mampuku2019/02/09最近SNSでも話題になる「編集」さんとの「打ち合わせ」とはどのようなものなのか年も離れた異性の、しかも畑違いの新米編集者に戸惑う中堅(崖っぷち)漫画家の話です。電子化、脱出版化の過渡期である今だからこそな漫画ですね。 https://kuragebunch.com/episode/10834108156636852847 既存の慣習に問題提起をしながらも、人それぞれの思いと取り組み方があるというのを、ユルくではありますがじっくり描かれています。ただ感動させるだけで終わらず必ず笑いを混ぜてくるので読みやすいです。ただし打ち切りを告げられる話はやはり読んでてつらい気持ちにさせられます……マンガに、編集って必要ですか?青木U平1わかる
mampuku2019/02/09餌付けされる年上男子若くしてバリバリ活躍するゲームプランナーだが生活力に難がありそうな青年にJKが餌付けをする話。DIYと自炊力で彼の胃を鷲掴みにします。 ヒーローのほうは見た目は十把一絡げというか少女漫画でよくみる(というかファッション系のサイトでよく見る)黒髪クラウドマッシュで目つきが悪く首筋に手をあてる癖がある優男ですが、不器用さ加減が昔ながらな感じです。不愛想なのにゲームの話になると目がキラキラするのが可愛い。 「本名にちなみ『GM(ゴッドマウンテン)』の通称で知られる」と作中でWikipediaに書かれてるのが面白すぎたカモナ マイハウス!南波あつこ
mampuku2019/02/05かっこいい女性が活躍する漫画が読みたければまずこれを読め 戦後間もない頃、男女平等の機運が高まりつつある中、ビジネスとしての女子野球を立ち上げるべく奮闘する女たちの物語。主人公でチーム「キャンディーズ」のエース・加納トメがとにかく痺れるほどかっこいい! 高橋ツトム先生の作品らしく、政治やビジネスの駆け引きやハードボイルドな部分も多く、純粋な野球漫画というわけではないですが、その複雑さが面白さに深みと厚みを与えていますね。「料理マンガだと思って読んでいたのに、暴力沙汰や場外での足の引っ張り合いがひどすぎてテンションが冷めた」みたいな漫画も結構あるなかで、「鉄腕ガール」は理想的なスポーツ青年コミックだと思います。 時代モノだと戦国や幕末、明治などが人気のジャンルですが、戦後復興の時代が一番熱く燃えていて、読んでパワーをもらえる気がします。鉄腕ガール高橋ツトム1わかる
mampuku2019/02/04子供たちの「命」と向き合う教育現場題名「マジスター」はラテン語で「教師」の意らしいです。 重病などで長期入院する子供たちのために病院へ派遣され授業をする先生たちを描いています。「病院訪問教育」という制度自体、このマンガを読んで初めて知ることができたので、こういう普段触れる機会のないところにスポットを当ててくれる作品はとてもありがたいです。 専門的で内容の濃い連載にありがちなように休載が多いです(「文化的で最低限度の生活」と同じ方式のようです)取材大変そうですもんね。マジスター 見崎先生の病院訪問授業棚園正一 山本純士4わかる
mampuku2019/02/03頭おかしい(誉め言葉)1話目からいきなりぶっ飛び過ぎてて頭おかしいです。 読書好きの高校生の娘・鹿の子(かのこ)を少しでも理解しようと、部屋に忍び込み彼女の奇怪&マニアック極まる蔵書を読み漁り、それをお父さんの脳内映像としてマンガで読ませてくれるという斬新すぎるオムニバスなのですが、もっとも注目すべきは鹿の子の読む本たちの恐ろしくバラエティに富んだマニアックぶり。 それに加え、お父さんの脳内映像がしばしば今昔の有名マンガのパロディ風になっているのはお父さんの趣味が反映されているのでしょうか??とにかく色んな意味でオタク心が刺激される作品です。 とことんぶっ飛んだ内容で毎回読んでて頭がおかしくなりそうですが、毎回娘との距離をうまく縮められずに終わる安定のオチが安心させてくれるので気づいたら止まらなくなっています。本田鹿の子の本棚佐藤将4わかる
mampuku2019/01/27「アカメ」作者による待望の新作「アカメが斬る!」作画の田代哲也氏による完全オリジナルの新作。前作は終盤へ向かうにつれ元から高かった画力がどんどん洗練されていったのが見応えでしたが、今作では初回からバトルに美少女にと発揮されまくりです。 「アカメ」もただのバトルファンタジーじゃないユニークな作風だなという印象がありましたが、あれは実は作画担当の田代氏のセンスによるところも大きかったのではと今になって思います。 前作の二人の主人公・タクミとアカメはどちらも「ド硬派」でストーリーもストイックなダークヒーローによる懲悪モノでした。今回は打って変わって軟弱でドスケベな少年が主人公。ただし、美少女度とグロ度は増しています。怪人麗嬢田代哲也4わかる
mampuku2019/01/25REXらしい攻めたラブコメ一見して完璧美少女だが裏の顔は「金持ちの男」にしか興味がないヒロイン佐土原和葉がポンコツ可愛い漫画。イケメンな幼馴染も交え、同じ一迅社の「政宗くんのリベンジ」に負けず劣らぬ複雑怪奇なラブコメになっていきそう。 外面はいいが実はお金が目当てであの手この手で同じクラスの御曹司に近づく、というあらすじだけ見るとただの性悪だしまったく可愛くないが、おおのいもの絵がとにかく戦闘力高いのと(表紙だけでは伝わり切らないので試し読みを参照されたい)、恋愛下手すぎて空回るポンコツぶりが憎めないのとで、なかなかどうして魅力的なキャラになってしまっている。このあたりも「政宗くん」と少し被る。 あと、自室でのポニーテール姿が宮水三葉そっくりw佐土原和葉は完璧ですか?おおのいも3わかる
mampuku2019/01/24百合カップルが刀振り回して血しぶき舞うバトルコミック百合姫でこのような血飛沫が舞い散るバイオレンスなアクションが見られるとは意外でした。 JK、ポン刀、絶望的に強い敵の和装美女。このあたりから「喰霊」を連想しました。百合要素は「ワルキューレのキコ」とも少し似ているか。彼我の圧倒的実力差を表現するにはやっぱり首ちょんぱが一番クールですよね!(喰霊並感 さて「スタイリッシュ」アクションと言えば聞こえはいいですが、実際ノリがかなり独特なのに加え書きなぐったような手書きのセリフや描き文字が多く、慣れるまで読みにくいです。しかし絵はカッコイイです。凛としてカレンな花のようにヒロアキ1わかる
mampuku2019/01/23Fellowsらしい、不思議な魅力のある漫画好きすぎる絵のタッチだったので完全にジャケ買い。 当作品ページにもある「あらすじ」を見てテンションに笑いましたw ノリが一昔前だなーと懐かしい気持ちで読み始め、ふと奥付を見ると2010年?……そ、そっかぁ(遠い目 内容は、除霊モノで○の娘で百合(?) ちょうど「プラナスガール」とかで♂の娘が流行り始めみたいな時期でしたね。絵が良くキャラが良く、1巻のストーリーもまぁまぁよくできていました。 絵が好きだと応援したくなっちゃうんですが、最新作の連載も作者のブログも2014年頃から止まっていて残念……兎の角睦月のぞみ8わかる
mampuku2019/01/22夭逝の天才・青山景の遺作 もう7年以上も前になります。32歳という若さもあり、ショッキングな事件でした。 「SWWEEET―スウィート―」「ストロボライト」「チャイナガール」を経て、イブニングで連載されていた本作。徐々に知名度を上げながら着実に階段を駆け上り、「このマン」上位進出も有望視された中での急逝……当然ながらこの「よいこの黙示録」は既刊2巻で未完となりました(厳密には、既に連載されていた分と第6話のネームおよび下絵、設定画などが第2巻としてまとめられ翌年刊行されました。) 内容に関しては、永遠に未完となってしまったことが悔やまれるほど素晴らしいもので、続きが気になる、というより結末が気になる複雑怪奇なストーリーでした。クラスを言葉巧みに操る一人の天才的少年の手によって、新任教師・湯島朝子をも巻き込んだ新興宗教「神童教」が誕生していく様子が描かれている。一人称主人公であり唯一の大人であるはずの朝子が、無意識のうちに取り込まれていくのがとても面白かったのですが、首謀者・伊勢崎少年の素性がこれから明らかになるか……といったタイミングで終了となってしまいました。 宗教という、人類社会の繁栄と密接な関係にある普遍的テーマと、小学校の教室という特殊な閉鎖環境、この奇妙な組み合わせが斬新で、緻密に練られたストーリー展開にワクワクさせられました。 2巻にはその後の展開も含めたプロットが載っていて、これがまためちゃくちゃ面白く、この内容が漫画化される日はこないという残酷な現実に絶望させられます。(プロット案によると朝子は伊勢崎によって完全に手籠めにされてしまうようです。ショタおね大好きなのでこれ是非は見たかった……!!)よいこの黙示録青山景120わかる
mampuku2019/01/20三千年紀の新たな神話アメリカ合衆国が定義した、陸・海・空・宇宙空間に次ぐ「第五の戦場」ともよばれる"インターネット空間"を舞台とし繰り広げられるサイバーバトルの漫画。エンジェル投資家・坂井に才能を見出された天才ハッカー少年・是枝は、全く新しい形のサイバーセキュリティを立ち上げ様々な犯罪者たちと対峙していく。 我々の祖先が「集合的想像」による虚構の世界(宗教・国家・貨幣経済など)を獲得したことで核家族や小さな村落の枠を超え数千人、数万人を超える協力のネットワークを生み出すことに成功したことで、彼らはネアンデルタールをはじめとするほかの霊長を滅ぼし地球上の覇者となった。そして2千年紀の終わり、人は新たな世界「情報通信網」を作り上げた。何万年もの昔に生まれた「集合的想像」の虚構は、「情報通信網」によって急速に拡散し共有され、文化という文化を均した。インターネットの出現は、宗教や貨幣が世界を変えたことと等価かもしれない。 急速な変化に苦しむ旧い社会・体制はやがて淘汰され、「第五の戦場」を征服した者が新たな世界の王となる。ロマン主義の思想は人々に自由と幸福の追求を促し、そのために人々は富を蓄え、それを消費した。新しい虚構世界の誕生はそうした旧来の幻想を壊し誰も想像してこなかった価値観をも生み出しうる。 そうした新しい空間の冒険者である是枝そしてライバルの笑い猫やValkyriaと、彼らの手綱を引き、貨幣と法の支配する現実社会に繋ぎとめる役割をする坂井、サイバー空間を征服することで世界の王になろうとしている魔王のようなラスボス──。日本にはハッカーが足りないとは耳にするけど、案外いま一番必要なのは坂井さんみたいな人なんじゃないかなぁ あと一番重要なポイントですが、ヴァルちゃん可愛すぎません?めっちゃ好み。。王様達のヴァイキングさだやす 深見真4わかる
mampuku2019/01/19グリム童話の主役たちが魔女の呪いをめぐりバトル「ヒロインズゲーム」と同じく、童話の主人公たちが登場するファンタジーです。 「魔女の呪い」をめぐる血塗られた戦いが巻き起こりますが、「ヒロインズゲーム」と違って少年漫画だけあってコミカルで親しみやすい感じです。 史実あるいは神話をモチーフにした話は多いですが、メルヘン童話を元ネタにした漫画ってあまり多くない印象を受けます。日本人にしてみれば聖書や北欧神話と比べたら赤ずきんやヘンゼルとグレーテルのほうがよほど親しみがあると思うのですが、、昔話の桃太郎や史実の信長みたいな英傑が出てくる話のほうがバトル漫画に仕立てやすいからなのか… 「ヒロインズゲーム」も「呪菓のグレーテル」も好きですが、グリム童話の雰囲気を活かしやすい頭脳戦やホラーといったジャンルに仕立てたものも今後読んでみたいです。呪菓のグレーテル神谷ユウ
mampuku2019/01/18「無敗の弁護士」が法廷という劇場で暴れまわる良くも悪くもヤンジャンっぽい漫画ですね。良く言えばハッタリが効いてるし、悪く言えば浅薄な印象を受けます。キャラ先行でヒロインの言動行動が嘘くさく感じるきらいも。ただ、原作付きなだけあって同じYJでサスペンス要素のあるドロ刑やリビドーズなどと比べるとセリフの強さは抜けていますね。難しく考えなければ読んでて楽しい連載です。 理論強度が高くてセリフが深くて読み応えのある漫画はモーニングなどに任せて、ヤンジャンにはこういうハチャメチャさを大事にしてほしいです殺人無罪上田宏 熊谷純
mampuku2019/01/16可愛らしい表紙と裏腹にかなりマニアックなジャンル萌え漫画毎度現れる強敵に対しピンチに陥る女勇者をガチャで強化して敵を倒していく、メタ的ソシャゲ風バトル漫画。コスの着せ替え的な楽しさと、ピンチ時のサービスカットが売りなんだと思いますが、後者のピンチの種類というか内容が、そういう方向で攻めるんか…という上級者向けでびっくりしますw単に露出が多かったりなら「とらぶるダークネス」や「なんでここに先生が」などを読んだほうがよほど充実していますが、ソシャゲーをモチーフにしているだけあり、ゲームのステータス異常(毒や麻痺、石化など)を色っぽく描くというマニアックな内容です。 こういうジャンルって、薄い本などでもそう頻繁に見かけませんが、成人向け商業コミックの市場だとKのつく出版社のほぼ寡占状態なんですよね。かなりニッチ!w全年齢向けでよくやるなぁ、、と思ってるうちに8巻まで出てしまっていた。潜在的な需要はあった……??Sレア装備の似合う彼女近江のこ
mampuku2019/01/15「アカメが斬る!」原作者がジャンプ+で新連載📷「パパ聞き」コミカライズ版の竹村洋平と、「アカメが斬る!」のタカヒロによるバトル漫画。女性にしか発現しない異能力により女だらけとなった軍隊に、成り行きで入ることとなった少年主人公という「インフィニット・ストラトス」みたいな話ですね。 ヒロインが能力で主人公を使役する代償としてご褒美の○○をしてしまう、というのは一見ありがちな能力バトルのお約束なようで、使役相手の内なる欲求を満足させてあげるというのは少し斬新です。「女社会に放り込まれる」「美少女の奴隷にされる」というストーリー上のドM要素だけでなく、性癖を見抜かれて満足させられてしまうというあらゆる意味でのドM仕様の美少女漫画となっています。 肝心の絵のほうも流石のクオリティですが、美少女的な可愛さに関してはむしろ前作よりも腕を上げているように見えます。しかしながら、矢吹健太朗や赤松健、「五等分」の春場ねぎに「天野めぐみ」のねこぐちなど少年漫画のお色気美少女業界めちゃくちゃハイレベル競争なので、竹村先生にはさらなるパワーアップとスケールアップを期待したいです。魔都精兵のスレイブタカヒロ 竹村洋平1わかる
mampuku2019/01/12画力とフェチとシチュエーションの暴力ショタおね漫画なので、おねショタ原理主義の方はお気を付けください。mampukuはおねショタではなくショタおね派なので表紙からたちのぼるショタおねオーラを感じ取りジャケ買いしましたが期待通りのショタおねでした。 蜂の社会をモチーフとした擬人化萌えエロ漫画ですね。カッコ良くてセクシーな武人系お姉さんが好きな人におすすめです。 あとこういうフェチ系描く人の、高い画力をこれでもかと誇示してくるスタイル好きです。絵だけでお金とれるので話は二の次wインフィニティ8ふくしま正保3わかる
mampuku2019/01/11万人のためのコミュニケーション指南書当初こそモテたい男女への辛口指南書という体でスタートしていますが、後半になってくるとより話は広がっていき、最終的にはもうこれ万人のためになるコミュニケーションの教科書です。「○ーチェ先生」や「マンガでわかる心療〇〇」のように似た感じのズバッと言う系漫画によくある寒さやイタさを感じません。普通に面白い。上野さん、キャラに嫌味がないので自然と耳が傾きます。 「上野さんのアドバイスのお陰でうまくいきました!」ってところまで書かないのが下品でなくて良いですねwラブホの上野さん博士 上野
mampuku2019/01/08休刊のバーズから「空電ノイズの姫君」がイブニングに移籍「バーズ」休刊により、「空電ノイズの姫君」がイブニングに移籍。 女子高生でバンドものというと元気で爽やかというイメージを抱きがちですが、この作品はやはり冬目景といいますか、ゆったりとしていてどこか陰のある雰囲気です。 また私が音楽をやっているのでどうしても敏感になってしまうのですが、作品内に「音楽」という概念・文化がごく自然に息づいていて、すごくリアルだなと感じました。たとえば少年漫画にありがちなように「これが私たちの音楽だ!」みたいに変に美化されたり特別視されているようなこともなく、サラリーマンのお父さんが普通に会社に行くがごとく彼女の傍らにはギターがあります。 1話でギター少女と歌う少女が出会ったからといって、その場で組んでグラミー賞獲ろうぜ!!とはならない代わりに、じっくり見守っていきたくなる漫画です。 というかスタジオ付きの家に生まれ育つってめっちゃ羨ましいw空電の姫君冬目景4わかる
mampuku2019/01/06岡田准一はイケメン過ぎた「日本国紀」が賛否を呼んでいる百田尚樹氏のベストセラー。「日本国紀」は未読なので言及は避けますが、議論の経緯や論点はこの記事がわかりやすかったです。 https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20181222-00108643/ 「永遠の0」では太平洋戦争を、そしてこの「海賊と呼ばれた男」は戦後の復興を描いています(どちらも同じ作家さんがコミカライズを担当しています。)どちらも単純に読み物として面白いです。 主人公・鐡造のモデルは出光興産の創業者・出光佐三氏。戦争で焼けた会社を立て直し、石油をめぐり英米と渡り合いながらイランとのシーレーンを切り開いた痛快な半生の物語です。鐡造は愛国的で厳格で、同時に封建的で古臭い人物として描かれています。昨今の働き方改革の世代とはまるで違う生き物のようです。どちらが優れているとかではなく、時代がそうさせたというか、結果的に豊かな日本を築いたのは彼ら戦前生まれの人々でした。 「日本国紀」といい、学校教育や大メディアをなぞるだけでは知ることのない不可視の歴史にスポットを当てるのが好きなようですね。「これが真実か……!」と鵜呑みにさえしなければ「永遠の0」もこれも面白い本だと思います。海賊とよばれた男須本壮一 百田尚樹
mampuku2019/01/05先の展開が読めない!弁護士と高校教師まさかの不倫コメディこれほど読んでいてハラハラさせられる恋愛漫画は久しぶりに読んだかも!弁護士としてバリバリ稼ぐ仕事女の主人公が、既婚者に本気で恋してしまう話です。 大人のぐちゃぐちゃした恋愛群像劇といえば「東京タラレバ娘」や「きみが心に棲みついた」なども面白いですが、それらや他の少女漫画のような予定調和感がなく先の展開がまるで読めません。また女性向けコミックにありがちな共感や自己投影ばかりに重点をおかず、気持ちのいいスピーディーさとこちらの想像を超えるキャラクターの行動力で楽しませてくれます。 3人のセフレと日替わりで遊び周り、仕事人間だから結婚しなくていいと豪語し、高根の花を自認していたにもかかわらず、一見冴えないが天然女たらしの既婚の公務員にコロリと初恋に落ちてしまい本気で困惑する美留町さん可愛いです。 2巻まで読みましたが完全にハマりました。 仕事が終わったら急いで書店へ行って続きを探そうと思います。バツコイ月子
mampuku2019/01/04少女レトロは可愛いとの相性がいいという確信 昭和テイストの萌えエロコメ。絵柄や構図などはビームコミックスなどでよく見る(若干食傷気味の)人工的なレトロタッチなんですが、この作者が凡百のレトロ風漫画より全然見れるな、というか良いなと思えるのは、少女漫画ばりのキラキラ感があるからでしょうか。その点は入江亜季にも似てますが、あちらはキャラまでが少女漫画的であるのに対し、こちらはどちらかというと少年漫画的です。昔の少年漫画的なセクシーなお姉さんが、昔の少女漫画ばりのキラキラ絵柄で描かれるとなるほどこうなるのか、と(もちろん、どちらも萌えの文法で今っぽくブラッシュアップされているのは言うまでもないですが。) まず、頭の悪さ全開のスピード感がシリアスな笑いを誘う冒頭5ページでなんとなくこの作品の楽しみ方がわかります。掴みの強烈さは柴田ヨクサル「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」に近いです。ただしあれと比べると「レイチェル」の方が計算してやっている印象を受けます。色々と展開が雑で無茶苦茶なんですけど、そこが笑えるというか。 また、各話のサブタイトルが「ダイタンな○○」「○○に御用心」など昭和全開なところも芸が細かいというか、コンセプトがわかりやすくていいですね。私は「思ってたのと違う(ので残念)」という考え方が嫌いなんですが、目次と冒頭5ページでしっかり作品紹介ができていてとてもスマートだと感じました。レイチェル創々高橋拡那7わかる
mampuku2018/12/30表紙はこんなだけど結構かわいいところもある不良・魔法少女たちの話📷 カードキャプターさくら~プリキュアシリーズで現代・魔法少女の文脈が築き上げられ、それをまんまと逆手に取ったまどマギが爆発的旋風を巻き起こしたことで、その後雨後の筍のように乱立したメタ魔法少女"大喜利"のような作品群のうちの一つ。 「雨後の筍」もほんとうにピンキリではあるんですが、ただ「みんなが思う魔法少女像」という共通幻想が読者層にしっかりあるので、意外と何やってても面白くもあるんですね。これだけ娯楽が細分化して文化が分断された時代なので、いずれ「ドラクエ風ファンタジー世界における【勇者】の存在意義」や「悪だくみをする代官と越後屋」、「サザエさん世界で未だに適用されている昭和の常識」、「少年漫画において【王道】と呼ばれる作品ジャンルが【仲間との冒険とバトル】であること」などの共通理解はもしかしたら時代とともに失われていくかもしれません。でも「児童向け作品」というのはいつの時代もちょっとやそっとじゃ変わらないし、それにおよそ誰しもが通って育ちますからやはり文化として強いです。 「若者が『春はあげぽよ』で笑うことができるのは誰もが枕草子を習うからだ」 というツイートがバズっていましたがまさにその通り。(最近ベストセラーのユヴァル・ノア・ハラリなど読むと詳しく載っています。) 前置きが長くなりましたが、みんなの知ってる普通の魔法少女は授業サボってタバコを吸わないし、変身する前から拳で魔物に応戦しないし、ましてそのまま叩き潰したりもしない、そういう常識を裏切っていくことで笑いを生み出しているギャグ漫画なわけです。ただ、それだけだとさすがに出オチになってしまうので他にもいろいろな付加価値がついてます。キャラ絵が可愛くてセクシーであることと、バトルの作画がダイナミックであること、伏線が多く登場する勢力も入り組んでいるので先の展開が読めないことなどがあげられます。 私はドンピシャで好きなキャラがいるので楽しく読んでいます。真面目で成績優秀、美人生徒会長で巨乳の「奈子」。高潔で正義感が強く、そのくせやたら好戦的なところも本当ツボ。間違った子を魔法少女にしてしまった双龍5わかる
mampuku2018/12/29河本ほむららしさ全開の学園バトル「賭ケグルイ」の河本ほむら先生と「電波教師」の東毅先生の豪華タッグによりガンホーのDCGがコミカライズ。……というか少し前にクロノマギアの漫画やってなかったっけ?仕切り直し? それはさておき、河本先生また似たような話書かされてて草生えますね。カードの強さで校内ヒエラルキーが決まっていて、一定以下の負け犬は「豚」って呼ばれちゃうみたいです。主人公の悪だくみっぷりや、逆転のカタルシス解放、高慢な美少女が敗北して晒す醜態というギャップ萌え、などはさすがの河本節。 ただ未プレイ勢としては、カードバトルの面白さは今のところあまり伝わってこないので、そこは今後期待したいです。クロノマギア∞の歯車東毅 河本ほむら ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社 武野光
mampuku2018/12/26シチハは犠牲になったのだ。古くから続く因縁…その犠牲にな 学園サスペンス兼ラブコメ。一族の呪われた力を受け継ぐヒロイン"しちは"と出会い、そこから凄惨な事件へと巻き込まれていくこととなる少年ゴローが主人公は、協力して「身代わりの呪い」を乗り越えていくことになる。 以下が大まかな流れ 1 主人公ゴロー何者かに殺される→ 2 ヒロインしちは身代わりになって死ぬ→ 3 ゴロー犯人を暴く→ 4 しちはが生き返って代わりに犯人が死ぬ 5 1~4を7回繰り返す システム的に無駄が多いなぁという印象と、よくできてるなぁと感心するのとが同居しているのが正直な感想。 殺されたゴローの身代わりになるために常時つきまとい、必然、凶行も目撃しているわけだから2~3のプロセスは遠回りでしかなく、ルール上仕方がないとは言えヒロインが無駄死にしている感がゼロとは言えない。 逆に少年漫画の面白さをよく引き出しているなという意味でよくできていると感心した。身代わりで死んだしちはを見捨てれば、その後何度も殺される恐怖から逃れられる。しかし主人公は「女の子を助けたい」と自らを奮い立たせ、死の恐怖に立ち向かう選択をする。そして彼は彼女を助けるために謎解きに奔走する。 元はといえばゴローは完全に巻き込まれた側なので、命を賭してまでしちはを救う義理はないのだが、「スケベ心」というよりは「女の子と仲良くなりたい」という自信の信念そのものに殉じている節がある。その点「彼女、お借りします」の主人公よりは見ていて気持ちのいい奴ではある。 もうひとつこの作品の重要な魅力の一つとして、絵の魅力度の高さ、ヒロインの可愛さを挙げておきたい。マガジンで始まっては消えていくサスペンス系作品には無かった武器だが、仮に人気振るわず打ち切られてしまったとしても、画力を活かした次回作、次々回作でヒットを生み出す可能性を強く感じる(「煉獄のカルマ」を打ち切られた数年後「五等分の花嫁」で大ヒットした春場ねぎ先生のように)。シチハゴジュウロク笹古みとも 工藤哲孝1わかる