兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前
このふたり、カスドースよりもグラブジャムンよりも甘い! しかも驚くべきことに実話ベース! 10歳差の相思相愛な女性同士による日常のイチャイチャや惚気が縦横無尽に繰り出されるお話。百合姫にはそんなお話は無数にありますが、こちらは何と作者のひあるろんさんと達磨さんの実際のエピソードが描かれているそうです。 年上の小春は湊のことをハチャメチャにかわいいと思っており、年下の湊は小春のことをハチャメチャにかっこいいと思っていて。一見すると外見的には逆なのでは? と思えてしまいそうなそのギャップもまたディモールトベネなのですね。 お互いへの矢印が強すぎて、知能が低下し胸焼けしそうなほどの甘々さ加減なのですが、気持ちはとてもよく解ります。ささやかな喜びですら潰れるほど抱き締めるというのに、こんなに大きな喜びが怒涛のように押し寄せる状況ではキャパオーバーになってしまうのも致し方なし。 事実は小説よりも奇なり。創作でやったらやり過ぎではないかと思うようなことも、むしろ現実でこそ行われてしまう。世界の存続と崩壊を天秤にかけている神様すら、この世界もまだ捨てたものじゃあないと思ってくれるであろうレベルです。 ふたりでいるからこそ世界が美しく輝いて見えるし、そんな関係をおばあちゃん同士になっても続けていたいと願える。何と素晴らしいことでしょう。ずっとずっとお幸せでいて欲しいです。 基本的に、ひたすらイチャイチャしてるのを眺めて幸せをお裾分けしてもらう感じですが、「馴れ初め」のエピソードは一味違ってまた別種の良質な栄養素を補給できます。SNSや配信文化のある時代ならではの、そうした文化にも助けられて育まれたふたりの想いの萌芽と成長はとてもとても良いものです。 仲睦まじい女性ふたりのやり取りを見て元気を得られる人にお薦めです。
Nano
Nano
1年以上前
この組み合わせは最高でしかない。Ωの葵が本当~~に健気で頑張り屋で可愛い。宮内もめちゃくちゃに葵思いで私の一推しです。久藤も厳しいけどいい人で、αである次郎も葵を嫌ってるのかと思いきや実は出会ったときから惹かれ合っていて、でも運命には誰も抗えなくて…。オメガバースの良いところでもあり、しんどいところでもある。正直読んでてとてつもなく興奮するんですけどね…本人たちからすれば色んな思いを抱いてるわけで…それがまた最高だったりするんですけどね…!! 執事と次期当主という関係性なのもまた良い。次郎の「俺が運命に打ち勝つのを傍で見てろ」ってセリフが好きすぎる。どんどん距離が縮まってく二人が可愛すぎてたまらん。自分にとって、相手にとっての「幸せ」とは。それぞれが語るシーンがすごく印象的で一緒に泣いてしまう…。みんな幸せになってくれよ頼むから…。 下巻の方は宮内と久藤のお話で大歓喜でした。ありがとう…。裏表紙の「気付いた時には片想いの、片想い」ってフレーズが切なくてしんどくて大好きです。読めば読むほど宮内が好きになっていく…(月刊執事ものすごく欲しい…)。久藤も宮内も結構意地っ張りなところがあったりして愛おしいし、大口開けてご飯食べる宮内好きすぎてつらい。宮内贔屓になっちゃってすみませんなんだけど、葵と次郎の二人も下巻ですごくいい感じなので、ぜひ上下巻ともに読んでみてほしいです。