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風の宿
風の宿
小山田いく
小山田いく
あらすじ
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こし、病院をクビとなる。妻にも逃げられ、彼女の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に両親がに亡くなって以来、一人立ちするまでの間、育ててくれた故郷の信州の伯父夫婦の家で動物診療所をはじめることになるが…。 田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第1巻。 小山田いく先生の当時の単行本コメント『山国に住んで、庭の生き物たちや、山の様子などを毎日見ていると、時々、TVのドキュメンタリー番組で紹介される自然の驚異を見た以上の、驚きに出会うことが時々あります。そんなエピソードや、山で暮らす人々の気持ちを、少しでも描けたらと思っています。』
風の宿 1
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こし、病院をクビとなる。妻にも逃げられ、彼女の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に両親がに亡くなって以来、一人立ちするまでの間、育ててくれた故郷の信州の伯父夫婦の家で動物診療所をはじめることになるが…。 田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第1巻。 小山田いく先生の当時の単行本コメント『山国に住んで、庭の生き物たちや、山の様子などを毎日見ていると、時々、TVのドキュメンタリー番組で紹介される自然の驚異を見た以上の、驚きに出会うことが時々あります。そんなエピソードや、山で暮らす人々の気持ちを、少しでも描けたらと思っています。』
風の宿 2
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こし、病院をクビとなる。妻にも逃げられ、彼女の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に両親がに亡くなって以来、一人立ちするまでの間、育ててくれた故郷の信州の伯父夫婦の家で動物診療所をはじめることになるが…。ある日往診の帰りに何気なくバーで一杯引っ掛けようとした一成はそこで偶然、同級生の岩藤と地元商店会の面々に会う。岩藤に誘われ、商店会の将来などを熱く語り合いながらはしごする一成。やがて会はお開きになり一人歩いて家に向かう一成だったが、最後に飲んだ一杯が効いたのか突然腰が抜け、道端の地蔵のところで眠り込んでしまう。その頃、鹿間家では皆が一成の帰りが遅いことを心配していたが、玄関の物音に気づいた娘の諷子が玄関に出てみるとそこには酔いつぶれた一成があった。まるで地蔵が一成を送り届けてくれたような話に疑問を抱く一成だったが、一成は、かつてその地蔵で悲しい事件が有った事を知る…。その他、近くのゴルフ場で過って打ったボールをカラスに当ててしまった女性に母親の面影をみて、優しさを求める諷子の「心を洗いに」、霜が降りる頃になるとなぜか機嫌が悪くなる袈裟二郎とそわそわする家内の昌枝。不思議に思った諷子はある日偶然見かけた昌枝の後をついて行き、以外な事実を知る「冷たいだろうに」などを収録。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第2巻! 小山田いく先生の当時の単行本コメント『仕事場にやってくる野良猫を、もう何十匹も見てきました。元気な猫とのつきあいは、なかなか楽しいものです。けれど、人に飼われていたらしい猫が、やせて、食べ物をねだりにくるのを見るのはつらいものです。そんな猫がいなくなるよう、願っています。』
風の宿 3
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こし、病院をクビとなる。妻にも逃げられ、彼女の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に両親がに亡くなって以来、一人立ちするまでの間、育ててくれた故郷の信州の伯父夫婦の家で動物診療所をはじめることになるが…。一成の元に現れた「もう一人の獣医師」…村で畜産を営む庄野は手塩にかけて可愛がっていた牛のフジコをめぐって厳しい判断を迫られていた。病気が進み、完治の見込みがないという。獣医師の進藤は庄野にフジコの処分を進めるが、生れたて時から特に手をかけてきたフジコを殺すに忍びない庄野は一成に延命治療を依頼するが…。その他、自らをきつねと名乗り、一成の元に「入院させて欲しい」と現れた不思議なおばあさん「うらみ葛の葉」、戦って傷ついたコウモリとフクロウ、そしてそれを治療する一成の姿をコウモリの視点で描く「おれたちの世界」、一成が東京にいた頃に会った親子と子犬の物語をふきのとうに寄せて贈る「フキみその味」、など。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第3巻! 小山田いく先生の当時の単行本コメント『犬好きの人は犬に、猫好きの人は猫に、性格が似ているものだという話を、聞いたことがあります。そこで猫好きの自分のことを考えてみると…寒がりで、眠るのが好きで、気むずかしくて…悪いところだけ、よく似ているようです。』
風の宿 4
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こし、病院をクビとなる。妻にも逃げられ、彼女の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に両親がに亡くなって以来、一人立ちするまでの間、育ててくれた故郷の信州の伯父夫婦の家で動物診療所をはじめることになるが…。 ある日、諷子の夢の中に子猫が現れた。しきりに鳴くぼんやりとした影。諷子は手を差しのべるのだが子猫の影は砂の様に崩れ落ちてしまう。そんな夢を繰り返し見た諷子はやがてその影はかつて諷子が名前をつけたがすぐに死んでしまったあの子猫ではないかと思う様になった。そんなある夜、目を醒ました諷子はその鳴き声が夢の中ではなく自分の部屋の床下から聞こえてくる事に気付いた。朝になって床下にもぐった諷子が見たもの、それはあの子猫に瓜二つな、しかも同じ病を患った子猫。諷子はその子猫を死んでしまった子猫の生まれ変わりだと信じて世話をしようとするが…。その他、一成が往診の帰りに出会った寒々とした風景を描き続ける少女。ひたすらに一人で絵を描き続ける少女の胸に去来する思いは…「冬色の川」、ある日、桜の咲く小学校跡で四人の年配の男たちに出会った一成。年に一度そこで集まるというその男たちには時代に翻弄され、幼い日にその場所に残してきた切ない想いがあった…「夜桜」、生まれた時からいつも少女と一緒にいた猫。少女のその猫に対する思いと最期の時を描いた「サブのいた日々」、など。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第4巻! 小山田いく先生の当時の単行本コメント『野良猫を数匹世話しはじめてから、うちにごはんがあるというウワサが、猫の間に広まったのか、いろんな猫が姿を見せるようになりました。それを見るとあらためて、猫の毛色の種類の多さに驚かされます。今度、写真付きの猫のリストを作ろうかと思っています。』
風の宿 5
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかまかずなり)は院長を殴打する事件を起こしてしまい、勤務先の病院を追われ、更には妻も家を出てしまう。一成は妻の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に、両親を亡くした彼を育ててくれた信州の伯父夫婦の家を訪ね、そこで動物診療所をはじめることになるが…。ある日、諷子が通う小学校のクラスメイトや担任の小夜先生と一緒に山へ虫取りに行く事になった一成。ところが一行は雨に降られてしまい、同級生の持つ、今は使われていないペンションで雨宿りをする事になった。はしゃいでペンションの中を走り回るクラスメイト達。そんな彼らと一緒に走り回っていた諷子の前に一人の不思議な少女が現れた。何も言わず1匹の蝶を諷子に渡す少女。諷子にその蝶を見せられた一成の脳裏に、やがてその山で起きた一つの事件の記憶がよみがえり…!? その他、山中の渓流で見つかったクマの死骸。その胃から人の指が見つかった事から月科村は大騒ぎに天「レンズの下」。一成も叔父夫婦も出掛けてしまい一人で留守番する事になった諷子。そんな諷子の元に連れてこられた1匹の犬と諷子の物語「留守番」、ある雨の日、一成の元に女性から送られてきた詩集。中に記された恋の詩に諷子は落ち着かず…「雨蛙」、等。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第5巻。 小山田いく先生の当時の単行本コメント『いつも何気なく見ている動物や植物の図鑑。ふと、思いついて、今までに見た記憶のある動植物に、〇印をつけてみて、自分が知っている生き物が、いかに少ないか、よ~くわかりました。みなさんも、いっぺんためしてみては?』
風の宿 6
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こしてしまい、勤務先の病院を追われ、更には妻も家を出てしまう。一成は妻の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に、両親を亡くした彼を育ててくれた信州の伯父夫婦の家を訪ね、そこで動物診療所をはじめることになるが…。ある日、一成の元へひとりの少女が訪れた。彼女が一成に治療してほしいと見せたもの、それはなんと掛軸に書かれた山女魚だった。亡くなった祖父が描いたというその山女魚は今まで毎朝掛軸の中を泳いでいたのに猫に爪を立てられて泳がなくなってしまったというのだ。そう必死に訴える少女に押された一成は掛軸を預かることにし、最初は少女をばかにしていた諷子も彼女の境遇を知ってから一転、一成にこの掛軸の山女魚を治すよう懇願する。本格的な調査に乗り出した一成がやがて見つけたものは…!? その他、祭りの夜に諷子が出会った女性。その女性が諷子の中に見ていた物は…「祭りの夜」、いやいや家にいる鳥の世話をしていた女の子、だがやがて彼女はそこにあった絆に気付き涙する「記念写真」、飼い猫が亡くなったとの電話を受けた一成、だがそれは既にこの世にいないはずの猫だった…愛猫と最後まで添い遂げようとする老婆の想いを描く「過去の中の猫」、等。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第6巻。 小山田いく先生の当時の単行本コメント『動物を描くのは、本当にむずかしいものです。表情だけで、その時の動物の心を表さなければならないからです。──だから、今まで、満足のいく動物の絵が描けたことって、本当に一度か二度なのです。それが三度に…四度に…なるよう頑張っているのですが…。』
風の宿 7
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こしてしまい、勤務先の病院を追われ、更には妻も家を出てしまう。一成は妻の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に、両親を亡くした彼を育ててくれた信州の伯父夫婦の家を訪ね、そこで動物診療所をはじめることになるが…。諷子の同級生、さとみが飼っている猫のユラには霊感があるという。さとみの寝室には時々お化けが出てとても怖い思いをするのだが、その時は決まってユラが助けに来てくれるというのだ。クラスメイトたちに、さとみの話を確かめるように言われた諷子は彼女の家に泊まり、その時の様子を一成に話した。すると一成は諷子の話の中にユラの異変を感じ取るのであった。ユラの身に何が? そして一人で夜を過ごす怖さとユラを失うかもしれない怖さ、2つの恐さの板挟みの中でさとみの出した結論は? その他、母を失った子狐が里に下り、そこで新たな母親と出会うがその母親は…「母ちゃん」、幼少の頃、犬に襲われたのがきっかけで犬嫌いになった少年。時が経ち、既に老犬となったその犬に仕返しをしようとするのだったが…「犬ぎらい」、祖父の袈裟次郎と一緒に山に入った諷子はそこで冬に備えて身を寄せ会う動物たちに出会う…「冬を越すために」等。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第7巻。 小山田いく先生の当時の単行本コメント『猫は敏感で、予知に近い能力を持っているとも言われています。そこで、家の猫たちが何か変わった行動をとるたびに、メモをしたりしているのですが、未だかつて何か起きたためしがありません。飼い主に似て、家の猫はみんなただのボケ猫です。』
風の宿 8
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかま かずなり)は院長を殴打する事件を起こしてしまい勤務先の病院を追われ、更には妻も家を出てしまう。一成は妻の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に、両親を亡くした彼を育ててくれた信州の伯父夫婦の家を訪ね、そで動物診療所をはじめることになるが…。うそ・・・つくよ・・・ある日の授業中、クラスメイトが教科書の動物はうそをつかないから好きだ、という文章を読んでいた時に諷子がポツリと、そうつぶやいた。授業の後、諷子の言葉を不思議に思って話しかけた担任の小絵(さえ)に彼女は動物だってうそをつく! と強く訴えかける。小絵はその諷子の様子にただならない何かを感じ取っていた。そしてその日の帰り道、小絵は見慣れない女性と話をする諷子を見かける。動物だってうそをつく…諷子がその言葉に込めた真意は? そして諷子が会っていた相手とは? その他、冬のある日、傷の癒えた小鳥を山に放すため一成と一緒に山の中を歩いていた諷子は、川沿いの氷の中にまるで夏のような風景があるのを見つける。それはクラスメイトの亘(とおる)が作ったものだった。ある日、亘と一緒に再びその場所に行った諷子はそこに予期しない物を見つけ…「氷の中の夏」。諷子が下校途中に出会ったバードウォッチングの男性。山を案内した諷子に男性はお礼として双眼鏡と撮影したフィルムを渡して別れるが、諷子の話を聞いた一成はそこにただならない雰囲気を感じとる…「みんないっしょに」。ある日、一成の元に泥だらけのボトルが送られてくる。それは東京にいた頃、一人の男が可愛がっていたペットの亡骸と共に土に埋めたものだった…「ウイスキーを飲める時」。ある雪の日、戻ってきた母親に連れ出された諷子は母親の車を飛び出し、山の中に逃げ込む。同時に往診帰りの一成も山中で事故を起こしていた。日が落ち、雪が降り続く中、伯父の袈裟次郎たちはなすすべをしらず・・・「心」など。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作最終巻。 小山田いく先生の当時の単行本コメント『ゆっくりと、七十二回の話を描いてきました。何だか「風の宿」は、ゆっくり、ゆっくり、描いてきた気がしています。そういう気持ちでいなければ、描けない物語でした。そんな気分が、読者のみなさんにも伝われば…と、願っています。』
風の宿の情報の提供お待ちしてます!
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島崎藤村物語

島崎藤村物語

明治14年、長野県(現在は岐阜県)の馬籠宿から兄弟と共に上京した島崎春樹は明治学院を卒業。明治女学校に英語教師の職を得ると共に女学雑誌社で詩人、北村透谷、作家、星野天地らと親交を深めながら文学の道へと足を踏み入れるが、それは決して平坦な道ではなかった。教え子への慕情と自責、世の中の混乱、愛する人との別れ。一度は悩み、全てを捨てて旅に出た春樹だったが、やがて自らの文学の道を見出し、名を藤村と変えてその道を歩み始める。「夜明け前」「千曲川旅情の歌」などの作品で知られる詩人、小説家の島崎藤村が信州、小諸に居を構える前、文学者として歩み始めた頃を描いた高木達の脚本による演劇を小諸出身の漫画家小山田いくがコミカライズ!
小山田いく まんが昔ばなし傑作集

小山田いく まんが昔ばなし傑作集

日本の各地に古くから伝わる昔話。それらはあるものは面白おかしく、あるものは教訓的な内容をもって今の世に至るまで長く語り継がれて来た。しかし、これらの昔話のルーツをたどってゆくと、その先に見えてくるのは実は人間の情念に彩られた生々しく、そして禍々しい物語なのかもしれない。鶴の舞う村である日突然老夫婦の前に現れた美しい女性…「鶴の恩返し」、藪の中で旅の夫婦に起きた惨事が意外な者の口から語られてゆく「藪の中」、若返りの水を探して一人で山に入った妻を探しに行った夫が見た物は…?「若返りの水」など5作品を収録。「すくらっぷ・ブック」などで若者のみずみずしい青春を、また「風の宿」などで情緒あふれる大人の物語を綴って来た小山田いくが心機一転、新しい切り口で描いてゆく新シリーズ第1巻!
Queen Bee

Queen Bee

花邑姫蜜(はなむら ひみつ)は12歳。蜂と心を通わす事の出来る不思議な女の子。これはそんな姫蜜と、転地養蜂で日本各地を巡る九州は熊本の養蜂一家の物語だ。転地養蜂とは春真っ先に花の咲き始める九州や四国から花を追って日本列島を北上し、ミツバチを育てながらハチミツを採る仕事。今年は春から中学生になる姫蜜を家に残して熊本を発った花邑たち一行だったが、そんな彼らの元に姫蜜が蜂たちをおって家出をしたとの一報が入るところから物語は始まる。やがて花邑たち一行と合流し旅を始める姫蜜。春から夏、そして秋、冬と季節が移り行く中で彼女は旅を続け、時には人と出合い、時には自然の驚異に直面し、時にはその脅威と真っ向から戦いながら蜂たちと寄り添い日々を過ごしてゆく...。日本の四季の中で自然と寄り添いながら生きてゆく養蜂家の生活、そして蜂たちの生態を小山田いく先生が緻密に調べ上げ、丁寧に描き上げた逸品を是非とも味わってみてください。その他、占いを通じ人々に幸せを示すと言われる「吉祥師」が日本屈指の財閥、真田グループの後継者争いに絡む連続殺人事件をその占いと鋭い推理で解決してゆく「吉祥師京太郎の推理」。この恋は本当自分が望んでいた物なのか...今まで単行本化されていなかった幻の作品、恋に悩む高校生の姿を淡々と描いた「ダスト、ジャケット」を収録。小山田いく先生の当時の単行本コメント「昆虫は人間とは全く別の進化の道をたどり、むしろ人間より地球に適応して繁栄している生き物なんだそうです。小さな頃から不思議な連中だとは思っていましたが、やっぱりすごいやつらです。」
くすのき亭の日々

くすのき亭の日々

一昨年母親が急逝してから父と一緒に大衆食堂「くすのき亭」を切り盛りする楠了子(くすのきりょうこ)。以前は色々夢もあったような気もするが、今は淡々と店の仕事をこなす毎日… そんな毎日の筈なのだが、彼女の周りにはいつも不思議な出来事がついて回るのだった。ある日、閉店直後に電話が鳴り、了子が受けるとそれはラーメンの注文だった。自分で調理し出前に行った了子だったが、電話をしてきた女性はこの世の者では無かった。そしてその日から了子の元には閉店後のラーメンの注文が入るようになる。了子は何者かに憑かれたように夜の出前を繰り返すが…。 その他、表題作品「くすのき亭の日々」の他、とあるレストランのオーナーが突然家に友人の娘を住まわせたことからそのオーナーと息子の間に起きる出来事を描いた「すぺしゃる料理人」、昔一緒に遊んだ男の子の面影を追って信州、小諸を訪れた女性の一日をほのぼのと綴る「約束」を掲載。小山田いくが大衆食堂「くすのき亭」の日常にからめて、人間の機微を丁寧に描く珠玉のホラーストーリーの決定版!
五百羅漢

五百羅漢

2006年5月に「五百羅漢」のタイトルで発表されていた小山田いく短編集を今回は3冊に分けて配信。第1巻は表題作品「五百羅漢」の他短編4作品を収録しました。 「五百羅漢」…雑誌「野仏」の専属ライターとして石仏を取材して歩く数巳(かずみ)と恋人の美津子(みつこ)は2人で美津子の実家を訪れる。それは村にある五百羅漢を訪れるためだったが、村ではこの場所は立ち入り禁止という暗黙の了解があった。五百羅漢を訪れてからいつもと違う暗い雰囲気を漂わす美津子と数巳を見て亡き従弟、純生(すみお)の名前を呼ぶ美津子の兄に違和感を覚える数巳。やがて数巳は美津子に隠された秘密を知る事となるが、その時彼を不可解な現象が襲う…。その他、訪れる人もいない山荘を守り続ける老人とそこを訪れた一人の女性。老人はやがて女性に山を愛し、山を描き続けた一人の男について語り始める…「山荘夜話」、薄幸の少女、災子は交通事故で命を落とすがひょんな事から妖怪「猫又」になり?!の「災子、猫又ね!」、とある中学校の庭にある卒業記念の桜とそれを守り続ける教師、朝森(あさもり)。植物を愛する少女、春水(はるみ)は朝森との触れ合いを通してその桜に寄せた人々の想いを知る…「記念樹」、あとわずかで定年を迎える刑事、岩佐の元に配属されてきた新人刑事、栗林奈美。彼女は岩佐が心残りという事件を再捜査するよう、彼に力をかすが、その裏には彼女の隠された秘密があった…「風舞人」。 今回の配信にあたり、特別に録り下ろした『すくらっぷ・ブック』の登場人物・桜井光代のモデル・光代さんのインタビューを掲載しています。
魑魅

魑魅

河童、猫又、人魚など、世の中には昔から正体のわからない生き物が語り継がれて来た。そしてそれらは今も存在する…。私立十種高校には部員がたった二人しかいない生物部があり、その部室の地下には数多くの正体不明の標本が安置されていた…。ある日、この生物部の二人、東森 覚(ひがしもり さとる)と専女 摩未 (とうめ まみ)のもとに2年生の白河啓子(しらかわ けいこ) が猫の死体を抱いて現れた。目の前で車に轢かれて死んだその猫をせめて綺麗な姿で葬りたい、という彼女の願いを受け遺体の修復を引き受けた東森は、その修復の際に地下にあった猫又の手と言われる標本を欠損部の修復に使用した。そして…翌日に彼女は姿を消し、彼女の周りの生徒が次々に事故に遭い始める。果たしてこれは猫又の呪いなのか?! その他、東森が部室に保管してある河童のミイラを返せと必死の形相で部室を訪れた女。その女と河童のミイラの意外な正体は…「河童の巻」、人の怨念が腫瘍になって現れると言われる人面疽。その標本が生物部室から盗まれた。その盗難直前に生物部室を訪れていた少女は夜道でその標本を顔に投げつけられ、やがて少女の顔には不気味な腫れ物が…「人面疽の巻」、生物部室に置かれた哺乳類の内蔵の標本とその中から出てきた人の目玉。調査の先に見えてきたのは人と動物の絆の物語だった…「名のない内蔵の巻」など。古くから言い伝えられる正体不明の動物たち。それらの物語を通じて小山田いくが人の心の機微を描く、感動ホラーコミックの決定版!
合歓リポート

合歓リポート

小春日 合歓(こはるび ねむ)は14歳、小さい頃から身体が小さく、臆病な中学生。両親は大気汚染、河川の汚染などの問題が「公害」と呼ばれた時代に育ったが、彼女にとってはそれは既に昔の事、いや、昔の事の筈だった。小学5年生の時、合歓の友達、省二(しょうじ)が新しくできた道路の脇の池で酸を被ったような状態で亡くなっているのが発見された。それから3年が経ち、合歓は今も現場に建つ地蔵に花を手向けるが、当時一緒にいた本田、千香の二人は目の前の事だけに夢中な毎日だ。そんなある日、地蔵に花を供えに行った合歓は、地蔵の顔が醜く変わっていることに恐怖する。同じ時、合歓の前を通り過ぎた女性があの時と同じように死んだ。そして、あらためて現場を訪れた合歓、本田、千香の3人に恐怖が忍び寄る。その他、海に遊びに来た合歓といとこの早苗が、そこで村の男たちの奇妙な行動を目撃して…「死水母」(しくらげ)、肝試しでとある博覧会の跡地に来た合歓たち。そこで彼女たちが見たのは幻か、恐るべき人類の未来か…「枯れた地平を見ぬように」、誤って学校の地下室に閉じ込められた合歓たちが見た遠い日の飢餓の記憶 「フォメ(飢餓)」 など。現代の人類が抱える数々の問題を小山田いくがホラータッチで鋭く切り込む意欲作! 小山田いく先生の当時の単行本コメント『あなたは何か怖いものがありますか? 幽霊…地震…暴力団…テスト…タレントAさんの顔……。何かあるでしょう? 恥ずかしいことじゃありません。怖いものを怖くなくすことで、街は進歩してきたんですから…。だから今、ほんの少し、自分のまわりを見て、怖いと思ってほしいんです。山ほどある怖いことに、気づいてほしいんです。』
アニマルDr.由乃

アニマルDr.由乃

人と心を通わせ、共に生きる動物をコンパニオンアニマルという。人と心を通わせる彼らにも魂はあり、そして魂の有るところには時として不思議な出来事が起きる…。染井由乃(そめいよしの)は黒崎動物病院に勤める新米獣医師。失敗をしながらも病院を訪れる動物たちに日々真剣に接している。ある日、白猫ルリを連れ動物病院に訪れた少年は、まるで少年の方が病気のようだった。そして…不思議な事に少年が体調を崩す前には必ずルリが体調を崩すという。そんなルリを少年は「運命を知らせる猫」と可愛がっていたが、実はルリは重篤な病気を患っていた。由乃の必死の治療に次第に回復の兆候を見せ、退院していったルリだったが、ある日突然ルリが失踪。ルリを探す由乃はやがて不思議な出来事に巻き込まれて行き…。その他、可愛がっていた子犬の突然の死をきっかけに街を徘徊する様になった老女。老女の娘は彼女に同じパビヨンの子犬を与えて落ち着かせようとするが、何故かやがて娘の方がその子犬に怯え出し…「ペットロス」、黒崎動物病院の建物では以前殺人事件が有ったという。そして、以前はこの家の令嬢に飼われていたというキバタンの「ヒメ」は、その事件にまつわる、ある夫婦の悲しい物語を全て見ていた…「語りつづけたヒメ」など。動物と人間の絆を若き獣医師の視点からオカルトタッチを交えて描く、小山田いくのハートウォーミングストーリー第1巻!
衆楽苑

衆楽苑

昭和の時代、上野駅は北の国から東京へ来る人々たちの玄関だった。多くの人々が夢を追い、この駅へ降り立った。そんな上野駅横で昭和3年に創業した大衆食堂「衆楽苑」。創業以来、たくさんの人に愛され続けているのは、和・洋・中、なんでも美味しいメニューを揃えていることもさることながら、そこに働く人の温かさにもあるようだ。今日も人々は様々な想いを胸に衆楽苑を訪れる…。夢を追い、東京へ出て来た長田と鮎川。衆楽苑で食事をした二人は景気づけにとウェイトレスのおばさんから餃子をごちそうしてもらう。2人は3年後にここで再会する事を約束し、おばさんにそれを告げてそれぞれの道を歩き始めるが…。その他、家族を嫌悪し、東京に出て一人暮らしをしていた若者が体を病んではじめて気づく母親の愛情「赤い爪」、頻繁に店を訪れ昔話をする老人。だが、彼の本当の歴史とは…「歴史」、ある石屋がテレビで紹介された事で昔の仲間から連絡を受けるが、それは終戦直後の彼の許し難い経験を思い起こさせるものだった…「雑炊」など。人々が様々な想いを胸に上野駅に降り立った昭和の時代、その上野駅横にある大衆食堂「衆楽苑」で交錯する人間模様を、小山田いくが丁寧に綴るハートウォーミングヒューマンドラマの決定版! 小山田いく先生の当時の単行本コメント『東北・上信越に住む人にとって、上野駅は特別な駅です。上野駅はそれ自体が、故郷と都会をつなぐ大きな待合室なのです。故郷から都会へ、都会から故郷へ、気持ちを切り替えるための、待合室なのです。そんな、様々な心の交錯する上野駅のような食堂を、描きたいと思っています。』
きまぐれ乗車券

きまぐれ乗車券

九城;興生(くじょう おきお)、高校2年生。兄が経営する九城出版で歴史と文化の雑誌、「おのごろ」の雑用係も務めている。ある日、兄に言われて長野に取材に向かった興生だったが、切符を買おうとする興生の前に一人の女の子が急に現れ、強引に一緒に長野行きの切符を買わされる。彼女の名は江馬 環(えま たまき)。あまりに世間知らずで奔放に振る舞う環に振り回されながらも心配でつい世話を焼く興生だったが、どうも環には厄介なお家の事情があるようで、興生もいつの間にかトラブルに巻き込まれてしまう。そんな中、世間知らずながらにしがらみを振り切って一歩を踏み出そうとする環に、興生は彼女の背中を押す事を決意した。そして、そこから二人の旅が始まった…。緻密な鉄道描写も必見! 鉄道での旅を通じて興生と環、そして旅先で出会う人々との心の触れ合いを描いた小山田いくのハートフルストーリー。巻末には当時の単行本には未掲載の「興生と環の20年後」のイラスト&コメントも収録!