ファンタジーとギャグの融合が秀逸な初期ガンガンの名作ハーメルンのバイオリン弾き 渡辺道明六文銭ロトの紋章のレビューでも書かせていただきましたが、私、昔はガンガンっ子だったんです。 そんで、本作は「ロトの紋章」「魔法陣グルグル」と言った作品と並ぶ、ガンガンの看板作品だったと思っています。(いや、事実そうだと思います) ロトの紋章よりもギャグ強め、魔法陣グルグルよりもファンタジー(シリアス)多めな、いわば中間的な作品だと、私はとらえております。 その内容は、勇者ハーメルンが巨大なバイオリンを武器に、大魔王ケストラーを倒すため北の都を目指し、仲間と旅する王道ファンタジー漫画。 ハーメルンが技として弾く楽曲(クラシック音楽)が、その制作背景に合わせた効力がある形で、魔族と戦っていく。 自然とクラシック音楽を知ることができます。 キャクターも楽器名が多いなど、音楽の世界観を徹底しています。 ただ本作が王道少年マンガと異なるのは、主人公ハーメルンが、金にがめついかったり、外道であること。 特にヒロインであるフルートを売り飛ばそうとしたり、攻撃道具として使ったり(投げたり、囮にしたり)と、やることがえげつない。 この外道っぷりを体をはったギャグとして笑いにしているので、古き良き昭和なドリフな香りがします。 今の時代にやったらヤバそうな内容(ジェンダー的な、差別的なアレで)なのですが、少年時代の昔はこれが面白かったんですよね。 今、読み直すと結構ヒヤヒヤしますが・・・。 とはいえ、そうしたギャグから個々のキャラが自ずと立ってきて(敵キャラも含)、魅力的になりますし、ある種のハイテンションギャグはテンポがよいです。 特にハーメルンの武器がバイオリンなのですが、表紙の画像をみていただければわかりますが、チェロみたいな大きさで、また弾き方をノーマルなものから変えていたりとしているのですが、これはおそらく誰もが知っているバイオリンを楽器として選び、かつ少年漫画らしく絵が映えるようにでかくしたのだと思うと、作者のデフォルメ力というか、表現力が際立っていると思います。 リアルなバイオリンだったら、小さいから戦っている感じしないですし、チェロとかわ言われても楽器にあかるくない子供はわからんすからね。 初期ガンガンの名作と君臨していましたが、 今だ続編が続いていたりと令和の時代でも愛されている作品です。 ギャグばっか記載しましたが、ファンタジー漫画としても特に人間関係のストーリー(パンドラのあたりや主人公の正体など)もなかなか濃厚なのでそちらも期待してよいと思います。 最後、余談ですが本作を知っている人と話すと決まって「アニメ」の話がでてきます。 本作を読んで興味が出た方は、アニメもチェックしてみると良いかもしれません。 自分はリアルタイム世代でしたが 「どうしてこうなった?」 と腰抜かしました。 原作を読んでから見る機会があればぜひ。 それも今となっては良い思い出です。およそこの国で一番やばい警察署、歌舞伎町の話#1巻応援新宿BOX 奥道則 観月昴 観月昴六文銭もし警察官になって配属が歌舞伎町だったら、即リクナビNEXTに登録しそうな私です。 だって、どう考えてもやばそうな匂いしかしないでしょう。 暴力団、クスリ、闇取引・・・などなど、この国の闇が煮詰まってできたような街だと思うので、即死不可避だと思います。 本作の主人公は新米でそんな歌舞伎町に配属されながらも、ヤクザみたいな上司の下で働くお話。 1話単位で歌舞伎町でおきる様々な事件を解決していく流れ。 ハコヅメっぽいのですが、こっちはハコヅメ(闇)的な感じです。 平気で発泡したりするので、ホント日本か?と思ってしまうが、歌舞伎町ならありうるのでしょう。 新宿セブンの作家さんということで、この手の話は謎の安心感があります。(内容は、安心できませんが) 歌舞伎町で日々起きていること、少し垣間見てはいかがでしょうか。すぐそばにいるのに私、カレーのこと何も知ろうとしなかった今日もカレーですか? あづま笙子 藤川よつ葉六文銭美味しんぼの24巻で海原雄山が 「カレーの定義とはなんぞや」 と押問答して 「インドにそもそもカレー粉なんてない」 的なことを言いいだして、 「な、なんだってー!」 と衝撃を受けた、数十年前。 カレーを決めづけるスパイスなんてものもないらしく、ドロドロしていればカレーというわけでもないし(たしかにスープカレーがある)、辛ければカレーでもない(たしかにココナッツカレーという甘いカレーもある)、黄色液体だからカレーというわけでもない。(たしかにグリーンカレーもある) じゃあ俺が今まで食べていたのは何だったんだ・・・と恐怖し、それからというもの、夜しか眠れない日々を過ごす。 インターネッツがこれほど発達した今でも、ロクに調べもせず、今なお、わからないままカレーが出れば、それがどんな色・形状であろうと出されるままウマウマと食べている知的好奇心の欠片もないだらしない人間が、この私なのだが、本作を読んで改めようと思いました。 本作のキャラたちはカレーをちゃんと知ろうとして偉いです。 見習いたいです。 本作で知ったことはナンはインドの庶民的な料理ではないらしい。 「な、ナンだってー!」(しょーもな) 衝撃パート2を受けながら、 未だ謎が多いカレーについて歴史など知れるのが本作の特徴です。 何十年かぶりに、主人公のようにカレーについて考えようと思いました。 あと誰もが知っているチェーン店での食べ方とか、バリエーションとか色々あって、読んでいると、かなりカレーが食べたくなります。 みんな誰しも「心のカレー」があると思いますので、 食べる前の準備として本作を読むと2倍美味しく食べれると思います。 ぜひ、食べる前に読んでほしいです。 しかし、これほど日本に浸透した食べ物なのに、 実際、中に何が入っているか、特にスパイスがなんだかわからないのもすごいですね。最新刊によせてベルセルク 三浦建太郎六文銭ベルセルクとは中学~高校にかけて読み始た思い出深い作品です。 当時はジャンプ系の主人公に食傷気味だったこともあり、本作の「ガッツ」の存在が、自分の中では斬新かつ衝撃的でした。 復讐のために使徒とよばれる魔物を、それこそ何でも使って倒していく(モブキャラだとしても人間をも利用する感じ)、ダークヒーローの象徴的なキャラだと思います。 勧善懲悪・人類皆兄弟みたいな博愛的な主人公とは真逆で、自身の、ある意味利己的な復讐のために戦い続ける様は、シビれました。 以降、もう20年くらい?新刊がでればチェックしている数少ない作品の一つ。 著者の訃報には、最後まで読みたかったという諦念だけでなく、著者のほうがさぞ無念だったろうという想像で、悲しいやら悔しいやら得も言われぬ感情が襲いました。それこそ中高時代の思い出が走馬灯のように駆け巡って思い出補正も相まってしばらく昔の巻を何度も読んでましたね。 内容は・・・まぁ世界的に著名な作品なので割愛させていただきますが、 自分の思いをば。 「長編作品あるある」なのですが、読んでいた当初から自分の中にある「作品への期待値」から徐々にずれていくことって多々あると思うんですよね。 「ベルセルク」は、自分にとってそれなんです。 (だからといってダメだとか、言うつもりは全くないです。) 自分は、シールケが出てきたあたり、魔法の概念(妖精パックも魔法といえば魔法ですが・・・。)や狂戦士の鎧みたいなものが出てきてから ん? と思うことが多くなりました。 なんというか、自分はガッツが生身の人間として「超常的な存在(ゴッドハンドとか)」と戦っていく様にシビれたんですよね。 それこそ、身一つ、大剣一つで、ズタボロになりながらも這いつくばってでも、倒していく様が圧巻で好きだったんです。 どっこい、そこに、仲間として同じく超常的なものが入り込んでくるとちょっと何でもアリだなってなってしまったんですよね。 もちろん強さのインフレがおこりがちだし 「どうやってコッドハンドに勝つんだろう、いや無理だろ」 と思っていた節もあるので、この加勢は、むしろ必然と言えば必然だし、物語として深味がましてきたとも思います。 でもやっぱりガッツの腕力のみを期待していたので、このズレが最新刊までずっと続いちゃってますね。 (何度も言うようですが、だからといって面白さが損なわれたとか、つまらないとかではないです。) 私の中では「進撃の巨人」も同様で、どうやって人類が巨人と立ち向かっていくのだろうとワクワクしていた矢先に、3巻くらいでいきなり主人公が巨人になって、あれーと感じたもの近いです。 変な嗜好で恐縮です。 好き嫌い混ざったとしても、やっぱりベルセルクは好きな方に傾くし、それこそたぶん一生読み続ける作品の一つです。 今後どうなるか未定なようですが、未完のまま終わらせるのか、代筆させるのか、いずれの場合でも変わらぬ思いでこの作品を大事にしたいと思いました。東京カレンダーのようなおしゃれマンガ?トーキョーカモフラージュアワー 松本千秋六文銭今っぽい、オシャレ感が漂うマンガでした。 表面部分と本心部分で乖離があって、なんというか 「人間ってこういうもんよね」 と思ってしまいました。 言いたいことって何でも言わないけど、地味に精神すり減らして行く感じとかを男女の駆け引きを中心に描いて、うなりました。 というか、著者さん、パターンの引き出し多いなと。 どれもハッピーでもなければバッドでもない展開。 人生って二元論ではないから、こんなもんですね。 1話だけでも試し読みしていただければ、合う合わないの試金石になると思いますね。 終始同じようなテンポで駆け抜けた作品でした。 絶対に負けられない女の熱き戦い「婚活」 #1巻応援婚活バトルフィールド37 猪熊ことり六文銭婚活に人生賭けている主人公の話。 その主人公の設定がいやにリアル。 容姿が恵まれているのに、結婚できていない人。 特に、ミス〇〇とか、元モデル(読者モデル含)みたいな多少バックグラウンドもあるのに、出来ていない人。 自分のまわりにもいて、既視感がありました。 そうなんです。 この主人公のように、理想が高い上に、性格う○こなんです。 そして過去の男の経歴にすがって、気づけばアラフォー、アラフィフ。 なんか、主人公と重ねてしまいグッと親近感が湧くと同時に、あるある、そうそうと納得してしまいました。 全体的には、あらゆるジャンルの婚活に参加して、そこで苦悩する様がテンポよくコミカルに描かれて面白いです。 また、同僚の青島さん(婚活歴8年のベテラン)との掛け合いも、漫才のようで楽しいです。 婚活に悩める女性の一助にはならないかもですが、 笑って溜飲を下げることはできる・・・かもしれません。 サバ女とは?ワタシってサバサバしてるから とらふぐ 江口心六文銭他の方も言及してますが、サバサバというか、ただの空気が読めない嫌な女性という感じでした。 個人的な話で恐縮なのですが、サバ女というカテゴリは、 性格は悪いが容姿に恵まれていて何言っても許される(というか、周囲のアフォな男が許してしまっている)感があって、それにみんな腹立っている構図だと思っていたので、そういうほうが良かったなという感想です。 美人だからって何言ってもいいわけじゃねーぞ、と。 網浜さんだと、ただの残念な人って感じだなと。 だから、後半になればなるほど立ち場が悪くなっていく網浜さんを逆に応援してしまってます。 そうか。 というか、最初からそういう話なのか? と1周回って納得してしまいました。この男の狙いは?隣人X 楠本哲六文銭婚活で知り合った男が、やばい奴だった話。 偶然をよそおって、店で会ったり、挙げ句は隣の家にまで引っ越してくる。 (あ、だから隣人Xか) 運命と感じるか、やばっと感じるかは紙一重なんだなとつくづく思う。 そこから、どんどん本性が現れて、気持ちがきれるのだけど、 ストーカー化して追い回してくる展開。 何人も拉致監禁していて、その被害者の一人の兄と結託して 逮捕させようとするが・・・。 この男の真意はなんだろうと思っていたのですが、主人公に母親(こちらも結構もやばい性癖の持ち主)に面影をかさねていた?感じでしょうかね。 先が気になり、また読みやすいのでグイグイ読んでしまいました。 元々、「給料日のグルメ」が好きだったので、その作家さんということで読んだら真逆ともいえる話でたまげましたが、これはこれで面白く作風の広さに感服した次第です。 料理できない人にとっては共感必至、抱腹絶倒マンガすみれ先生は料理したくない 大久保ヒロミ六文銭久しぶりに腹抱えて笑いました。 よくわかります。 レシピ本って、手抜きで簡単!とか、シンプルな工程!とかいいますけど色々端折ってますよね。 できる人間や面倒と感じない人間にあわせた感じ。 本作でも表現されてましたが、例えば、 「じゃがいもを一口大に切る」 を1行1工程で書かれてますが、ここに、実はみえない作業で ・洗う ・皮を剥く ・じゃがいもの芽を除く といったものが端折られてますよね。 (下手したら冷蔵庫から取り出すも) そうなんです。 料理しない人間にとっては、これですら面倒なんです。 ズボラ料理とかのレシピ本でてますけど、それですら面倒だと感じた違和感はこれでした。 この点は気づかされて目からウロコでした・・・。 レシピどおりやっても、高級食材をつかっても、失敗する。 少々や適量ってどれくらいなの? 料理しない(できない)人にとっては、共感できる部分が多々ある作品だと思います。 味噌汁がゲルになる感覚わかりますかね?崩壊した日本の再統一をして何を目指すのか?日本三國 松木いっか六文銭久しぶりに新作を読んで うおお! ってなりました。 というのも、自分は ・歴史、特に戦国時代が好き ・軍師的なポジションの人間(策略巡らす人間)が好き ・今の日本やばくね?という謎の不安 という3点が自分の中にあって、これが本作によって見事に表現されていたからです。 さて、その内容はといいますと、 第4次産業の敗北、教育の低下、それによって日本は衰退。 核戦争が起き、日本に難民があふれ、それによってコロナ以上の感染症が広がる。 貧富の格差も相まって、民衆の間で暴動がおき日本は滅亡。 結果、3つの国に分離してしまう。 この時点でめちゃくちゃおもしろくなる予感がありませんか? 少なくとも私は冒頭で、やられました。 主人公は、3つに分離した日本国の1つ「大和」出身で、 知識もあり弁も立つことから軍師として、日本の統一を目指すという話。 主人公がこれを目指した動機も・・・ホント胸アツなんでぜひ読んで欲しいですっ。 かわぐちかいじの「太陽の黙示録」を彷彿とさせますが、 こっちは諸外国による侵入とかあるのか、まだ不明ですね。 題材としては凄まじく広がりがあってイヤでも期待してしまうので、 逆に怖いです。 とにもかくにも続きが楽しみになったのはホント久しぶりで、はやく2話が読みたいです。 最後に、余談ですが 日本が崩壊して三国に分離 とか荒唐無稽のように聞こえるかもしれませんが、ホントにそうでしょうか? 本作の冒頭にあったように、データ✕AIの第4次産業の敗北、教育水準の低下、結果、日本が衰退していくというのは、あながち間違いではない(可能性としてありうる)のではないかと考えます。 もはや日本が誇れる産業はロクになく、高齢化対策ばかりで未来への投資(主に大学などの高等教育機関への投資)が少ないのが今の日本です。 私は、このマンガが日本を再統一し、そして世界と何でどう戦っていくのかまで明示して欲しい。 そしてこれを若い人が読んで危機意識を与えかつ未来への道標になるような作品になって欲しいです。 本作こそ今この国に必要なマンガだと、個人的に思います。2022年冬ドラマ化決定作品逃亡医F 佐藤マコト 伊月慶悟六文銭成田凌主演で2022年1月土曜ドラマとして放映が決定した本作 https://www.ntv.co.jp/toubouif/ 2008年に連載終了しているので、13年の月日を経てメディア化とかあるんですね。 サトラレの作家さんだけに、個人的に興味がわいて読んでみました。 紙書籍にならず電子だけ、しかも3巻という状況から、いわゆるお察しください案件なのですが、題材としては非常にドラマ映えしそうだなと思いました。 そのこころは、 ・同僚を屋上から突き落とした罪で指名手配中の天才外科医が主人公 ・実は冤罪で、身の潔白を証明するために逃亡中 ・旅先で出会う病人や怪我人を前にして、正体がバレること顧みず医者として命を救う ・設備もロクにないような過酷な環境下で手術をし、成功させていく と言った、鉄板の医療作品でありながら、真相突き止めるサスペンス要素や、追われるサバイバル要素もあって、こうしたスリリングな展開が動画にしたら面白くなりそう~と勝手に期待しました。 マンガのほうも、疾走感のある展開なのと3巻なので一気に読めてしまいます。 ドラマ放映前に一度読んでみてはいかがでしょうか。 ベタだけどたまに読みたくなるジャンル年上エリート女騎士が僕の前でだけ可愛い たかた 吉野宗助 あるぷ六文銭女性ながら騎士団の隊長をつとめるエリート女騎士を、そこに入団したばかりの主人公がからかう話。 年上女性 ✕ 主人公 の構図が、「めぞん一刻」以降、私の遺伝子レベルで刷り込まれているので、この手のジャンルが定期的に読みたくなるんですよね。 中でも本作は久しぶりに良かったです。 まず、女騎士というところで強く気高い雰囲気をまとっていること。 結果としてシモのほうに奥手であること。 何より、主人公と自分が釣り合っていないと控えなところ。 全部コテコテなんですけど、全部あわさると凄くいいです。 普段は威厳たっぷりですけど、 ヤりたいです(剣の稽古を) のセリフだけで、勘違いして赤面する。 小学生バリの貞操観念。 また、主人公に他の女性がくっつきそう(親しい様子)になるともやもやしたりするのですが、自分よりも彼女ふさわしいだろうと簡単にひいてしまうあたりが、大人の女性ですね。 決して、余裕があるわけではないのですが。 なんにせよ、主人公が一直線に思いを向けているので、からかいながらもどう進展していくのか楽しみです。 主人公がチート級に強いので、それで見直すとかだと格好いいすね。 « First ‹ Prev … 26 27 28 29 30 31 32 33 34 … Next › Last » もっとみる
ファンタジーとギャグの融合が秀逸な初期ガンガンの名作ハーメルンのバイオリン弾き 渡辺道明六文銭ロトの紋章のレビューでも書かせていただきましたが、私、昔はガンガンっ子だったんです。 そんで、本作は「ロトの紋章」「魔法陣グルグル」と言った作品と並ぶ、ガンガンの看板作品だったと思っています。(いや、事実そうだと思います) ロトの紋章よりもギャグ強め、魔法陣グルグルよりもファンタジー(シリアス)多めな、いわば中間的な作品だと、私はとらえております。 その内容は、勇者ハーメルンが巨大なバイオリンを武器に、大魔王ケストラーを倒すため北の都を目指し、仲間と旅する王道ファンタジー漫画。 ハーメルンが技として弾く楽曲(クラシック音楽)が、その制作背景に合わせた効力がある形で、魔族と戦っていく。 自然とクラシック音楽を知ることができます。 キャクターも楽器名が多いなど、音楽の世界観を徹底しています。 ただ本作が王道少年マンガと異なるのは、主人公ハーメルンが、金にがめついかったり、外道であること。 特にヒロインであるフルートを売り飛ばそうとしたり、攻撃道具として使ったり(投げたり、囮にしたり)と、やることがえげつない。 この外道っぷりを体をはったギャグとして笑いにしているので、古き良き昭和なドリフな香りがします。 今の時代にやったらヤバそうな内容(ジェンダー的な、差別的なアレで)なのですが、少年時代の昔はこれが面白かったんですよね。 今、読み直すと結構ヒヤヒヤしますが・・・。 とはいえ、そうしたギャグから個々のキャラが自ずと立ってきて(敵キャラも含)、魅力的になりますし、ある種のハイテンションギャグはテンポがよいです。 特にハーメルンの武器がバイオリンなのですが、表紙の画像をみていただければわかりますが、チェロみたいな大きさで、また弾き方をノーマルなものから変えていたりとしているのですが、これはおそらく誰もが知っているバイオリンを楽器として選び、かつ少年漫画らしく絵が映えるようにでかくしたのだと思うと、作者のデフォルメ力というか、表現力が際立っていると思います。 リアルなバイオリンだったら、小さいから戦っている感じしないですし、チェロとかわ言われても楽器にあかるくない子供はわからんすからね。 初期ガンガンの名作と君臨していましたが、 今だ続編が続いていたりと令和の時代でも愛されている作品です。 ギャグばっか記載しましたが、ファンタジー漫画としても特に人間関係のストーリー(パンドラのあたりや主人公の正体など)もなかなか濃厚なのでそちらも期待してよいと思います。 最後、余談ですが本作を知っている人と話すと決まって「アニメ」の話がでてきます。 本作を読んで興味が出た方は、アニメもチェックしてみると良いかもしれません。 自分はリアルタイム世代でしたが 「どうしてこうなった?」 と腰抜かしました。 原作を読んでから見る機会があればぜひ。 それも今となっては良い思い出です。およそこの国で一番やばい警察署、歌舞伎町の話#1巻応援新宿BOX 奥道則 観月昴 観月昴六文銭もし警察官になって配属が歌舞伎町だったら、即リクナビNEXTに登録しそうな私です。 だって、どう考えてもやばそうな匂いしかしないでしょう。 暴力団、クスリ、闇取引・・・などなど、この国の闇が煮詰まってできたような街だと思うので、即死不可避だと思います。 本作の主人公は新米でそんな歌舞伎町に配属されながらも、ヤクザみたいな上司の下で働くお話。 1話単位で歌舞伎町でおきる様々な事件を解決していく流れ。 ハコヅメっぽいのですが、こっちはハコヅメ(闇)的な感じです。 平気で発泡したりするので、ホント日本か?と思ってしまうが、歌舞伎町ならありうるのでしょう。 新宿セブンの作家さんということで、この手の話は謎の安心感があります。(内容は、安心できませんが) 歌舞伎町で日々起きていること、少し垣間見てはいかがでしょうか。すぐそばにいるのに私、カレーのこと何も知ろうとしなかった今日もカレーですか? あづま笙子 藤川よつ葉六文銭美味しんぼの24巻で海原雄山が 「カレーの定義とはなんぞや」 と押問答して 「インドにそもそもカレー粉なんてない」 的なことを言いいだして、 「な、なんだってー!」 と衝撃を受けた、数十年前。 カレーを決めづけるスパイスなんてものもないらしく、ドロドロしていればカレーというわけでもないし(たしかにスープカレーがある)、辛ければカレーでもない(たしかにココナッツカレーという甘いカレーもある)、黄色液体だからカレーというわけでもない。(たしかにグリーンカレーもある) じゃあ俺が今まで食べていたのは何だったんだ・・・と恐怖し、それからというもの、夜しか眠れない日々を過ごす。 インターネッツがこれほど発達した今でも、ロクに調べもせず、今なお、わからないままカレーが出れば、それがどんな色・形状であろうと出されるままウマウマと食べている知的好奇心の欠片もないだらしない人間が、この私なのだが、本作を読んで改めようと思いました。 本作のキャラたちはカレーをちゃんと知ろうとして偉いです。 見習いたいです。 本作で知ったことはナンはインドの庶民的な料理ではないらしい。 「な、ナンだってー!」(しょーもな) 衝撃パート2を受けながら、 未だ謎が多いカレーについて歴史など知れるのが本作の特徴です。 何十年かぶりに、主人公のようにカレーについて考えようと思いました。 あと誰もが知っているチェーン店での食べ方とか、バリエーションとか色々あって、読んでいると、かなりカレーが食べたくなります。 みんな誰しも「心のカレー」があると思いますので、 食べる前の準備として本作を読むと2倍美味しく食べれると思います。 ぜひ、食べる前に読んでほしいです。 しかし、これほど日本に浸透した食べ物なのに、 実際、中に何が入っているか、特にスパイスがなんだかわからないのもすごいですね。最新刊によせてベルセルク 三浦建太郎六文銭ベルセルクとは中学~高校にかけて読み始た思い出深い作品です。 当時はジャンプ系の主人公に食傷気味だったこともあり、本作の「ガッツ」の存在が、自分の中では斬新かつ衝撃的でした。 復讐のために使徒とよばれる魔物を、それこそ何でも使って倒していく(モブキャラだとしても人間をも利用する感じ)、ダークヒーローの象徴的なキャラだと思います。 勧善懲悪・人類皆兄弟みたいな博愛的な主人公とは真逆で、自身の、ある意味利己的な復讐のために戦い続ける様は、シビれました。 以降、もう20年くらい?新刊がでればチェックしている数少ない作品の一つ。 著者の訃報には、最後まで読みたかったという諦念だけでなく、著者のほうがさぞ無念だったろうという想像で、悲しいやら悔しいやら得も言われぬ感情が襲いました。それこそ中高時代の思い出が走馬灯のように駆け巡って思い出補正も相まってしばらく昔の巻を何度も読んでましたね。 内容は・・・まぁ世界的に著名な作品なので割愛させていただきますが、 自分の思いをば。 「長編作品あるある」なのですが、読んでいた当初から自分の中にある「作品への期待値」から徐々にずれていくことって多々あると思うんですよね。 「ベルセルク」は、自分にとってそれなんです。 (だからといってダメだとか、言うつもりは全くないです。) 自分は、シールケが出てきたあたり、魔法の概念(妖精パックも魔法といえば魔法ですが・・・。)や狂戦士の鎧みたいなものが出てきてから ん? と思うことが多くなりました。 なんというか、自分はガッツが生身の人間として「超常的な存在(ゴッドハンドとか)」と戦っていく様にシビれたんですよね。 それこそ、身一つ、大剣一つで、ズタボロになりながらも這いつくばってでも、倒していく様が圧巻で好きだったんです。 どっこい、そこに、仲間として同じく超常的なものが入り込んでくるとちょっと何でもアリだなってなってしまったんですよね。 もちろん強さのインフレがおこりがちだし 「どうやってコッドハンドに勝つんだろう、いや無理だろ」 と思っていた節もあるので、この加勢は、むしろ必然と言えば必然だし、物語として深味がましてきたとも思います。 でもやっぱりガッツの腕力のみを期待していたので、このズレが最新刊までずっと続いちゃってますね。 (何度も言うようですが、だからといって面白さが損なわれたとか、つまらないとかではないです。) 私の中では「進撃の巨人」も同様で、どうやって人類が巨人と立ち向かっていくのだろうとワクワクしていた矢先に、3巻くらいでいきなり主人公が巨人になって、あれーと感じたもの近いです。 変な嗜好で恐縮です。 好き嫌い混ざったとしても、やっぱりベルセルクは好きな方に傾くし、それこそたぶん一生読み続ける作品の一つです。 今後どうなるか未定なようですが、未完のまま終わらせるのか、代筆させるのか、いずれの場合でも変わらぬ思いでこの作品を大事にしたいと思いました。東京カレンダーのようなおしゃれマンガ?トーキョーカモフラージュアワー 松本千秋六文銭今っぽい、オシャレ感が漂うマンガでした。 表面部分と本心部分で乖離があって、なんというか 「人間ってこういうもんよね」 と思ってしまいました。 言いたいことって何でも言わないけど、地味に精神すり減らして行く感じとかを男女の駆け引きを中心に描いて、うなりました。 というか、著者さん、パターンの引き出し多いなと。 どれもハッピーでもなければバッドでもない展開。 人生って二元論ではないから、こんなもんですね。 1話だけでも試し読みしていただければ、合う合わないの試金石になると思いますね。 終始同じようなテンポで駆け抜けた作品でした。 絶対に負けられない女の熱き戦い「婚活」 #1巻応援婚活バトルフィールド37 猪熊ことり六文銭婚活に人生賭けている主人公の話。 その主人公の設定がいやにリアル。 容姿が恵まれているのに、結婚できていない人。 特に、ミス〇〇とか、元モデル(読者モデル含)みたいな多少バックグラウンドもあるのに、出来ていない人。 自分のまわりにもいて、既視感がありました。 そうなんです。 この主人公のように、理想が高い上に、性格う○こなんです。 そして過去の男の経歴にすがって、気づけばアラフォー、アラフィフ。 なんか、主人公と重ねてしまいグッと親近感が湧くと同時に、あるある、そうそうと納得してしまいました。 全体的には、あらゆるジャンルの婚活に参加して、そこで苦悩する様がテンポよくコミカルに描かれて面白いです。 また、同僚の青島さん(婚活歴8年のベテラン)との掛け合いも、漫才のようで楽しいです。 婚活に悩める女性の一助にはならないかもですが、 笑って溜飲を下げることはできる・・・かもしれません。 サバ女とは?ワタシってサバサバしてるから とらふぐ 江口心六文銭他の方も言及してますが、サバサバというか、ただの空気が読めない嫌な女性という感じでした。 個人的な話で恐縮なのですが、サバ女というカテゴリは、 性格は悪いが容姿に恵まれていて何言っても許される(というか、周囲のアフォな男が許してしまっている)感があって、それにみんな腹立っている構図だと思っていたので、そういうほうが良かったなという感想です。 美人だからって何言ってもいいわけじゃねーぞ、と。 網浜さんだと、ただの残念な人って感じだなと。 だから、後半になればなるほど立ち場が悪くなっていく網浜さんを逆に応援してしまってます。 そうか。 というか、最初からそういう話なのか? と1周回って納得してしまいました。この男の狙いは?隣人X 楠本哲六文銭婚活で知り合った男が、やばい奴だった話。 偶然をよそおって、店で会ったり、挙げ句は隣の家にまで引っ越してくる。 (あ、だから隣人Xか) 運命と感じるか、やばっと感じるかは紙一重なんだなとつくづく思う。 そこから、どんどん本性が現れて、気持ちがきれるのだけど、 ストーカー化して追い回してくる展開。 何人も拉致監禁していて、その被害者の一人の兄と結託して 逮捕させようとするが・・・。 この男の真意はなんだろうと思っていたのですが、主人公に母親(こちらも結構もやばい性癖の持ち主)に面影をかさねていた?感じでしょうかね。 先が気になり、また読みやすいのでグイグイ読んでしまいました。 元々、「給料日のグルメ」が好きだったので、その作家さんということで読んだら真逆ともいえる話でたまげましたが、これはこれで面白く作風の広さに感服した次第です。 料理できない人にとっては共感必至、抱腹絶倒マンガすみれ先生は料理したくない 大久保ヒロミ六文銭久しぶりに腹抱えて笑いました。 よくわかります。 レシピ本って、手抜きで簡単!とか、シンプルな工程!とかいいますけど色々端折ってますよね。 できる人間や面倒と感じない人間にあわせた感じ。 本作でも表現されてましたが、例えば、 「じゃがいもを一口大に切る」 を1行1工程で書かれてますが、ここに、実はみえない作業で ・洗う ・皮を剥く ・じゃがいもの芽を除く といったものが端折られてますよね。 (下手したら冷蔵庫から取り出すも) そうなんです。 料理しない人間にとっては、これですら面倒なんです。 ズボラ料理とかのレシピ本でてますけど、それですら面倒だと感じた違和感はこれでした。 この点は気づかされて目からウロコでした・・・。 レシピどおりやっても、高級食材をつかっても、失敗する。 少々や適量ってどれくらいなの? 料理しない(できない)人にとっては、共感できる部分が多々ある作品だと思います。 味噌汁がゲルになる感覚わかりますかね?崩壊した日本の再統一をして何を目指すのか?日本三國 松木いっか六文銭久しぶりに新作を読んで うおお! ってなりました。 というのも、自分は ・歴史、特に戦国時代が好き ・軍師的なポジションの人間(策略巡らす人間)が好き ・今の日本やばくね?という謎の不安 という3点が自分の中にあって、これが本作によって見事に表現されていたからです。 さて、その内容はといいますと、 第4次産業の敗北、教育の低下、それによって日本は衰退。 核戦争が起き、日本に難民があふれ、それによってコロナ以上の感染症が広がる。 貧富の格差も相まって、民衆の間で暴動がおき日本は滅亡。 結果、3つの国に分離してしまう。 この時点でめちゃくちゃおもしろくなる予感がありませんか? 少なくとも私は冒頭で、やられました。 主人公は、3つに分離した日本国の1つ「大和」出身で、 知識もあり弁も立つことから軍師として、日本の統一を目指すという話。 主人公がこれを目指した動機も・・・ホント胸アツなんでぜひ読んで欲しいですっ。 かわぐちかいじの「太陽の黙示録」を彷彿とさせますが、 こっちは諸外国による侵入とかあるのか、まだ不明ですね。 題材としては凄まじく広がりがあってイヤでも期待してしまうので、 逆に怖いです。 とにもかくにも続きが楽しみになったのはホント久しぶりで、はやく2話が読みたいです。 最後に、余談ですが 日本が崩壊して三国に分離 とか荒唐無稽のように聞こえるかもしれませんが、ホントにそうでしょうか? 本作の冒頭にあったように、データ✕AIの第4次産業の敗北、教育水準の低下、結果、日本が衰退していくというのは、あながち間違いではない(可能性としてありうる)のではないかと考えます。 もはや日本が誇れる産業はロクになく、高齢化対策ばかりで未来への投資(主に大学などの高等教育機関への投資)が少ないのが今の日本です。 私は、このマンガが日本を再統一し、そして世界と何でどう戦っていくのかまで明示して欲しい。 そしてこれを若い人が読んで危機意識を与えかつ未来への道標になるような作品になって欲しいです。 本作こそ今この国に必要なマンガだと、個人的に思います。2022年冬ドラマ化決定作品逃亡医F 佐藤マコト 伊月慶悟六文銭成田凌主演で2022年1月土曜ドラマとして放映が決定した本作 https://www.ntv.co.jp/toubouif/ 2008年に連載終了しているので、13年の月日を経てメディア化とかあるんですね。 サトラレの作家さんだけに、個人的に興味がわいて読んでみました。 紙書籍にならず電子だけ、しかも3巻という状況から、いわゆるお察しください案件なのですが、題材としては非常にドラマ映えしそうだなと思いました。 そのこころは、 ・同僚を屋上から突き落とした罪で指名手配中の天才外科医が主人公 ・実は冤罪で、身の潔白を証明するために逃亡中 ・旅先で出会う病人や怪我人を前にして、正体がバレること顧みず医者として命を救う ・設備もロクにないような過酷な環境下で手術をし、成功させていく と言った、鉄板の医療作品でありながら、真相突き止めるサスペンス要素や、追われるサバイバル要素もあって、こうしたスリリングな展開が動画にしたら面白くなりそう~と勝手に期待しました。 マンガのほうも、疾走感のある展開なのと3巻なので一気に読めてしまいます。 ドラマ放映前に一度読んでみてはいかがでしょうか。 ベタだけどたまに読みたくなるジャンル年上エリート女騎士が僕の前でだけ可愛い たかた 吉野宗助 あるぷ六文銭女性ながら騎士団の隊長をつとめるエリート女騎士を、そこに入団したばかりの主人公がからかう話。 年上女性 ✕ 主人公 の構図が、「めぞん一刻」以降、私の遺伝子レベルで刷り込まれているので、この手のジャンルが定期的に読みたくなるんですよね。 中でも本作は久しぶりに良かったです。 まず、女騎士というところで強く気高い雰囲気をまとっていること。 結果としてシモのほうに奥手であること。 何より、主人公と自分が釣り合っていないと控えなところ。 全部コテコテなんですけど、全部あわさると凄くいいです。 普段は威厳たっぷりですけど、 ヤりたいです(剣の稽古を) のセリフだけで、勘違いして赤面する。 小学生バリの貞操観念。 また、主人公に他の女性がくっつきそう(親しい様子)になるともやもやしたりするのですが、自分よりも彼女ふさわしいだろうと簡単にひいてしまうあたりが、大人の女性ですね。 決して、余裕があるわけではないのですが。 なんにせよ、主人公が一直線に思いを向けているので、からかいながらもどう進展していくのか楽しみです。 主人公がチート級に強いので、それで見直すとかだと格好いいすね。
ロトの紋章のレビューでも書かせていただきましたが、私、昔はガンガンっ子だったんです。 そんで、本作は「ロトの紋章」「魔法陣グルグル」と言った作品と並ぶ、ガンガンの看板作品だったと思っています。(いや、事実そうだと思います) ロトの紋章よりもギャグ強め、魔法陣グルグルよりもファンタジー(シリアス)多めな、いわば中間的な作品だと、私はとらえております。 その内容は、勇者ハーメルンが巨大なバイオリンを武器に、大魔王ケストラーを倒すため北の都を目指し、仲間と旅する王道ファンタジー漫画。 ハーメルンが技として弾く楽曲(クラシック音楽)が、その制作背景に合わせた効力がある形で、魔族と戦っていく。 自然とクラシック音楽を知ることができます。 キャクターも楽器名が多いなど、音楽の世界観を徹底しています。 ただ本作が王道少年マンガと異なるのは、主人公ハーメルンが、金にがめついかったり、外道であること。 特にヒロインであるフルートを売り飛ばそうとしたり、攻撃道具として使ったり(投げたり、囮にしたり)と、やることがえげつない。 この外道っぷりを体をはったギャグとして笑いにしているので、古き良き昭和なドリフな香りがします。 今の時代にやったらヤバそうな内容(ジェンダー的な、差別的なアレで)なのですが、少年時代の昔はこれが面白かったんですよね。 今、読み直すと結構ヒヤヒヤしますが・・・。 とはいえ、そうしたギャグから個々のキャラが自ずと立ってきて(敵キャラも含)、魅力的になりますし、ある種のハイテンションギャグはテンポがよいです。 特にハーメルンの武器がバイオリンなのですが、表紙の画像をみていただければわかりますが、チェロみたいな大きさで、また弾き方をノーマルなものから変えていたりとしているのですが、これはおそらく誰もが知っているバイオリンを楽器として選び、かつ少年漫画らしく絵が映えるようにでかくしたのだと思うと、作者のデフォルメ力というか、表現力が際立っていると思います。 リアルなバイオリンだったら、小さいから戦っている感じしないですし、チェロとかわ言われても楽器にあかるくない子供はわからんすからね。 初期ガンガンの名作と君臨していましたが、 今だ続編が続いていたりと令和の時代でも愛されている作品です。 ギャグばっか記載しましたが、ファンタジー漫画としても特に人間関係のストーリー(パンドラのあたりや主人公の正体など)もなかなか濃厚なのでそちらも期待してよいと思います。 最後、余談ですが本作を知っている人と話すと決まって「アニメ」の話がでてきます。 本作を読んで興味が出た方は、アニメもチェックしてみると良いかもしれません。 自分はリアルタイム世代でしたが 「どうしてこうなった?」 と腰抜かしました。 原作を読んでから見る機会があればぜひ。 それも今となっては良い思い出です。