「Y氏の隣人」連載中の平成2年〜5年までに発表された吉田ひろゆき氏の短編を一冊にまとめたもの。
(週刊ヤングジャンプ増刊、サーティ、ワーキングデビューなどの雑誌に掲載)
「異次元商人」は、Y氏とほぼ同じ世界観で、悩める青年たちの前に怪しげな行商人が現れ、Y氏の世界で流通しているような異次元の商品を与えては成功or破滅に導くというのがお決まりのパターンになってます。
ジャック・天野という商人が登場するのですが、その名の通り天の邪鬼のような性格で、人間たちの欲望をつついては楽しむ様子が実に悪魔的でした。
<読切「天職」「出世双六」>
ページ数は短いですが人生の妙味が描かれていて面白いです。
吉田ひろゆき氏らしさに溢れた作品。
<読切「駄菓子屋」>
原案のヒロオクダという人は、本庄敬先生の「クジラの唄が聞こえるネイチャリン」原作をされていた方です。
これまでの吉田ひろゆき作品では異色と思えるほど、ストレートな作風で泣けるお話でした。
ジャック・天野↓
イレギュラーボールという不思議なボールをもらったさえないサラリーマンが急に仕事が成功したり、きれいな彼女も手に入れて有頂天!! しかしボールの返却を迫られる『イレギュラー商会』の他、『Y氏の隣人』の吉田ひろゆきによる不思議迷宮ストーリー!!