ナベテツ
1年以上前
「バカ」を描くには知性がいる、と書いて納得して頂ける方は、是非この作品を読んで下さい。腹を抱えて笑える魅力的なバカが沢山出てきます。
作者の山田先生は、「へうげもの」でファンの裾野が一気に広がりましたが、直前に描いていたこの作品も素晴らしい作品です。
基本、山田先生の作品は「快楽主義者」と「禁欲主義者」のせめぎあいになるのですが、この作品はその構図が実に分かりやすく、更に面白く描かれています。
豪速球に思いっきりバットを振り回す。そのプリミティブなコミュニケーションは山田先生のマンガでしか味わえないものですし、時折垣間見えるシリアスな部分もまたスパイスとしてこの作品を引き立ててくれます。隔週連載でしたが、モーニングで読むのが楽しみな作品でした。