ー!オレらは無敵の“未成年”様だぜ!!」 「死ね死ね死ね死ね〜!憎たらしい人間どもめ〜!」 「燃えろ燃えろー!!殺せ殺せ殺せー!!」などの名言が飛び交い、 『宇崎ちゃんは遊びたい!』にもネタとして登場した「魔城ガッデム」やファンタジーからちょっと離れた感じだったりする。 アバルの7剣邪のデザインも独特でいい感じだったし、7剣邪のうち6剣邪はあっという間にいなくなったり最終的には盾じゃ無くなったりしたけど俺は好きで単行本発売日に買ったな。蘇軾の人生と食東坡食譜 大河原遁名無し※ネタバレを含むクチコミです。今も続くキン肉マン 38巻〜キン肉マン ゆでたまご名無し80年代に大人気だったキン肉マンが2011年から再開されたものですが、次々と全盛期が更新されていく面白さで、新たに登場した敵キャラクターも大変魅力的です。旧作の必殺技もほとんどが改良を加えて登場しており、進化した絵柄と合わさって実に見ごたえがあります。『食』なくして筋肉なし!!マッチョグルメ 成田成哲名無し普段厳しい節制をしているハゲのマッチョが楽しそうにご飯を食べるのを楽しむだけのマンガ。注文するときはメニューを見ずに常連っぽく頼むみたいな謎のこだわりを持ってたり、普段厳しい表情なのにご飯を食べるときは美味しさで笑顔になるのが可愛い。あといい笑顔の時は頭が光る。 実在のお店が登場するんだけど、厳しいトレーニングの反動からか訪れる店は全体的にガッツリ系。いつか行ってみたい。 実在といえば、今回読み直して「(作中に登場する)マッチョ29のゴリラ小嵐ってコアラ小嵐のことじゃん…!!」と気づいて衝撃だった。 ※マッチョ29…「筋肉で日本を笑顔にする」エンターテイメントグループ。 以前の勤めていた会社で、夜勤明けの朝は必ずマッチョ好きの女性の先輩がマッチョ29の曲を流してたのを思い出します。その先輩の推しがコアラ小嵐でした。まさかこんなとこで彼を見かけるとは嬉しいおどろきでした。 https://youtu.be/26zZk_33Dek https://twitter.com/bisekai1/status/857211481598730240?s=20部下ちゃんもっと押すんだお局さんとグイグイ部下ちゃん 寅尾あかまる名無し「私たちは恋を描けない」のあかまる先生が、名字をつけてグラジャンでオフィス百合…!他人にも自分にも厳しくてお局と呼ばれる立場になってしまった上司の蓮水さんに容赦なくグイグイくる新入社員の佐々木さんのコンビは読切だけではもったいない。蓮水さんが完全におちるところまで見届けないと気がすまない。なかなか結婚できなかったカップルが…うちのママが言うことには 岩館真理子名無しタイトルの割にママはそんなに登場しません。甘夏英太郎と北風けいとは結婚を約束したカップルですが、けいとの父親と4人の兄達に反対されています。どことなく頼りないというのです。英太郎の職業は編集者ですが、幼い頃に事故で両親が亡くしていて、まだ高校生の妹に仕送りもしている為、あまりお金もありません…。どうにか駆け落ち騒動までして結婚に至りましたが、英太郎がけいとの友達のはるかに惹かれ始めます。2人は生い立ちが似ているのです。結局、不倫は未遂で終わりますが、けいとが泣きながら「かわいがられて幸せに育っちゃってわるかったわね」というシーンにはしょんぼりしちゃいました。どちらも子供っぽいカップルなのでドタバタ劇が面白かったのですが、まさか最後にちょっとシリアスな展開になるとは驚きでした。とはいえ英太郎が担当している女性小説家など変わったキャラもたくさんいるので読んでいて楽しいです。美男美女なのにサロンパスが似合うところが岩館真理子先生の作品の良さだな〜と思いました。いいペアだ白黒ヴァンペア しなぎれ名無しソウルイーターのマカとソウルに近いくらい好きな男女ペアかもしれん。 仕事じゃないときはそんなに仲良くない風でもいざというときはお互いが居なくちゃ成立しないような存在なのが好きなのかも。連載化してくれー!!!飛ぶことと、守ることとソラモリ 村上もとか 千葉きよかず名無しかつて大ヒットした映画「トップガン」 迫力有る戦闘機の空中戦映像などに 主人公の成長譚がミックスされている名作。 だが映画公開当時に見てから、ずっと疑問に 思っていることはある。 米軍がソ連軍の戦闘機をアッサリと撃墜。 それでいいの?と思った。 娯楽映画なのだから、ヤボな感想だったかもしれないが。 「ソラモリ」もまた、主人公は戦闘機乗りに憧れて 自衛隊学校に入校し、努力し成長して行く話だが、 トップガンとは似て異なり、トップガンに感じた疑問点を 色々な角度から再検討させてくれる内容だった。 主人公は戦闘機乗りになりたい、 早く、速く、長く戦闘機に乗りたい、と 高校卒業と同時に空自の航空学生となる。 出世欲は皆無。 国防意識は、ある意味で普通。 だが祖父が元・特攻隊員。 父はそんな祖父に複雑な思いを抱いている。 母は自衛隊を軍隊と思い、危険な仕事と思っている。 そして主人公は航空学校から自衛隊へと 進んでいくなかで 家族以外にも色々な人との出会いや経験をして、 考え方も変わっていく。 空を飛ぶことの大変さや意義や責任を深く学び、 単なる憧れとしての「飛びたい」では無くなっていく。 国防として空を飛ぶ自衛隊を描きながら、 国防・防空についてを漫画で描きながら、 これは単なる自衛隊肯定でもなければ戦争批判でもなく 絵空事ではない話だと意識させてくる漫画だ。 美少女…ではなく主人公が最強の漫研ラブコメ!漫研に美少女 轍平天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。めちゃくちゃ面白いじゃん…忘却バッテリー みかわ絵子名無しいま二巻分よめるらしいので試しに読み始めました。 忘却バッテリーってそのまま忘れてるのに野球やる漫画ですが設定はさておき1話がうまい!いや、キャッチャーのキャラがいい!?最高でした、読み進めます 1話読んでみてくれ〜!利休転生私は利休 連打一人 早川光 木村宗慎マンガトリツカレ男俺の好きな「江戸前鮨職人 きららの仕事」の原作者が書いているので気になったので読んだ。 あらすじにある通り、雪吹なつめが茶人・山上宗刻の茶道教室に田中芳郎を誘ったところから始まる。開始当時は意識はないが田中芳郎は利休が転生おり、物語が進むにつれ利休の意識ではじめ、また同じ時代に転生した利休の関係者なども登場していく 今の茶道に対して利休がどう考えるかなどの話もあり楽しめた。 至極のおっぱい漫画No.1すんどめ!!ミルキーウェイ ふなつ一輝名無し※ネタバレを含むクチコミです。一条ゆかり作品には珍しい天然ボケな主人公天使のツラノカワ 一条ゆかり名無し牧師さんの一人娘の美花ちゃんはとっても信心深かったけど、婚約者に浮気されたのと同じ日に空き巣に全財産を盗まれたことに絶望して「もう神様なんて信じない!」と生き方を変える決心をします。それからは生活が一転して交友関係も華やかになりますが、超天然…よく言えば天真爛漫な美花ちゃんに全員振り回されちゃうラブコメディーです。 この作品が掲載されたマンガ雑誌「コーラス」は一条ゆかり先生の為に創刊されたと聞いたことがあります。いわば看板作家ですよね。この作品を読みながら自分はストーリーよりも一条ゆかりを楽しんでいるんだということに気づきました。美男美女のキャラクター、豪華な舞台、印象的なセリフ…これらは一条先生の美意識だけでなく、読者を喜ばせたいというサービス精神の賜物なんですね。やはり少女マンガ界にとって唯一無二の存在だなということを再認識しました。キングダムの元ネタキングダム 原泰久コロ蚩尤(しゆう)の元ネタってあるのかな。イレギュラーな短編&読切3作を収録異次元商人 吉田ひろゆきstarstarstarstarstarひさぴよ「Y氏の隣人」連載中の平成2年〜5年までに発表された吉田ひろゆき氏の短編を一冊にまとめたもの。 (週刊ヤングジャンプ増刊、サーティ、ワーキングデビューなどの雑誌に掲載) 「異次元商人」は、Y氏とほぼ同じ世界観で、悩める青年たちの前に怪しげな行商人が現れ、Y氏の世界で流通しているような異次元の商品を与えては成功or破滅に導くというのがお決まりのパターンになってます。 ジャック・天野という商人が登場するのですが、その名の通り天の邪鬼のような性格で、人間たちの欲望をつついては楽しむ様子が実に悪魔的でした。 <読切「天職」「出世双六」> ページ数は短いですが人生の妙味が描かれていて面白いです。 吉田ひろゆき氏らしさに溢れた作品。 <読切「駄菓子屋」> 原案のヒロオクダという人は、本庄敬先生の「クジラの唄が聞こえるネイチャリン」原作をされていた方です。 これまでの吉田ひろゆき作品では異色と思えるほど、ストレートな作風で泣けるお話でした。 ジャック・天野↓マジで好きなんだけどあんまり信用されないトリコ モノクロ版 島袋光年starstarstarstarstarマンガトリツカレ男どのくらい好きかを聞かれたら「トリコ」と「こち亀」が終わったあたりでジャンプを買うのをやめてるし、おそらく単行本でも買っていた最後のジャンプコミックスかもしれないくらい好きなんだけど、人とマンガの話をするときにジャンプだとトリコが好きだったというとなんとなく「こいつマジでいってんのか?」みたいな感じになる事が多い 一見俺の日頃のマンガの趣味からかけ離れているように見えるのかと思うけど、俺としては昔のジャンプマンガの雰囲気を持ちつつ2000年代向けに綺麗に合わせている傑作だと思ってる。 具体的にどの辺が好きかというと、話はうまいものを食いたいだけとシンプルだし展開も早いし異常に読みやすいのとおまけにねじ込んだ感じでいい話を入ったりと飽きない。 まあインフレがひどいとかグルメとつけばなんでもいいとか、小松の泣き顔がムカつくとか、このマンガで一番うまい食材はゴッドじゃなくてトリコだろとか言われたりするけど俺がすごい好きだよ。最近全巻読み返してつくづく思った奇をてらった漫画かと思いきや、ちゃんとしたテーマのある漫画にくをはぐ 遠田おと名無しにくをはぐのタイトルで「小川千秋は男だ」のモノローグ、女性がジビエを捌いてるコマで始まります。 まさかトランスジェンダーと漁師を一緒にするとは。 奇をてらっただけで中身はないのではないか。 そう思いつつ読むとそんなことは全くなく、ちゃんとテーマがあって唸らされるストーリー。 これジャンプ+なんですね〜 人の心と人生に肉薄した話、好きです。 読んで色々感想聞いてみたい漫画です。<<145146147148149>>
第一話を読み終わったときには、 こりゃ駄目だ、俺が嫌いな漫画だ、と思ったんですね。 題名で予想はついていたとはいえ、 ド素人がノリで酒場ゴッコをしたら素人料理が受けちゃって その気になって店を開くことにして・・という 主人公の素人臭さが鼻につきすぎて話を楽しめませんでした。 ホット柿の種だあ?ツナ缶アヒージョおお? 料理とか商売とかプロの世界を舐めてんじゃねーぞ、と。 いや、私も料理はドシロウトですが。 それでもそのあとの話を読み続ける気になったのは、 原作者が久部緑郎先生だったからですね。 あのラーメン発見伝やらーめん才遊記の原作の先生なら、 きっとこの先には面白い話になっていくだろう、と。 例えて言うならば、私の心の中に 久部緑郎先生に対する信頼という貯金があり、 その貯金が底をつくか、その前に漫画がいい味を出すか、 どっちが先か勝負、という賭けでしたね。 とはいえなんだかこの先も、 素人が発想する料理だからこそ凄いんだぜ、みたいな 安易なストーリーが続いたりしたらキツイな、と思いつつ。 結果は・・久部先生貯金は利子がついて返ってきました(笑) 第三話で初見の客から思いっきり駄目だしをされる シーンが出てきまして、 まさにその通りだぞ、この素人が、と思い、 いや、ほんとに私も料理はドシロウトなんですが、 なんだやっぱり久部先生自身はちゃんと そういう点をふまえて原作を作っていらしたのだな、 とホッとし、さてそれでこれからどういう話になるの、 と興味が沸いて、それから話にノッていけるようになりました。 その先は素人臭さというクサミを適度に抜いたり活かしたり、 その匙加減に納得がいって、だんだんと良い味に 感じるようになりました。 結局、全二巻で終わってしまいましたが それが残念に感じてしまうほどに。 ツナ缶アヒージョも作って食べたら美味かったです(笑) 追記:作画のトリバタケハルノブ先生の絵も、 最初は人物の4頭身っぽい絵に戸惑いましたが、 見慣れてくるとイイ味わいを感じるようになりました。