さいろく
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2021/03/11
これは割と"完璧"な作品
美しい世界、魅力的なキャラ、奥が知れない物語と展開。 そして幻想的な「魔法」のエフェクトに加えてそのエグいほどの恐ろしさが、表紙からは想像もつかないギャップとも言える世界観を作っています。 ジャンルとしてはダークファンタジーと言ってもいいと思う。 壮大で人を惹きつけ魅了する世界観がありつつもゾッとする恐ろしさが両立しているため、こう表現すると陳腐かもしれないけどジブリ映画のような完成度の高さが垣間見えている作品。 以前どこかで見たんですが、白浜先生が絵を描いている動画があって「そこ直接書いてるの!?」とビックリした憶えがあります。 扉絵か何かで魔法使いの子供たちが家でご飯の準備か何かをしているシーンだったかと思いますが、画力というのはこういうのを言うんだなーと勝手にこれまでの努力も凄かろうと想像して感心させられました。 服のシワの書き方とか模様とかもすごかったなぁ。。。 もちろんストーリーも面白いし、怖いし、先が気になる素晴らしい展開。 編集部からも大事にされてるんじゃないかと思いますが、ゆっくりでいいので最後までクオリティを保っていただければこれ幸い。 追記:白浜先生の画力の高さはこの序章を担当されてるところでよくわかります http://www.moae.jp/comic/kugutsusenki/1
さいろく
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2021/02/28
KOFからまさかの八神庵が異世界転生
タイトルをしっかり読んだ上で開いたのにポルナレフ状態になった。 ありのままに今起こったことを話すぜ…と言いたくなるようなスピンオフ(?)が誕生していた。 しかもちょっと面白いじゃないか…と思えてしまうのだ。 八神庵といえば格ゲーファンの間では知らぬものはないダークヒーローで、時にはエヴァンゲリオン初号機のような(というかそのまま)暴走を魅せ、今見ると中二病真っ盛りなイタい服装も初登場の頃(もう25年以上前?)には斬新なファッションとしてちょっと話題だったものである。 八神庵はKOFの主人公的なキャラクターである草薙京(スト2でいうリュウとケン、もしくはサガット?)の宿敵として登場し、そのインパクトから当時の格ゲーキッズは夢中でKOFをやったものです。懐かしすぎてそっちの話ばっかりになりそう。 で、本作はそんな庵がKOFのラスボス的存在であるオロチと相対しているところから、血の暴走を抑え草薙京のいわゆる「くらいやがれ」→「燃えたろ」のコンボで光に包まれ…気づいたら異世界に転生していたというトンデモ話である。 ちょっと読めばわかるぐらいストーリーは浅いのだが庵が元々キャラが立っているので不自然で面白く、道中で出会うキャラたちはKOFの誰かしらの面影があるやつが多い。チャン・コーハンとかチョイ・ホンゲみたいにそのまんまなやつもいる(そういえばキム・カッファンは出てきてないような) 3巻に至っては軽いネタバレになるがあとがきというかオマケというかでギースが江戸時代?に転生してしまう話がちょっと描いてある、という今の3~40代格ゲーファンにはくすっとくるようなマンガである。 面白いかはちょっと人によるかもしれないけど、こういうネタを使ってむちゃくちゃしていいというのは異世界転生って便利だな!と思う。 そういえばSNK問題ってどうなったんだ(巷の噂ではどっかの皇太子だか王子だかに買収されたとかなんとか?)