大家さん10年め。主婦がアパート3棟+家1戸!

御託はいいからやれ!という勢いを見習いたい

大家さん10年め。主婦がアパート3棟+家1戸! 東條さち子
六文銭
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読んで思ったのが、著者の勢いのすごさ。 不動産投資って聞くと、よくわからないのに、額が額なだけに尻込みしませんか? それなのに、この著者はすんごいです。 単純に 不労所得が欲しい  ↓ そうだ、マンション買おう って簡単なノリで始めます。 まず、ここがすごい。普通、こんな考えになりますかね? そんで、もっとすごいのは夫婦の背景。 主人公はマンガ家、旦那さんはタクシー運転手(しかも、本作中は免停で失業中・・・) ・・・失礼を承知でいうのですが、とても不動産投資できるような家計ではないと思うんですよ。 それでも、何が何でも実行にうつすんです。 そこが本当にすごい。 安定した収入があっても、数千万規模のローンなんか怖くて組めないのに、著者は数軒フルローンだったり、あまつさえキャッシングまでして(数十万の規模ですが)不動産に投資します。 この行動力というか決断力というかは、本当に感服します。 まぁ、当然、 不動産収入=ローン返済 となってしまっているようなので、 手元にはあまり残らず、額面上の収入だけが多いため、 税金が激しいという罠にハマってますが・・・ それでもすごいと思います。 不動産投資関連の活字本ありますが、そんなの何冊も読まずに本作1冊読めば全てわかります。 すなわち 御託はいいからとにかくやれ! 金かき集めてでもマンション買え! それを地で教えてくれた作品でした。 不動産投資に関わらず、あらゆることに通じる感じがしました。 絶対金持ちになる発想だよなと思ったら、 娘さんはインターナショナルスクール(学費でン百万)に通わせているようで、ついにセレブなったのかしら・・・。 そうだとしたら、またすんごいなぁ。

無能の鷹

見た目や雰囲気って大事なんだなって

無能の鷹 はんざき朝未
六文銭
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ただずまいや風貌からデキる雰囲気をまとった鷹野。 実際はポンコツで、さっき言ったことも覚えられないほどの無能っぷり。 でも、オーラだけは半端ないという。 しかも、職業がコンサルというのが、個人的に よくわかってらっしゃる! と膝をうった。 コンサルって、雰囲気が大事で、ぶっちゃけ雰囲気でどうこうなりそうですもんね(失礼) 当たり障りのないことを、 パフォーマンス~とかファネル~とかの横文字や、KPIだのCVRだの3文字英語とかで煙に巻いてくるしね。 ※元コンサル出身の個人的感想で、コンサルに親を殺されたとか恨みがあるわけではないです。 本題。 本作は、ひょんなことで、 同期入社した気弱でうまく喋れない鶸田と、そんな鷹野がタッグをくむことになる。 自信のない鶸田と根拠のない自信だけがある鷹野。 実際は有能な鶸田と、実際はポンコツな鷹野。 それがなぜか良い感じにシナジーを出していくんですね。 鷹野のもつ謎のオーラに圧倒されて、アフォな発言も先方が勝手に忖度して、そこに畳み掛けるように鶸田の分析やロジックが炸裂し、顧客も納得という流れ。 ギャグ的な展開ですが、なんとなくこんな感じだよなと実感してしまう。 大したこと言ってないけど、謎に説得力ある人いますもんね。 逆にすごい良いこと言っているのに、自信がなさげなばかりに、 周囲から賛同得られない人もいる。 なんとなく、この社会の断片をきりとったような作品だと感じました。 自信のない社会人はみんな読んで、なんだこんなもんかと思ってほしい。 最後に、鷹野のどこに行ってもでてくる突拍子のない言動は、純粋に面白いですね。時々、良いこともいうし。

今日のさんぽんた

中毒性高い「散歩」劇

今日のさんぽんた 田岡りき
六文銭
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『吾輩の部屋である』が謎に好きだった私。 その著者の新作ということで手にとったが、これも最高だった。 そもそも『吾輩の部屋である』が、基本的主人公1人が悶々としながら独り言している会話劇?(会話じゃないが)が面白かったのだが、 本作も、基本フォーマットは同じで、犬と散歩しながら一人で話している構図。 それもたわいもない、自販機がどうのとか、この道は通ったの通らないだの、受験勉強がどうのとか、ホントにたわいもない話を延々とする。 それに犬のポン太がモノローグでツッコむ感じ。 たったそれだけのことなのに、すごい中毒性がある。 1話が短くて物足りなく感じるのも理由の1つだろうが、それ以上に著者の日常にあるちょっとした疑問などの着眼点が面白いからだと思う。 ガードレールのつなぎ目のルールとか、この本読まなかったら一生知らなかったと思う。 主人公・りえ子もちょっと残念というか、イタイというか、そこに加えてコミュ障なところもいい。 それに、ポン太が冷静にかつ鋭くツッコむの良い感じです。 時系列がバラバラで、各話いろんな時代のを断片的に描く形式なので、どこかの話とつながっているのも、また楽しいです。 まだ3巻ですが、謎の中毒性があって3回くらい通して読んでしまいました。

まもって守護月天!

主従関係ラブコメの世界を初体験した作品

まもって守護月天! 桜野みねね
六文銭
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「ロトの紋章」「ハーメルンのバイオリン弾き」のレビューでも書かせていただきましたが、私、ガンガンっ子なアラフォー。 90年代のガンガンといえば上記2作品に加えて「魔法陣グルグル」なんかが筆頭に上がって来るかと思いますが、個人的には本作をいれて四天王的に好きな作品でした。 (ホントは「南国少年パプワくん」「CHŌKOビースト!!」「PON!とキマイラ」「ライオンハート」「TWIN SIGNAL」「刻の大地」「突撃!パッパラ隊」「忍ペンまん丸」「浪漫倶楽部」などなどあります。ホントこの時代のガンガンが大好きでした。) さて本作の内容なのですが、一人暮らしをしている主人公のもとに、冒険家の父親から八角形のリング(支天輪という)が送られてくる。 その輪を覗くと、突如、一人の女性があらわれる。 彼女は、魔法のような不思議な力で主人をあらゆる不幸から守る、通称「守護月天」、名を「シャオリン(シャオ)」だという。 中国の戦国時代を経験している彼女は、現代の平和かつ技術の進歩した時代を目の当たりにして、色々戸惑っては空回りしっぱなし。 そして、この時代のこの世界では守る必要もないことに気づき、むしろ自分の存在が逆に迷惑だと判断して支天輪に戻ってしまう。 しかし、物悲しそうに一人暮らしをしている主人公の姿をみて、彼の孤独や寂しさから守ることを決意して、一緒に住むことになる・・・という流れ。 いわゆる主従ラブコメなのですが、当時これが自分にとって初体験でもあり、すごく新鮮でした。 また、シャオのド天然っぷりと、優しくて健気に主人を守ろうとする姿勢は、ホントに可愛くて、自分の中の何かのアビリティを解放された気分でした。 主従関係だとメイド服っぽい欧州風が多いですが、本作の中華風衣装もまた良いです。 三角関係、当て馬、おじゃま虫などいわゆるラブコメあるあるもふんだんにあるので、ラブコメ好きな人にぜひおすすめしたい作品です。 余談ですが、 SURFACE と聞いて、マイクロソフトのパソコンではなく 二人組の音楽ユニットを思いだせる人とはウマイ酒が飲めると思います。 というのも 「さぁ」 という楽曲が、本作のアニメのOPだったからです。 https://www.youtube.com/watch?v=I2ykU0wTci4 懐かしくて、たまに聞いてしまいます。

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