完結してなかったのかよ、いかごりらオタクだよ!いかゴリラの元気が出るマンガ いかゴリラ六文銭全身コンテンツのようなマンガ家さんで、SNSでも個人的に楽しませてもらっているいかごりら先生の単行本。 まってましたよ!しかも、版元は天下の集英社だ! んーでも1巻完結かよ! という、まるで地獄に仏から蜘蛛の糸を切られたような気分だったのですが、なんと最近2巻でた!ので嬉しさのあまり小躍りしてます。 (でも2巻に完結フラグが!二度あることは三度ある…と信じて。) 内容は、いかごりら先生の日常をおもしろおかしく描いているだけなのですが、独特の着眼点とツッコミで腹抱えて笑えます。 自分、女性漫画家のギャグ漫画って基本苦手なんですよね。 なんというか、一歩引いた斜に構えたギャグ「風味」みたいなところが苦手なんですけど、同じように感じていた人は、このいかごりら先生は安心して読んでください。 この方は、もう全力です。生きることに全力。 ネタは基本誰かを罵ったりするものではなく、自虐中心(絵が下手とか、いかごりらって自称するくらいなのでスタイルがアレとか)なんだけど卑屈じゃなくて最高に笑えます。 周囲の友人もパンチきいてて最高です。 こんな時代だからこそ、いかごりら読んでみんな元気をだして欲しい!探そうぜ!石油王#1巻応援このなかに石油王がいます 竹葉久美子六文銭原油価格が下落している昨今(2020年4月時点) それとは全く関係ないが、石油王のマンガが探していたら出会った本作。 しかも、石油王から言い寄られるとか、愛した彼が実は石油王だったとか、某ハーレクイン的展開とは違って、会社の中にいる石油王を【探す】という話。 あ、自分から行っちゃうんだという、この新鮮さ。 しかも、主人公は重度の2.5次元オタクで借金100万円ほどこさえているという、なんともリアリティ溢れた切羽詰まった感じもあって、 なんといいますか、恋愛系では女性は追われる立場が多いなかで、この焦って捕獲しようとする肉食具合が見てて心地よいのです。 もはや、 探さない、待つの(ブルゾンちえみ) じゃないのだ。 会社の中にいる候補として、チャラそうな営業のイケメン、仕事に厳しい直属の上司、推しのアイドルに似ているイケメンなどがおり、いったい誰が石油王なのか仕事をしつつ探っていくラブコメ展開。 推しに似てるイケメンが石油王じゃなかったことに安心するシーンがあり、オタクにありがちな複雑な信仰心が描かれていて、この点も味わい深い。 (ただ、これも決定的な証拠があるわけではなく、ミスリードかもしれないので、依然として誰が石油王かわからない感じ。) 石油王を探すだけでなく、漫然とやりすごしていた仕事にも、趣味の知識を生かしてやりがいを感じ初め周囲にも認められて…と面白くなってきたところで1巻終了。 うーん、今後どう展開するんだろ。 仕事で順風満帆になって、石油王なんて必要なくなるENDかな?ラーメン愛に溢れた作品ラーメン大好き小泉さん 鳴見なる六文銭ラーメンと動物は数字がとれるとTV業界にいる某が言っていたが、 グルメと美少女は部数がとれると私は思っている。 (当然、異論は認めます。) それを単純に組合わせた作品がこの「ラーメン大好き小泉さん」だと思っていた・・・そんな時期が私にもありました 実際は、そんな安易なものではなかったです。 それ以上のものがあります。 ひとえにラーメンに対する愛情とリスペクトです。 グルメ漫画ってともすると情報量が多いんですよ。 うんちくだったり、Wikipediaかよと言いたくなるくらいのマメ知識的情報をコマいっぱいに描かれたりする。 ラーメンとか、特にそうです。 やれ、ダシはなんだ、タレは、麺は、加水率は、うんぬんかんぬん。 でも、個人的にはそんなのいいんですよね。 ただ、美味しければ。 理論的にまとめなくても、美味しそうに食べてくれれば。 全国津々浦々、色んな種類のラーメンを紹介し、行きたくなるくらいの情熱をもっていれば。 それだけでいいんです。 この小泉さんは、決して否定しません。 どのラーメンリスペクトし、美味しそうに食べる。 どっちが優れているとかではない、どれも美味しいのです。 すぐバトルしたがるグルメ漫画がおおいですが、たまには、こんなのがあってもいいんじゃないか? そんな風に思いました。 ラーメンは最高のエンタテイメントだと思います。史上初?youtubeからの書籍化 フェルミ研究所 フェルミ研究所六文銭動画マンガと言っていいのか不明だが、youtubeで日常でタメになる、ちょっとした疑問に答えてくれることで人気だった動画「フェルミ研究所」のマンガ化。 こういうメディアミックスもあるんだなと思ってしまった。 しかも出版社が最大手の講談社だし。 内容については、上記少し記載したが、 ・仕事をやめたら ・何をしても怒らない人 ・人が死ぬ前に後悔すること ・人の目を気にしない方法 といったように、誰もが普遍的に気になるようテーマをギャグとユーモアたっぷりに描いている。 自己啓発書のようでもあり教養書でもあるマンガで、動画で見ても楽しいので是非気に入ったら動画でみることもおすすめします。 動画はめくる必要もないし、声も入っているので理解しやすいです。 毒舌ながらも鋭い指摘に、知的好奇心をくすぐられ毎日みると賢くなる…ような気がします。 主人公の名前は、大体ケンジなのも特徴。 なんにせよyoutube初の動画マンガ?はマンガの新しい表現の仕方だなと感じます。 読んだりめくったり、いずれなくなるのかな。ニートが生みだす優しい世界働かないふたり 吉田覚六文銭新刊が出ると即買ってしまう数少ない作品。 ニート兄妹、守と春子の日常を描いた作品。 ニートなのに楽しそうで、ニートなのに一番人間らしい生き方をしていて読んでいて心が洗われるんです。 人間らしい…というのは、偏見ですがニートって余裕がないイメージなんですよ。精神的にも金銭的にも。 そうなると必然的に他人に強くあたったり、必要以上に卑屈になったりするイメージなんですが、この兄妹は全然違うんです。 誰にも自然体で、誰にも優しくて、まともな職についている人よりよっぽどまともなんです。 人間として。 ニート的な着眼点でハッとする部分もあります。 最新巻でも、整形して後ろめたさをもった春子の友人(あかね)に 「たくさんお金を貯めて、痛い思いもして、なんでそれがズルいの?がんばってえらいんじゃないの?」 と聞く姿には、うるっときました。 毎巻こんな感じで、他人を思いやれるそういう目線、スッと出る言葉に、作者の優しい人間性がよく出ていると感じました。 ほのぼのと優しい世界と時々出る常識を疑う目線に惹きつけてやみません。赤面表情に激萌え#1巻応援不器用な先輩。 工藤マコト六文銭いつもツンツンしている先輩が、根は優しいのにそれが周囲に伝わらず、時々みせる可愛らしい面にドキッとする感じ。 ツンデレ?ともちょっと違う感じがする。 本作は、あざとい感じをあまり受けないんですよね。 いわゆる露骨にデレデレせず、例えば顔真っ赤にしたハニカミの表情ですべてを物語るとか。これが良いんです。 目だけ彩色されているのも新しいですね。気持ちがグッと伝わります。 基本は、優秀な先輩なんでしょうけど、随所に背伸びしてポンコツになる具合もまた良し。焦ると方言も出るという可愛いおまけつきです。 2巻は後輩と沖縄旅行に行くらしいですが、どう暴走するのか気になります。完結で気づく衝撃の事実食の軍師 久住昌之 泉昌之 和泉晴紀六文銭地味に好きだった本作。 グルメ漫画としては致命的とも言える、ご飯の絵が(失礼ながら)そんなに美味しそうみえないのだが、食べ方に一家言あって、そのウンチクがひたすら面白かった。 確かに、一人でご飯食べている時とか、無意識に順番とか組み立てているなぁと気づくと、それを細かに言語化して表現していて、それが斬新だったと感じる。 所々共感ができる部分もあって、自分の食生活にも取り入れたりもして楽しかったなぁ。 また 「茶碗蒸しの立ち位置が微妙なので、最初に食べてなかったことにする」とか、個人的に金言も多いのも特徴でした。 随所に出てくる親父ギャグが原作者である久住節なのだろうけど、 これには好き嫌い分かれると思うが、自分は親父なのでツボでした。 ずっとなんで、孔明が出てくんだろう?と思ったら、食の軍師=蜀の軍師ってことですね。 今更気づきました。やっぱり面白い 横山三国志三国志 横山光輝六文銭学校の図書館であった数少ないマンガ「三国志」(あと、「はだしのゲン」) 小さい頃、夢中になって読んだ記憶がありますが、今あらためて読み直してもやっぱ面白いなぁと思う。 三国志関連のマンガは後にも沢山でてくるけど、この横山三国志は原点であり至高だと思います。 思い出補正とかではない、確かな魅力があります。 後続に比べて蛋白なキャラ絵なのですが(ともすれば見分けがつかない笑)、それでもしっかり理解できるのは、きちんと「人間」を描いているからだと感じます。 セリフだったり、表現だったりで、登場人物の人となりを描ききっているから、記憶にも残るのだと。 三国志のコマがよくネタにもなるくらいなので。 リアルな絵だから良いというわけではないのだと痛感します。 ちばてつや先生もそうなのですが、昔のマンガにはよくある傾向だなぁと最近よく思う。 本質に迫るからか、風化されない面白さがあります。 なんにせよ、横山三国志はやっぱり面白い!それに尽きます。 たまに読み返したくなります。駄菓子で膨らむストーリー この独創性に脱帽だがしかし コトヤマ六文銭一話が短くテンポよくてスルスルッと全部読めてしまった。 飽きずに読めたので、自分は好きなノリだっと思う。 駄菓子屋で一回はやったことあるネタも、懐かしくて共感できます。 駄菓子の小ネタもそうだけど主人公のココノツくんが、駄菓子好きの年上?の女性(ほたる)に影響されて少しづつ変わっていくのがいいです。 ほたるの駄菓子に熱狂的な姿をみて、感化され、踏み出せなかったやりたいことに一歩前進し、行動してみて、挫折して、また成長していく。 そんなシーンも垣間見えてグッときましたね。 好きなものを貫いている人は、見ててどこか元気が出るし、影響されますよね。自分も何かあったんじゃないか?とか。 しかし、駄菓子でマンガを描けと言われて、こんな話にできるかな? なんて少し考えてしまう作品でした。 作者の独創性に脱帽です。ミステリーとしてもヒューマンドラマとしても楽しめるテセウスの船 東元俊也 東元俊哉六文銭小生、僕だけがいない街とか、タイムスリップ✕ミステリー・サスペンスが好きなんすよね。 事件を理解しているから修正していく要素も、結果として現代に影響を及ぼしてしまうのも、ほんのりロジカルな感じがいいんです。 本作も1巻読んで、これ超好き!と思っていたので、完結まで待ってました。 「待っている」理由は、至極単純で、ミステリー・サスペンスものは読み始めたら最後まで一気に読みたいんですよね。 じゃないと、毎回先が気になって発狂してしまう恐れがあるので。 (こういう方、多いと思います) テセウスの船も同様に、寝かせて楽しみの熟成をしていました。 まさか完結して速攻ドラマ放映とはね、やられました。 そんなの両方気になってみてしまいますよ。 そして、そのドラマの出来のいいこと。 (あんまりドラマ見ない勢だから、目が肥えてないだけかもですが。) 原作と犯人をかえるとかいう噂もあって、 結局、先が気になって発狂してしまう運命は避けられなかったです。 両方みているものとして、違いとしては原作のほうが犯人わかりやすかったなと感じました。 ドラマよりも怪しい雰囲気の人物が他にいなかったし、真犯人に関しても想像ができてしまいました。 そういう意味での驚きは少なかったのですが、とはいえ、最後にどういう終わり方するのかは予想もできなかったし、結末に関してはある種のカタルシスを得られました。 爽快感とは違うのですが、納得感というか満足感というか。 テセウスの船というパラドックスを使う意味も、最終話で再度納得した始末。(彼が、違う人になったのかどうかの疑問も含めて示唆してますね。) また、ミステリー要素だけでなく、本作は家族の描き方もいいですね。 こちらもドラマの影響が大きいのですが、家族が思い支え合っている姿に何度も心救われました。 犯人を追い詰めるハラハラする面も、家族の絆を描いたヒューマンドラマでほっこりする面も、両面で十分に楽しめる内容だったなと思います。 メディアミックスで相乗効果を得られた好例の作品ですね。圧巻の生き様 一気読みが良い闇金ウシジマくん 真鍋昌平六文銭完結したと聞いて、一気読みした。 46巻と長編の部類だが、海外ドラマのようにたえず気になる終わり方をするのと、〇〇編のように1エピーソドが約1巻程度の構成なので、飽きることもダレることもなく一気に読めてしまった。 物語も最初のほうは、債務者を中心にウシジマくんが取り立てる形で描いていたが、後半はヤクザとの抗争(物理的・政治的)にウシジマくんが追いまわされる形で進む。 追う側から追われる側へ。 この因果応報的な流れに、こと最終話は発表当時、賛否があったようだが、一気読みした自分はこの終わりに納得したしキレイに終わったと感じる。 最後のほうで、追われる生活に「疲れた」と、ウシジマくんがぼやくシーンが今となっては印象的だ。 闇金業者という決して真っ当な職業ではないが、相手が誰であろうと引かない姿勢やビタ一文まけない信念は、間違いなく平成を代表するダークヒーローだったと思う。 悪には悪の理由がある。しかし、言い訳はない。 この生き様、男の自分も惚れました。 一気読みをおすすめします。女流棋士として普通なのが、むしろ良い永世乙女の戦い方 くずしろ 香川愛生女流三段六文銭同著者の作品「千早さんはそのままでいい」が好きで、将棋マンガも好きだったので、ある種流れで読んでしまったが、いい作品に出会えた。 女流棋士を題材にした作品だが、特に気に入ったのが、主人公がその業界ではいたって「普通」な感じなところ。 もちろん主人公になるくらいなので、ある種センスみたいなものはあるようだが、神童だったとか、業界から一目おかれるズバ抜けた才能があるとかない。 なんなら奨励会に通う年下に、ハンデをもらうくらいだ。 伝聞推定だが、将棋界とは、幼少の頃から化け物みたいな強さでしかプロにはなれないし、ゆくゆく生き残っていくにはそれ以上でないと厳しいと聞いているなかで、主人公の能力はいたって平均値(ちょっと強い?)くらいの印象しかない。 ずっと続けていくのかも不明だ。 ただ、将棋を教えてくれた憧れの女流棋士と指したい、その一心のみで指している。 この普通なのが、なんとも良いんです。 将棋よく知らない一般人と目線が揃うというか、特に女流はぬるま湯とか腰抜けとか、この普通さに女流の現実を切り込んできちゃうのもいい。 そんな主人公の香が、これからどう化けていくのか、そのきっかけは何なのか、将棋界における女流の現実と、どう立ち向かうのか? 色々、今後が楽しみな作品です。 « First ‹ Prev … 45 46 47 48 49 50 51 52 53 … Next › Last » もっとみる
完結してなかったのかよ、いかごりらオタクだよ!いかゴリラの元気が出るマンガ いかゴリラ六文銭全身コンテンツのようなマンガ家さんで、SNSでも個人的に楽しませてもらっているいかごりら先生の単行本。 まってましたよ!しかも、版元は天下の集英社だ! んーでも1巻完結かよ! という、まるで地獄に仏から蜘蛛の糸を切られたような気分だったのですが、なんと最近2巻でた!ので嬉しさのあまり小躍りしてます。 (でも2巻に完結フラグが!二度あることは三度ある…と信じて。) 内容は、いかごりら先生の日常をおもしろおかしく描いているだけなのですが、独特の着眼点とツッコミで腹抱えて笑えます。 自分、女性漫画家のギャグ漫画って基本苦手なんですよね。 なんというか、一歩引いた斜に構えたギャグ「風味」みたいなところが苦手なんですけど、同じように感じていた人は、このいかごりら先生は安心して読んでください。 この方は、もう全力です。生きることに全力。 ネタは基本誰かを罵ったりするものではなく、自虐中心(絵が下手とか、いかごりらって自称するくらいなのでスタイルがアレとか)なんだけど卑屈じゃなくて最高に笑えます。 周囲の友人もパンチきいてて最高です。 こんな時代だからこそ、いかごりら読んでみんな元気をだして欲しい!探そうぜ!石油王#1巻応援このなかに石油王がいます 竹葉久美子六文銭原油価格が下落している昨今(2020年4月時点) それとは全く関係ないが、石油王のマンガが探していたら出会った本作。 しかも、石油王から言い寄られるとか、愛した彼が実は石油王だったとか、某ハーレクイン的展開とは違って、会社の中にいる石油王を【探す】という話。 あ、自分から行っちゃうんだという、この新鮮さ。 しかも、主人公は重度の2.5次元オタクで借金100万円ほどこさえているという、なんともリアリティ溢れた切羽詰まった感じもあって、 なんといいますか、恋愛系では女性は追われる立場が多いなかで、この焦って捕獲しようとする肉食具合が見てて心地よいのです。 もはや、 探さない、待つの(ブルゾンちえみ) じゃないのだ。 会社の中にいる候補として、チャラそうな営業のイケメン、仕事に厳しい直属の上司、推しのアイドルに似ているイケメンなどがおり、いったい誰が石油王なのか仕事をしつつ探っていくラブコメ展開。 推しに似てるイケメンが石油王じゃなかったことに安心するシーンがあり、オタクにありがちな複雑な信仰心が描かれていて、この点も味わい深い。 (ただ、これも決定的な証拠があるわけではなく、ミスリードかもしれないので、依然として誰が石油王かわからない感じ。) 石油王を探すだけでなく、漫然とやりすごしていた仕事にも、趣味の知識を生かしてやりがいを感じ初め周囲にも認められて…と面白くなってきたところで1巻終了。 うーん、今後どう展開するんだろ。 仕事で順風満帆になって、石油王なんて必要なくなるENDかな?ラーメン愛に溢れた作品ラーメン大好き小泉さん 鳴見なる六文銭ラーメンと動物は数字がとれるとTV業界にいる某が言っていたが、 グルメと美少女は部数がとれると私は思っている。 (当然、異論は認めます。) それを単純に組合わせた作品がこの「ラーメン大好き小泉さん」だと思っていた・・・そんな時期が私にもありました 実際は、そんな安易なものではなかったです。 それ以上のものがあります。 ひとえにラーメンに対する愛情とリスペクトです。 グルメ漫画ってともすると情報量が多いんですよ。 うんちくだったり、Wikipediaかよと言いたくなるくらいのマメ知識的情報をコマいっぱいに描かれたりする。 ラーメンとか、特にそうです。 やれ、ダシはなんだ、タレは、麺は、加水率は、うんぬんかんぬん。 でも、個人的にはそんなのいいんですよね。 ただ、美味しければ。 理論的にまとめなくても、美味しそうに食べてくれれば。 全国津々浦々、色んな種類のラーメンを紹介し、行きたくなるくらいの情熱をもっていれば。 それだけでいいんです。 この小泉さんは、決して否定しません。 どのラーメンリスペクトし、美味しそうに食べる。 どっちが優れているとかではない、どれも美味しいのです。 すぐバトルしたがるグルメ漫画がおおいですが、たまには、こんなのがあってもいいんじゃないか? そんな風に思いました。 ラーメンは最高のエンタテイメントだと思います。史上初?youtubeからの書籍化 フェルミ研究所 フェルミ研究所六文銭動画マンガと言っていいのか不明だが、youtubeで日常でタメになる、ちょっとした疑問に答えてくれることで人気だった動画「フェルミ研究所」のマンガ化。 こういうメディアミックスもあるんだなと思ってしまった。 しかも出版社が最大手の講談社だし。 内容については、上記少し記載したが、 ・仕事をやめたら ・何をしても怒らない人 ・人が死ぬ前に後悔すること ・人の目を気にしない方法 といったように、誰もが普遍的に気になるようテーマをギャグとユーモアたっぷりに描いている。 自己啓発書のようでもあり教養書でもあるマンガで、動画で見ても楽しいので是非気に入ったら動画でみることもおすすめします。 動画はめくる必要もないし、声も入っているので理解しやすいです。 毒舌ながらも鋭い指摘に、知的好奇心をくすぐられ毎日みると賢くなる…ような気がします。 主人公の名前は、大体ケンジなのも特徴。 なんにせよyoutube初の動画マンガ?はマンガの新しい表現の仕方だなと感じます。 読んだりめくったり、いずれなくなるのかな。ニートが生みだす優しい世界働かないふたり 吉田覚六文銭新刊が出ると即買ってしまう数少ない作品。 ニート兄妹、守と春子の日常を描いた作品。 ニートなのに楽しそうで、ニートなのに一番人間らしい生き方をしていて読んでいて心が洗われるんです。 人間らしい…というのは、偏見ですがニートって余裕がないイメージなんですよ。精神的にも金銭的にも。 そうなると必然的に他人に強くあたったり、必要以上に卑屈になったりするイメージなんですが、この兄妹は全然違うんです。 誰にも自然体で、誰にも優しくて、まともな職についている人よりよっぽどまともなんです。 人間として。 ニート的な着眼点でハッとする部分もあります。 最新巻でも、整形して後ろめたさをもった春子の友人(あかね)に 「たくさんお金を貯めて、痛い思いもして、なんでそれがズルいの?がんばってえらいんじゃないの?」 と聞く姿には、うるっときました。 毎巻こんな感じで、他人を思いやれるそういう目線、スッと出る言葉に、作者の優しい人間性がよく出ていると感じました。 ほのぼのと優しい世界と時々出る常識を疑う目線に惹きつけてやみません。赤面表情に激萌え#1巻応援不器用な先輩。 工藤マコト六文銭いつもツンツンしている先輩が、根は優しいのにそれが周囲に伝わらず、時々みせる可愛らしい面にドキッとする感じ。 ツンデレ?ともちょっと違う感じがする。 本作は、あざとい感じをあまり受けないんですよね。 いわゆる露骨にデレデレせず、例えば顔真っ赤にしたハニカミの表情ですべてを物語るとか。これが良いんです。 目だけ彩色されているのも新しいですね。気持ちがグッと伝わります。 基本は、優秀な先輩なんでしょうけど、随所に背伸びしてポンコツになる具合もまた良し。焦ると方言も出るという可愛いおまけつきです。 2巻は後輩と沖縄旅行に行くらしいですが、どう暴走するのか気になります。完結で気づく衝撃の事実食の軍師 久住昌之 泉昌之 和泉晴紀六文銭地味に好きだった本作。 グルメ漫画としては致命的とも言える、ご飯の絵が(失礼ながら)そんなに美味しそうみえないのだが、食べ方に一家言あって、そのウンチクがひたすら面白かった。 確かに、一人でご飯食べている時とか、無意識に順番とか組み立てているなぁと気づくと、それを細かに言語化して表現していて、それが斬新だったと感じる。 所々共感ができる部分もあって、自分の食生活にも取り入れたりもして楽しかったなぁ。 また 「茶碗蒸しの立ち位置が微妙なので、最初に食べてなかったことにする」とか、個人的に金言も多いのも特徴でした。 随所に出てくる親父ギャグが原作者である久住節なのだろうけど、 これには好き嫌い分かれると思うが、自分は親父なのでツボでした。 ずっとなんで、孔明が出てくんだろう?と思ったら、食の軍師=蜀の軍師ってことですね。 今更気づきました。やっぱり面白い 横山三国志三国志 横山光輝六文銭学校の図書館であった数少ないマンガ「三国志」(あと、「はだしのゲン」) 小さい頃、夢中になって読んだ記憶がありますが、今あらためて読み直してもやっぱ面白いなぁと思う。 三国志関連のマンガは後にも沢山でてくるけど、この横山三国志は原点であり至高だと思います。 思い出補正とかではない、確かな魅力があります。 後続に比べて蛋白なキャラ絵なのですが(ともすれば見分けがつかない笑)、それでもしっかり理解できるのは、きちんと「人間」を描いているからだと感じます。 セリフだったり、表現だったりで、登場人物の人となりを描ききっているから、記憶にも残るのだと。 三国志のコマがよくネタにもなるくらいなので。 リアルな絵だから良いというわけではないのだと痛感します。 ちばてつや先生もそうなのですが、昔のマンガにはよくある傾向だなぁと最近よく思う。 本質に迫るからか、風化されない面白さがあります。 なんにせよ、横山三国志はやっぱり面白い!それに尽きます。 たまに読み返したくなります。駄菓子で膨らむストーリー この独創性に脱帽だがしかし コトヤマ六文銭一話が短くテンポよくてスルスルッと全部読めてしまった。 飽きずに読めたので、自分は好きなノリだっと思う。 駄菓子屋で一回はやったことあるネタも、懐かしくて共感できます。 駄菓子の小ネタもそうだけど主人公のココノツくんが、駄菓子好きの年上?の女性(ほたる)に影響されて少しづつ変わっていくのがいいです。 ほたるの駄菓子に熱狂的な姿をみて、感化され、踏み出せなかったやりたいことに一歩前進し、行動してみて、挫折して、また成長していく。 そんなシーンも垣間見えてグッときましたね。 好きなものを貫いている人は、見ててどこか元気が出るし、影響されますよね。自分も何かあったんじゃないか?とか。 しかし、駄菓子でマンガを描けと言われて、こんな話にできるかな? なんて少し考えてしまう作品でした。 作者の独創性に脱帽です。ミステリーとしてもヒューマンドラマとしても楽しめるテセウスの船 東元俊也 東元俊哉六文銭小生、僕だけがいない街とか、タイムスリップ✕ミステリー・サスペンスが好きなんすよね。 事件を理解しているから修正していく要素も、結果として現代に影響を及ぼしてしまうのも、ほんのりロジカルな感じがいいんです。 本作も1巻読んで、これ超好き!と思っていたので、完結まで待ってました。 「待っている」理由は、至極単純で、ミステリー・サスペンスものは読み始めたら最後まで一気に読みたいんですよね。 じゃないと、毎回先が気になって発狂してしまう恐れがあるので。 (こういう方、多いと思います) テセウスの船も同様に、寝かせて楽しみの熟成をしていました。 まさか完結して速攻ドラマ放映とはね、やられました。 そんなの両方気になってみてしまいますよ。 そして、そのドラマの出来のいいこと。 (あんまりドラマ見ない勢だから、目が肥えてないだけかもですが。) 原作と犯人をかえるとかいう噂もあって、 結局、先が気になって発狂してしまう運命は避けられなかったです。 両方みているものとして、違いとしては原作のほうが犯人わかりやすかったなと感じました。 ドラマよりも怪しい雰囲気の人物が他にいなかったし、真犯人に関しても想像ができてしまいました。 そういう意味での驚きは少なかったのですが、とはいえ、最後にどういう終わり方するのかは予想もできなかったし、結末に関してはある種のカタルシスを得られました。 爽快感とは違うのですが、納得感というか満足感というか。 テセウスの船というパラドックスを使う意味も、最終話で再度納得した始末。(彼が、違う人になったのかどうかの疑問も含めて示唆してますね。) また、ミステリー要素だけでなく、本作は家族の描き方もいいですね。 こちらもドラマの影響が大きいのですが、家族が思い支え合っている姿に何度も心救われました。 犯人を追い詰めるハラハラする面も、家族の絆を描いたヒューマンドラマでほっこりする面も、両面で十分に楽しめる内容だったなと思います。 メディアミックスで相乗効果を得られた好例の作品ですね。圧巻の生き様 一気読みが良い闇金ウシジマくん 真鍋昌平六文銭完結したと聞いて、一気読みした。 46巻と長編の部類だが、海外ドラマのようにたえず気になる終わり方をするのと、〇〇編のように1エピーソドが約1巻程度の構成なので、飽きることもダレることもなく一気に読めてしまった。 物語も最初のほうは、債務者を中心にウシジマくんが取り立てる形で描いていたが、後半はヤクザとの抗争(物理的・政治的)にウシジマくんが追いまわされる形で進む。 追う側から追われる側へ。 この因果応報的な流れに、こと最終話は発表当時、賛否があったようだが、一気読みした自分はこの終わりに納得したしキレイに終わったと感じる。 最後のほうで、追われる生活に「疲れた」と、ウシジマくんがぼやくシーンが今となっては印象的だ。 闇金業者という決して真っ当な職業ではないが、相手が誰であろうと引かない姿勢やビタ一文まけない信念は、間違いなく平成を代表するダークヒーローだったと思う。 悪には悪の理由がある。しかし、言い訳はない。 この生き様、男の自分も惚れました。 一気読みをおすすめします。女流棋士として普通なのが、むしろ良い永世乙女の戦い方 くずしろ 香川愛生女流三段六文銭同著者の作品「千早さんはそのままでいい」が好きで、将棋マンガも好きだったので、ある種流れで読んでしまったが、いい作品に出会えた。 女流棋士を題材にした作品だが、特に気に入ったのが、主人公がその業界ではいたって「普通」な感じなところ。 もちろん主人公になるくらいなので、ある種センスみたいなものはあるようだが、神童だったとか、業界から一目おかれるズバ抜けた才能があるとかない。 なんなら奨励会に通う年下に、ハンデをもらうくらいだ。 伝聞推定だが、将棋界とは、幼少の頃から化け物みたいな強さでしかプロにはなれないし、ゆくゆく生き残っていくにはそれ以上でないと厳しいと聞いているなかで、主人公の能力はいたって平均値(ちょっと強い?)くらいの印象しかない。 ずっと続けていくのかも不明だ。 ただ、将棋を教えてくれた憧れの女流棋士と指したい、その一心のみで指している。 この普通なのが、なんとも良いんです。 将棋よく知らない一般人と目線が揃うというか、特に女流はぬるま湯とか腰抜けとか、この普通さに女流の現実を切り込んできちゃうのもいい。 そんな主人公の香が、これからどう化けていくのか、そのきっかけは何なのか、将棋界における女流の現実と、どう立ち向かうのか? 色々、今後が楽しみな作品です。
全身コンテンツのようなマンガ家さんで、SNSでも個人的に楽しませてもらっているいかごりら先生の単行本。 まってましたよ!しかも、版元は天下の集英社だ! んーでも1巻完結かよ! という、まるで地獄に仏から蜘蛛の糸を切られたような気分だったのですが、なんと最近2巻でた!ので嬉しさのあまり小躍りしてます。 (でも2巻に完結フラグが!二度あることは三度ある…と信じて。) 内容は、いかごりら先生の日常をおもしろおかしく描いているだけなのですが、独特の着眼点とツッコミで腹抱えて笑えます。 自分、女性漫画家のギャグ漫画って基本苦手なんですよね。 なんというか、一歩引いた斜に構えたギャグ「風味」みたいなところが苦手なんですけど、同じように感じていた人は、このいかごりら先生は安心して読んでください。 この方は、もう全力です。生きることに全力。 ネタは基本誰かを罵ったりするものではなく、自虐中心(絵が下手とか、いかごりらって自称するくらいなのでスタイルがアレとか)なんだけど卑屈じゃなくて最高に笑えます。 周囲の友人もパンチきいてて最高です。 こんな時代だからこそ、いかごりら読んでみんな元気をだして欲しい!