2018年12月23日発売
風の宿 2巻
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こしてしまい勤務先の病院を追われ、更には妻も家を出てしまう。一成は妻の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に、両親を亡くした彼を育ててくれた信州の伯父夫婦の家を訪ね、そで動物診療所をはじめることになるが…。うそ・・・つくよ・・・ある日の授業中、クラスメイトが教科書の動物はうそをつかないから好きだ、という文章を読んでいた時に諷子がポツリと、そうつぶやいた。授業の後、諷子の言葉を不思議に思って話しかけた担任の小絵(さえ)に彼女は動物だってうそをつく! と強く訴えかける。小絵はその諷子の様子にただならない何かを感じ取っていた。そしてその日の帰り道、小絵は見慣れない女性と話をする諷子を見かける。動物だってうそをつく…諷子がその言葉に込めた真意は? そして諷子が会っていた相手とは? その他、冬のある日、傷の癒えた小鳥を山に放すため一成と一緒に山の中を歩いていた諷子は、川沿いの氷の中にまるで夏のような風景があるのを見つける。それはクラスメイトの亘(とおる)が作ったものだった。ある日、亘と一緒に再びその場所に行った諷子はそこに予期しない物を見つけ…「氷の中の夏」。諷子が下校途中に出会ったバードウォッチングの男性。山を案内した諷子に男性はお礼として双眼鏡と撮影したフィルムを渡して別れるが、諷子の話を聞いた一成はそこにただならない雰囲気を感じとる…「みんないっしょに」。ある日、一成の元に泥だらけのボトルが送られてくる。それは東京にいた頃、一人の男が可愛がっていたペットの亡骸と共に土に埋めたものだった…「ウイスキーを飲める時」。ある雪の日、戻ってきた母親に連れ出された諷子は母親の車を飛び出し、山の中に逃げ込む。同時に往診帰りの一成も山中で事故を起こしていた。日が落ち、雪が降り続く中、伯父の袈裟次郎たちはなすすべをしらず・・・「心」など。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作最終巻。 小山田いく先生の当時の単行本コメント『ゆっくりと、七十二回の話を描いてきました。何だか「風の宿」は、ゆっくり、ゆっくり、描いてきた気がしています。そういう気持ちでいなければ、描けない物語でした。そんな気分が、読者のみなさんにも伝われば…と、願っています。』
霊能バトル 2巻
芹多実男 (せり たみお) が小学生の頃に海で出会った少女。二人はすぐに仲良くなり一緒に遊んだが、その時、突如浜を襲った地震と津波に遭遇し、名前も聞けないまま、離ればなれに…。時が経ち、中学2年生になった多実男は、その海水浴場の近くに住む親戚の家にいた。親戚の五行家を久しぶりに訪れた多実男。そこには多実男と同い年のいとこ、彩(さい)がいたが、いきなり目の前に出てきた彩の姿に多実男はビックリ! なんと、彩は今や近所でも評判の霊感少女になっていたのだった。彩は多実男をタミーと呼び、多実男が幼少のころに海で出会った少女を探すことを条件に除霊のアシスタントとしてこき使われることとなる。そんなふたりが今回遭遇した事件は…?! ある日、彩にかかってきた一本の電話。それは祟りを起こすという海岸通りにある鳥居の調査依頼だった。気が乗らないまま現地に赴き、鳥居に話しかける彩。その時、一陣の突風が吹き、彩は地面に叩きつけられたのだった。…そして彩の能力が消えた…。果たして、彩の運命は? 彩は力を取戻し、リンネの体を探し出すことが出来るのか? 彩とタミーの凸凹コンビが繰り広げる、ちょっとほのぼの、たまにエッチな霊能コメディー最終巻! 小山田いく先生の当時の単行本コメント『「あー楽しかった」と、これが「霊能バトル」を描き終えた今の、たったひとつの気持ちです。アマチュアのころの、まんがを描くのが楽しくてしかたなかった気持ちを、久しぶりに思い出させてくれた作品でした。そして読者のみなさんにも、ぼく同様楽しんでもらえたら、うれしいのですが……。』
むじな注意報 ! 4巻
月白中学1年4組に転校してきたのは、風の中から、ふらりと現れたような不思議な少年、「むじな」クン。このお話は、「むじな」こと無品誠とクラスメイトたちの友情物語。 むじなは、ある日、クラスメイトの内山礼子(うちやま あやこ)、隣のクラスの神崎十伍(かんざき じゅうご)と一緒に歩いていた。そんな時、仙台に住んでいた頃の同級生、水沢双葉(みずさわ ふたば)に声をかけられる。むじなの両親が仙台に住むむじなの祖父を訪ねて来た事をむじなに伝えに来たというのだ。双葉との話を聞いていた礼子と神崎に、むじなは自分の両親が自分が3歳の時に失踪した事、それから親戚の家を転々として来たことを打ち明ける。そして…そんなむじなの前に突然両親が姿を現し、その時、むじなの中で何かが切れてしまった。彼は再び笑顔を取り戻す事が出来るのか? 心にさわやかな風を残した青春グラフティ、ここに完結! 秀作連作読み切り作品『ドリーマーの季節』も併せて収録! 等身大の中学生たちのハートフルなストーリーで圧倒的な支持と共感を得た「すくらっぷ・ブック」から16年、小山田いくが再び中学生たちを描く学園ドラマの名作! 小山田いく先生の当時の単行本コメント『むじなと礼子が好きでした。圭司と水葵と樹美子が好きでした。島と楠ちゃんと、一秀が好きでした。神崎や赤羽や津田クンが好きでした。旭子や弓絵や聖代さんが好きでした。山中先生と奥さん、チャボも好きでした。双葉や那々ちゃんも好きでした。───みんな、大好きでした。』
もののけトゥモロウ 1巻
ある日、新婚の雲上忠夫(くもがみただお)と愛子(あいこ)の元に突然落ちてきた「もののけ」の二人、紫電(しでん)と美風(みふう)。それから12年、紫電と美風の二人は忠夫と愛子の子どもとして普通の学校生活を送っていた…はずだったのだが? 時は折しも学校、役所など、あちこちでコンピューター導入が始まった時代。そんな中、ひょんな事から自我と知識欲を持ったコンピューターが現れた! そのコンピューターは二人のクラスメイト、北原知子(きたはらともこ)と有坂修(ありさかおさむ)をも巻き込み解析不能である、もののけの二人をこの世から抹殺しようとする! そこに妖怪ハンターの熊野堂権蔵(くまのどうごんぞう)やら人間界に暮らす他のもののけ、 木霊の児玉藍葉(こだまあいは)に妖チョウの四月一日菜乃(つぼみなの)までが現れて再び落ち着かない毎日が始まり… 息もつかせぬバトルの中に涙のスパイスを加え、小山田いくが遊び心満載で描いたドタバタ妖怪コメディーの決定版! 巻末に読み切り「ボッシュの地平線」も併せて収録!  小山田いく先生の当時の単行本コメント 『妖怪(もののけ)には、さまざまな名前がついてます。これらは、大昔からあった名ではなく、ほとんどは江戸時代にできたものだそうです。なぜなんでしょう? これほど多彩な妖怪を作ったのは、実は江戸時代の遊び心なのです。人間が本当に自然を恐れていた頃は、妖怪は『鬼』や『天狗』だけで十分だったのですから。だから僕もこの作品を自分の遊び心で描いてみました。』
きみはノルン 3巻
女神ノルンにでも運命を変えてもらうんだな… 子どもの時からシスターこと石飛静里と、ミューナこと石飛美宇奈の姉妹に手こずらされていたアントこと佐和安人(さわ やすひと)は、ある日近所に住む占いのおじさんにそう告げられる。時は過ぎ、高校生になった安人だが、相も変わらずシスターとミューナに振り回される日々。そんな中で、アントは昼間は真面目な高校生、放課後は友人の大纒全と共に学校近辺の怪奇現象を調査するアルバイトを行いながら、いつか女神ノルンに出会える日を夢見ていた。シスターの友人で、古い温泉宿を営む水無月京美(みなつき きょうみ)に招かれたアントたち。その温泉には幽霊らしき人影や夜中の物音などの怪現象が続き、更には空を駆ける魔物の群れ、飛天魔軍を見た者までいるという。調査を始めるアントはやがて神話の世界に詳しい京美に美と豊かさの女神、フレイヤのイメージを重ねてゆく。そんな中、叔父に言われ魔除けの燈明をあげに行った京美たちに襲いかかる影… そして突如現れる飛天魔軍! 過去、現在、未来を紡ぐという女神ノルン。それを追い求める旅の最後にアントが辿り着いた先は…?! 女神ノルンに憧れる高校生とそれを囲む友人たちの織り成す青春ファンタジー最終巻! 小山田いく先生の当時の単行本コメント 『神秘的なものにひかれる心、怪異を恐れる心…。それはアニミズムという、自然現象全てが、神や霊の力で左右されるという、大変原始的な考え方のなごりだと言います。しかし原始的であるがゆえに、ある意味でなくてはならない考え方なのではないでしょうか? その心をなくした時、人間自身が魔物になって、歴史までも恐ろしい怪談にしてしまうのではないでしょうか?』
2018年12月23日