名無し8ヶ月前親が特定の宗教を信仰している環境で育った子どもたちが、いま大人になって自立し、どのような人生を歩んでいるのか。あまり悲劇的な内容ではないけど、やはり宗教2世にしかわからない苦労や苦悩はありそうだ、という感じ。そういう家の子の話「宗教2世」なひとたちの群像劇4わかる
名無し8ヶ月前昔ながらの喫茶店で、紙の雑誌を読む少年ふたり。一昔前の時代が舞台かと思いきや、実際は現代の話でした。デザインが趣味でオリジナルTシャツをつくるアイジと、ガラケーと懐中時計を使っているシャンハイ。学校の中ではちょっと浮いてるふたりだけど、ひょんなことから「紙の雑誌を作ろう」となり、シャンハイ独自の目線で執筆したテキストと、アイジのセンスによってコラージュでデザインされた誌面。それが「沼」への第一歩だった…みたいな話かな。自分も学生時代に友人たちと仲間内だけで楽しむ用の同人誌?ZIN?を作ったなあ…と懐かしくなりました。RIOTアナログを愛する文化系少年たちの青春物語1わかる
六文銭9ヶ月前小学生の時にサッカー好きの友人がいて、彼に紹介されて読みハマったことをふいに思い出し、懐かしさでイッキ読み。 子どもの頃は、ボンボン派で、最近読み返すまで、ずっとボンボンで連載していたと思っていただけに探すのに手間どった(「ボンボン サッカー漫画」でずっと検索してた) 結果、コロコロコミックだったし、また、作者が『学級王ヤマザキ』とか『コロッケ!』の樫本学ヴ先生だとは全然知らなかった。 これも、大人になって読み返す醍醐味だなと痛感。 内容は、サッカー少年の主人公・闘人(ファイト)が、架空のJJリーグ(ジュニアJリーグ。要は小学生版のJリーグみたいなもの)を舞台に、仲間有りライバルありの王道スポーツ漫画。 「消えるシュート」など少年漫画には必須の必殺技もしっかりおさえてあります。 コロコロコミックの少年漫画なので、とんでも設定など色々ご愛嬌ではあるが、それでも小さい頃ハマった記憶と相まって、やっぱり面白い。 闘人の「少年漫画の主人公然とした姿」(負けず嫌いで、誰よりも努力する姿など)も、心焚きつけられます。 また当時、Jリーグ発足したばかりで、その熱をリアルタイムで感じていた自分としては、JJリーグという設定には心が踊ったもんです。 こういうのが電子書籍でまた読めるのも良い時代だなと思います。嵐のJボーイ ぶっとび闘人(ファイト)小学生のときに食い入るように読んだ6わかる
兎来栄寿9ヶ月前『妄想フライデー』の石田ゆうさんが、これまで描いた短編5つを雑誌・出版社の垣根を越えて収録した短編集です。 「光のゆくえ」 やっと就職できて半年働くことを続けられたと思ったら、大規模な電波障害により街の人々と共にみんなスマホが使えなくなり途方に暮れているところで「ネットを使える場所を知っている」というバニーガールに出逢う一夜の話。 「美人は三日では飽きない。」 大学を中退し就活23連敗中の25歳フリーターで、美人にトラウマと嫌悪感を持つ青年が新たに美人と出逢う話。 第84回ちばてつや賞ヤング部門大賞。 「犬も喰わない僕」 8年ぶりに東京から帰ってきた地元で、昔馴染みの画家を目指す20歳の女の子に自分は今漫画家であると偽る天才になれないアシスタントの青年の話。 ヤングマガジン月刊賞入選作。 「彼女とわたし」 外国人のような風貌の転校生が、クラスのアイドル優子の一言をきっかけに不登校になり「魔女」と仇名されるようになって、本来カーストは下なのに優子のグループに属する主人公が同じ団地に住んでいる魔女とある契約を交わす話。 「ブルーブルースプリング」 高校卒業以来7年ぶりに学校の制服を着て遊んでいたら、夜の公園で女子高生と知り合うお話。 個人的には『コミックビーム』に載っていた「彼女とわたし」がとても好きで、去年読んだ読切の中でも特に印象的だった作品のひとつです。 かわいくて穏やかなのに端々から性格の悪さを感じさせる優子ちゃん。彼女を中心とするグループに必死にしがみつく主人公。学校生活における人間関係の息苦しさのリアルさ。脆い尊厳を容易く踏み躙られた悔しさや悲しさ。それでも、そこから始まるシスターフッドの美しさ。 写実的な画風で、全作品を通して背景や小物も緻密に描かれているのもリアルさを底上げしています。生きることに向いていなかったり自分や他人を受け入れられなかったり、それぞれに思い悩む現代の人間たち。おのおのの蟠りを煮詰めながらも、最後の「ブルーブルースプリング」と巻末のおまけで読後感はすっきりとしています。 若々しさ溢れる部分もあり、今後のさらなる活躍も楽しみになる1冊です。天国に生まれた僕らの話 石田ゆう短編集今を生きる喘鳴が聞こえる短編集 #1巻応援4わかる
nyae9ヶ月前猫飼いではないけど、猫に関するコミックエッセイはかなり好き。 本作は今まで読んだ中でもダントツで猫が可愛くないんだけど、猫飼いあるあるはふんだんに描かれているんじゃないかと思います。 猫に限らないところでいうとペットを思って歌う歌が何曲もあるのは多くの人に身に覚えがあるはず。ただ、わざわざ作詞作曲を行っているわけではないのでいま歌えと言われても歌えるものではなく、ペットを前にすると自動的に口から出ているものなのである。このマンガで描かれているように、歌自体に意味など無くただ名前を連呼したり、とにかく可愛いという感情がメロディにのって口から出ているだけ。そういうものなんです。お猫見猫がとにかく可愛くないがマンガは面白い2わかる
兎来栄寿9ヶ月前昨年で25周年を迎えた、「サイコロ給」などで有名な面白法人カヤック。そこで働くさまざまな人や事業を、『漫画 君たちはどう生きるか』の羽賀翔一さんや『左ききのエレン』のかっぴーさん、『半人前の恋人』の川田大智さんなど、さまざまな漫画家の方々が描いたマンガです。 15周年の際に公開されたものなど一部古いものも含まれていますが、内容としては今読んでも十分面白いです。 『ことばのパズル もじぴったん』や『冒険クイズキングダム』を作った後藤裕之さんの「存在感の作り方」では、後藤さんが円周率を42195桁暗唱して世界記録を樹立したり、夏休みの自由研究で人間が100時間寝ないとどうなるかの研究を自分の体を使って人体実験した話など、突き抜けたお話がまず面白いです。 マジカルラブリーの『スーパー野田ゲーPARTY』も後藤さんだったんですね。川田大智さんが描く「スーパー野田ゲーPARTYを作った男たち」も笑いながら読みました。(『野田ゲー』の中でも邪道バースは天才的だと思いましたし、全国大会も熱かったです)。 突飛なところはもちろんですが、地に足のついたビジネス的な部分の良さもあります。 「ゲームやサイトを作るだけがクリエイティブな仕事ではない」 「メールひとつにも思いと工夫をこめれば喜んでもらえる」 という、秘書を描いたエピソードなどは社会人にとって参考になる一節でしょう。 それを体現するかのように、別の話ではユーザーからのゲームへのお問い合わせに世界観を尊重し反映した回答をするという別の社員のエピソードが描かれており、「王が履いているパンツは何色か」という質問にも極めて真摯に答えていきます。 ゲーマーならお世話になったことがあるかもしれないLobiや、e-sportsの普及に向けての愛溢れるモチベーションなども読んでいて高まります。コロナ禍でオフラインの大会が消えても、オンラインで毎週大会を行い配信をして格ゲーコミュニティを熱くし続けたなどの近年のエピソードなども好きです。 総じて、楽しみながら仕事をするということの素晴らしさ・大切さを教えてくれる掌編が詰まっています。 現在多くの電子書店で無料で全編読めるので、この機会にぜひどうぞ。ならべ カヤックカヤックで楽しく働く面白く熱い人々 #1巻応援3わかる
まみこ9ヶ月前巻末で作者自身が「出オチにならないように気をつけたつもり」とか書いてましたけど、いや、どうにもこうにも出オチ、まず、表紙で吹く、なんですけど…。 とは言え、かなり気を使った箇所も分かるんですよ。 (所謂)「テンプレ」な設定も、この絵柄とのギャップを楽しませるため、同人活動で十数年に渡って練り上げられたものであることだし、多分本家(本家?)じゃ描けないであろう設定を用意することで、脳内補完が楽しめるを狙ってるんですね。 とは言え、やっぱ出オチが90%かなー。 この絵柄で描かれると、日本刀を縦横無尽に操るヒロインも、勝手に好きになってくれる年上の女先輩も、なんだか美少女に見える(勝手に脳内補完される)し、数々のトリックの穴も気にならなくなるし…。あやかし古書庫と少女の魅宝お宝は?4わかる